林由美香
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林 由美香(はやし ゆみか、1970年6月27日 - 2005年6月26日)は、日本の女優、AV女優。本名、小栗 由美香。
1989年にアダルトビデオ『しがみつく18歳 お嬢様はしたない』でデビュー。正統派美少女のルックスを持ちながらもハードプレイを次々とこなすというアンバランスさでたちまち人気を博した。
1990年の『ラスト尿』(カンパニー松尾監督)を最後(実際は1991年に入ってからリリースされたビデオあり)に親バレのためいったん引退するが、1992年に代々木忠監督の『性感Xテクニック特別版 林由美香VS代々木忠』で復活。その後も主役・脇役を問わず数多くのアダルトビデオに出演し、最終的にその数は200本を超えるとされる。
また、1989年の『貝如花 獲物』(笠井雅裕監督)を初めとしてピンク映画にも数多く出演。コメディからシリアスなものまでしっかり演じることができる女優として、低迷するピンク映画界を支え続けた。
1997年のアダルトビデオ作品『東京~礼文島41日間ツーリングドキュメント わくわく不倫旅行』は、本当の不倫関係にあった平野勝之監督とともに東京から北海道まで自転車旅行した記録をもとにしたドキュメンタリーであるが、『由美香』のタイトルで劇場公開され、話題となった。
また、2004年に主演したピンク映画『熟女・発情 タマしゃぶり』(いまおかしんじ監督)では、年下の彼氏に熱を上げる熟女を好演。作品は『たまもの』と改題の上、東京都渋谷区にある映画館「ユーロスペース」で一般公開されるに至り、DVDも発売、この作品で圧倒的な投票数により、2004年第17回ピンク大賞の女優賞を受賞、さらにはドイツのライプツィヒ国際映画祭にも招待されるなど、彼女の代表作となったと言える。
2005年6月28日、自宅で亡くなっているのが発見された。しかも誕生日1日前の死去だった。死亡推定時刻は6月26日の22時とされている。死因は事件性・事故性のない自然死(警察発表)。一部報道では自殺説や薬と酒による窒息死説が出ていたが、全て誤報である。直前に主演作として撮り終えていた、長年の親友である吉行由実監督のピンク映画『ミスピーチ 巨乳は桃の甘み』が遺作となった。
2006年10月12日、林由美香の全仕事の掲載をめざし、全出演作品、本人のインタビューなどを集めた書籍『女優・林由美香』(監修:柳下毅一郎 編集:直井卓俊、林田義行 発行元:洋泉社)が発行。
過去に裏本2冊が発売されている。