リボンの騎士
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『リボンの騎士』(リボンのきし)は、手塚治虫の漫画及びそれを原作とするアニメ作品及びミュージカル作品である。手塚の少女漫画の代表作でもある。
目次 |
[編集] 概要
天使チンクのいたずらにより、男の心と女の心を持つ、サファイア王女(王子)をヒロイン(ヒーロー)にした作品である。手塚自身が幼少の頃親しんだ宝塚歌劇の影響を強く受けていると考えられ、モデルは淡島千景と言われている。淡島が一度だけ男役を演じた舞台をたまたま手塚が観劇し、それをヒントにサファイアを考え出したという。
この作品には少女クラブ版(1953年~1956年)となかよし版(1963年~1966年)がある。また、続編として『双子の騎士』という作品がある。
テレビ放送に先駆けてパイロット版が作成されたが、テレビ版よりも漫画に近いストーリー展開となっており、また、声優もテレビ版と異なっていた。
1967年4月2日~1968年4月7日に虫プロダクションによってTVアニメ化され、フジテレビ系にて放送された。TVアニメ化にあたっては大幅にエピソードを書き加えている。全52話のため、基本的なストーリー以外のオリジナルストーリーがたくさんある事、後半は侵略軍との戦いになる事などが大きく違う。また、主人公サファイアも皇位継承権が男性しか認められないため、男の格好をしている女性という様になっている。
幾度かミュージカル公演が行われているが、2006年には手塚治虫デビュー60周年記念としてモーニング娘。と美勇伝の主演によるミュージカル公演が決定され、8月1日から27日まで新宿コマ劇場にて上演された。主人公のサファイア役は高橋愛だった。この公演は宝塚歌劇団の全面協力によりハロー!プロジェクトとの日本が誇る2大女の園による夢の共演が実現する事になった(但し、この公演ではチンクが登場しない、魔王メフィストが魔女ヘケートに変更されているなど、登場人物は原作と一部異なっていた。)。なお、モーニング娘。主演のミュージカルは今回で5回目、美勇伝主演のミュージカルは初めてであった。また、『B'zのLIVE-GYM、a-nationへの対抗』という批判もあった。
因みに、サザンオールスターズのアルバム『キラーストリート』に同名の楽曲が存在するが、これはタイトルのみの引用で、歌詞の内容に関連はないと考えられる。
また、第一生命のテレビCMに登場するキャラクター「第一でナイト」は、本作の主人公サファイアがモデルとなっている。
[編集] 主な登場人物
- サファイア(声優:太田淑子(パイロット版: 白石冬美))
- 主人公。版によってはサファイヤとも。女性として生まれたにも関わらず、男性として育てられ、公には王子とされている。亜麻色の髪の乙女として隣国の王子に想われ、途中からは「リボンの騎士」に変装して悪人と戦う。詳細はサファイアを参照のこと。
- チンク(声優:貴家堂子)
- 天使の子供。サファイアの魂に男の魂をうっかり入れた張本人。罰として地上へ、サファイアを補佐する。
- フランツ・チャーミング(声優: 喜多道枝)
- 隣国ゴールドランドの王子。サファイアが変装した亜麻色の髪の乙女に恋する。
- 王様(声優:小林恭治)
- サファイアの父。
- 王妃(声優:新道乃里子)
- サファイアの母。
- 魔王メフィスト(声優:塩見竜介(パイロット版: 納谷悟朗))
- サファイアの男の心を狙う。原作コミックでは魔法博士として少女クラブ版にのみ登場。
- ヘル夫人(声優:志摩燎子→来宮良子)
- 娘のヘケートをフランツと結婚させようとする。原作コミックではメフィストに替わりなかよし版に登場しサファイアの女の心を狙う。
- ヘケート(声優:荘司美代子→白石冬美→武藤礼子→栗葉子)
- メフィストとヘル夫人の娘。
- ジュラルミン大公(声優:雨森雅司)
- 王様のいとこ。息子のプラスチックを王にするため(ジュラルミン本人に王位継承権はない)、サファイアの正体を暴こうと画策する。
- プラスチック(声優:北川智恵子)
- ジュラルミンの息子。 18歳とは思えない幼い言動で側近の手を焼かせる。
