新宝島 (テレビアニメ)
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新宝島(しんたからじま)は、虫プロダクションが制作し、1965年1月3日にフジテレビ系の1時間枠で放映された、単発のテレビアニメである。
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[編集] 概要
手塚治虫による同名漫画とは関係なく、スチーブンソンの小説『宝島』を翻案した内容である。本作はキャラクターをすべて動物に置き換えている点が特徴となっている。東映動画が後年制作した『どうぶつ宝島』でも海賊側のキャラクターが動物となっているが、本作の場合は全員が動物である点が異なる。また、動物とはいえ擬人化された「人間としての意識」があり、終盤キャラクターが理性を失って本当の「動物」と化す描写がある。手塚治虫がのちに執筆した『バンパイヤ』にも似た描写がある点が興味深い。
[編集] 制作の経緯(虫プロランド構想)
もともと本作は、『鉄腕アトム』で成功を収めた虫プロが、手塚治虫の主要な漫画作品を1時間枠で半年に渡って制作放映する「虫プロランド」の第一作として企画したものであった。他のアニメ化候補作としては『リボンの騎士』『0マン』『魔神ガロン』『オズマ隊長』などが挙げられていた。1963年8月に虫プロとフジテレビの間で仮契約が調印され、それに基づいて本作の制作が開始された(「手塚治虫の主要作品」という点からは、本来は漫画の『新宝島』のアニメ化であったと思われるが、それがスチーブンソン作品のアニメ化になった経緯は不明である)。1964年6月に本作は完成するが、諸処の理由で第2作以降の制作を断念することになってしまった。結果、残された本作を正月の特番扱いで放映することになったものである。結果的に本作は、単発のスペシャルテレビアニメの第一号ということになった。
なお、候補作のうち『リボンの騎士』はのちに虫プロによって連続テレビアニメとして日の目を見たが、それ以外の作品はアニメ化されることなく終わった。パイロットフィルムのみが制作された作品もある。
[編集] スタッフ
- 原作:ロバート・ルイス・スチーブンソン
- 脚色 演出:手塚治虫
- 作画監督:杉井儀三郎
- 美術:半藤克美
- 撮影:清水達正、佐倉紀行
- 編集:古川雅士
- 音楽:冨田勲
- 製作担当:明田川進、田代敦巳
- 製作協力:フジテレビ 担当:別所孝治
[編集] キャスト
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