森けい二
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森 雞二(もり けいじ、1946年4月6日 - )は、日本の将棋棋士。棋士番号100。高知県中村市(現:四万十市)出身。大友昇門下。
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[編集] 人物
- 終盤において強さを発揮し、「終盤の魔術師」と呼ばれる。
- 1978年、第36期名人戦で中原誠に挑戦したが、「中原は強くない、負ける人はみんな勝手に転んでいるんだ」、「名人になったら土佐に帰る、指してほしい者は土佐に来ればいい」などと強気な発言をした。第1局の朝には、突然剃髪して対局場に登場し、関係者を驚かせた(これに中原は動揺したのか第1局は勝利したが、全体では2勝4敗で敗退)。ただ、森自身は「相手を驚かそうとしたのではなく、自らの心を引き締めるために剃髪になったのだ」と語っている。
- ここ一番での集中力は相手棋士も震え上るものがある。先述の剃髪のみならず、かつてA級復帰を果たした際は数日間の断食を行ったりした。
- 対局中、控え室で対局相手に「念力」をかけることがある。盤面を映したテレビに向かって「間違えろ、悪手を指すんだ!」などと唱える。
- まだペットボトルの無かった時代、ビール瓶のようなミネラルウォーターの大瓶を数本用意して対局に臨んでいた。
- 1988年、第29期王位戦に王位の谷川浩司の挑戦者として登場した際マスコミに、「身体で覚えた将棋を教えてやる」と発言し谷川を挑発。下馬評では当時名人だった谷川圧倒的有利との見方が大勢だったが、3-3で迎えた第七局で谷川を破り、王位を獲得した。次期谷川がリターンマッチを挑む際「あれだけやられたのにまだ懲りないのですか」と挑発し話題となる(対局は1勝4敗と防衛失敗)
- 久々のタイトル戦登場となった1995年の第43期王座戦では羽生善治に挑戦したが、優勢な将棋を終盤で逆転負けする展開が続き、3連敗で敗退した。その際に、「魔術師が逆に魔術(羽生マジック)にやられた」とのコメントを残している。
- 2006年3月、満59歳11ヶ月にして順位戦B級1組に昇級。
- 将棋以外ではギャンブルを愛し、海外旅行時カジノに行くことを楽しみとする一面もある。また麻雀の強豪として知られており、大会優勝歴もある。他にもバックギャモンなどを愛好している。
[編集] 昇段履歴
[編集] 主な成績
- 竜王戦 - 3組(1組 - 3期)
- 順位戦 - B級1組(A級 - 10期)
[編集] タイトル獲得
上記を含め挑戦8回、獲得2回。
[編集] 一般棋戦優勝履歴
- 早指し選手権戦 1回(第22回-1988年度)
- 勝抜戦5勝以上 1回(第14回-1992 - 93年度)
合計2回
- 将棋大賞
- 勝率第一位賞・連勝賞・殊勲賞 第4回(1976年度)
- 技能賞 第16回(1988年度)
- 敢闘賞 第23回(1995年度)
- 将棋栄誉賞 (1994年)