- ナイロン卿(声優:納谷悟朗)
- ジュラルミンの部下。 悪知恵に長けている。
- ガリゴリ(声優:近石真介)
- 王室の従事。アニメではパイロット版のみ登場。
[編集] 以下はなかよし版で追加されたキャラ
- ブラッド
- 海賊の頭領。 幼い頃にイタリアの貴族に養子に出されたがフランツの実兄である。
- ビーナス
- 美貌の持ち主だが嫉妬深くフランツを独占しようとする。
- 女剣士フリーベ
- サファイアが女だとは知らずに結婚を迫る。
[編集] アニメ
[編集] スタッフ
- チーフディレクター:赤堀幹治、勝井千賀雄
- デザイナーディレクター:大貫信夫
- アニメーションディレクター:上口照人
- レイアウト:藤本四郎
- 作画監督:中村和子、穴見和子、宮本貞雄
- 作画制作:若尾博司、上口照人
- 美術監督:西田稔、あべこうじ
- 美術:西田稔、槻間八郎、竹内俊英
- 色彩設定:沢井裕之
- 撮影監督:熊谷幌史
- 編集:古川雅土
- 資料:飯塚正夫、岡野憲一
- 音楽:冨田勲
- 指揮:横山菁児
- 演奏:フールサンズ
- 音響監督:田代敦巳、明田川進
- 効果:虫プロ効果団(浦上靖夫・月岡弘)
- 録音:東京スタジオセンター(熊谷良兵衛)
- 現像:東洋現像所
- 設定監督:瀬山よしふみ
- 制作担当:小柳朔郎
- 制作事務:浅見民子、林小夜子
- 担当制作:斉藤一郎、渋江靖夫他
- プロデューサー:渡辺忠美
- 制作:虫プロダクション、フジテレビ(別所孝治)
[編集] 放映リスト
- 王子と天使
- 魔王登場
- 武術大会
- 踊れフランツ
- 怪物の谷
- コビトと巨人
- のろいの白鳥
- 幻の馬
- こわされた人形
- サファイヤのカーニバル
- ねむりの精
- おんぼろ王子
- ばらの館
- 七匹のこやぎ
- 黄金のキツネ狩り
- チンクとコレットちゃん
- さよならユーレイさん
- ふしぎなカガミ
- 魔法のペン
- 怪獣カゲラ
- 世界一のおやつ
- たいかん式の巻
- リボンの騎士現わる
- 嵐のかんおけ塔
- 王様バンザイ
- 雪の女王
- 急げ!黒雲島の巻
- 鉄獅子
- 雪の女王の最後
- 空とぶ怪盗
- チンクと海のお嬢さま
- サファイヤの宝
- ピラミッドの怪人
- 巨鹿ムース
- 飛行船を追え!
- 帰ってきた大魔女
- サファイヤを救え!
- 騎士の掟
- ビーナスのねたみ
- 恐怖のX帝国
- おちゃめなテッピー
- ねずみ捕り大作戦
- ワナにかかったサファイヤ
- さけぶ白ワシ
- チンクとゆうれい船
- ふしぎの森のサファイヤ
- さまようフランツ
- 海にきえたサファイヤ
- ヘケートのほほえみ
- バベル城の黒騎士
- 燃えるシルバーランド
- シルバーランド幸せに
[編集] ミュージカル
- リボンの騎士~鷲尾高校演劇部奮闘記
- 1998年11月6日~12月18日。銀座セゾン劇場。出演:一色紗英、井ノ原快彦、鈴木蘭々ら。脚本:横内謙介、演出:河毛俊作。
- リボンの騎士~少女薔薇の英雄伝記~
- 2001年8月8日~12日。スターキャスト製作。東京芸術劇場中ホール。出演:野村恵里(サファイア)、大坂俊介(フランツ)、ROLLY(ヘル夫人)、齋藤彩夏(チンク)ら。脚本・演出:星要市。
- リボンの騎士
- 2002年8月30日~9月1日。ハードランドミュージック製作。新宿文化センター大ホール。出演:茨木あゆみ(サファイア)、田中幸太郎(フランツ)、萩原加緒理(王妃)、速水けんたろう(ヘル夫人)、池内奈々美(チンク)、酒井一圭(ナイロン)、古谷暢一(ブラッド)、三谷六九(ジュラルミン)ら。演出・振付: 浦辺日佐夫、脚本・作詞:村田さち子、音楽:青木政憲。
- 2003年11月3日~24日(再演)。ハーモニーホール座間・ティアラこうとう。出演:富岡真理央(サファイア)、松風雅也(フランツ)、萩原かおり(王妃)、速水けんたろう(ヘル夫人)、高橋愛子(チンク)、酒井一圭(ナイロン)、野沢聡(ブラッド)、池田紳一(ジュラルミン)、浅倉一男(プラスチック)ら。
- リボンの騎士 ザ・ミュージカル
- 2006年8月1日~27日。新宿コマ劇場。出演:モーニング娘。、美勇伝ら。以下に記述。
[編集] リボンの騎士 ザ・ミュージカル
[編集] キャスト
[編集] 第1幕
- サファイア:高橋愛
- 実際は1役だが、亜麻色の髪の乙女やリボンの騎士、村娘など何変化も装いを変え登場した。
- フランツ王子:石川梨華、安倍なつみ、松浦亜弥
- この役はトリプルキャスト扱いのため、公演日によって配役が異なっていた。
- 大臣:吉澤ひとみ
- 原作のジュラルミンに相当。
- 大臣の息子:久住小春
- 原作のプラスチックに相当。
- 家臣ナイロン:小川麻琴
- 魔女へケート:藤本美貴
- 王・神さま:箙かおる(宝塚歌劇団専科)
- 王妃:マルシア
- 近衛兵:三好絵梨香・岡田唯
- 淑女:新垣里沙・亀井絵里・道重さゆみ・田中れいな・三好絵梨香・岡田唯・石川梨華
-
- 石川梨華の淑女役はフランツ王子役以外の時のみ務めた。また、辻希美も淑女役を務める予定であったが、2006年7月のハロー!プロジェクトコンサートで右足を負傷したため、降板した。
[編集] 第2幕から
- 牢番ピエール:辻希美、三好絵梨香、石川梨華
- この役はトリプルキャスト扱いとなり、公演日によって配役が異なっていた。また、辻希美は右足の負傷のため松葉杖を使用して出演していた。
- ピエール」はフランス語で「石」。よって元々は石川にあてられた役である事が推測される。
- 牢番トロワ:三好絵梨香
- この役の配役は辻希美と石川梨華がピエール役の時のみだった。
- 「トロワ」はフランス語で「三」
- 牢番コリン:岡田唯
- 「コリン」はフランス語で「岡」
- 騎士ヌーヴォー:新垣里沙
- 「ヌーヴォー」はフランス語で「新」
- 騎士トルテュ:亀井絵里
- 「トルテュ」はフランス語で「亀」
- タレント・スカウト リュー:道重さゆみ
- 「リュー」はフランス語で「道」
- タレント・スカウト リジィエ:田中れいな
- 「リジィエ」はフランス語で「田」
当初は紺野あさ美も騎士アジュール(「アジュール」はフランス語で「紺」)役で出演する予定だったが、2006年7月23日にモーニング娘。を卒業したため、出演は中止となった。また、小川麻琴はこのミュージカル出演を以てモーニング娘。を卒業した。
[編集] スタッフ
[編集] 最終日について
- モーニング娘。は毎年、日本テレビ系の特別番組「24時間テレビ「愛は地球を救う」」で募金するために日本武道館に来場しているが、2006年の第29回は8月26日と27日の放送で、且つ両日がリボンの騎士の公演日だったため、日本武道館に来場する事ができなかった。その代替として27日に同じハロプロメンバーの中澤裕子・安倍なつみ・辻希美・松浦亜弥・Berryz工房が日本武道館に来場し、テーマ曲の1つである「でっかい宇宙に愛がある」を歌唱した(この日はトリプルキャストだったフランツ王子を石川梨華が務めた)。
- 前述した通り、小川麻琴はこの日を以てモーニング娘。を卒業したため、ラストシーンが9月3日の「ハロー!モーニング。」で放送された。
[編集] CD・DVD
- CD『「リボンの騎士 ザ・ミュージカル」ソング・セレクション』(2006年7月26日) zetima EPCE-5415(初回生産限定版)/EPCE-5416(通常版)
- DVD『リボンの騎士 ザ・ミュージカル DVD』(2006年11月29日)zetima EPBE-5216~8(3枚組)
[編集] テレビ
[編集] 外部リンク
フジテレビ系 日曜18:30枠(放送開始から1967年6月25日まで) | ||
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前番組 | リボンの騎士 | 次番組 |
バットマン実写版 | マッハGoGoGo (第1作14話から最終回まで) |
フジテレビ系 日曜18:00枠(1967年7月2日から最終回まで) | ||
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前番組 | リボンの騎士 | 次番組 |
バットマン実写版 | 三匹の侍 (再放送、17:30-18:30) |