楽天オークション
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楽天オークション(らくてんオークション)とは、楽天とNTT Docomoが共同で提供するインターネットオークションサービスである。
通称は楽オク。
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[編集] 概要
日本国内では、ヤフオク、ビッダーズに次ぐ規模のインターネットオークションサービスである。 入札から受け渡しまで、完全匿名で行なわれる「匿名エスクローサービス」が最大の特徴。
[編集] 取引の流れ
楽天オークションで唯一楽天が認めている取引方法である「楽天あんしん取引」を利用し、郵便局の宛名変換サービスを利用し匿名を売り物にしていて、ユーザーの本名、メールアドレス、銀行口座番号などは一切相手方に知られる事がなく、オークションの取引を可能にする匿名エスクローサービスが使われる。
落札が確定すると、落札者は、楽天の銀行口座に落札料金及び送料を振り込む。その代金は楽天に一時的にプールされる。出品者は、送料を一時自己負担し郵便局のあて名変換サービスにより郵便物のあて名等の代わりに楽天より配布される識別符号のラベルを貼り発送する。発送された荷物は和歌山の楽天オークションの宛名変換倉庫まで送られ、そこで楽天からの落札者の住所データーと識別符号に適合する実際の住所のラベルを貼った後に仕分けされ各地域の郵便局に送られ配送される。配達完了確認後、楽天にプールされた売上金と送料は、システム利用料として落札価格の3.15%を徴収され、さらに銀行に依っては振込手数料も徴収され、約一ヶ月後に出品者の口座に支払われる。振り込み手数料は三井住友銀行 0円、ジャパンネット銀行 32円、上記以外の銀行 210円 となっている。売上金が銀行への振込手数料に満たない場合は翌月に繰り越される。
[編集] 問題点
楽天オークションでは、毎月の出店料を支払っている加盟店以外は、全てあんしん取引によって支払い、発送を行わねばならず、その匿名性を悪用した詐欺事件が多発した。一度配達完了になってしまうと不良品でも写真と全く異なる品でも何も入っていない紙袋でさえも返品できなくなりこれを利用した詐欺事件が多発した。楽天も出品者と落札者の間のトラブルには一切責任を負わないなど多くの被害者が路頭に迷う結果になった。あんしん取引以外の方法を楽天オークションに参加するユーザーに与えずシステム利用料金や手数料を取っているにもかかわらず、楽天オークションで発生した詐欺トラブルなどの責任を取らない楽天の企業体質の問題をも浮き彫りにされた。
たとえ東京から東京への発送であっても、あて名変換のためにすべて一回和歌山にある楽天オークションの本社に送られるので到着が非常に遅くなってしまう、郵便局の手違いで受取人不明になり返送されてしまうなどのトラブルが発生している。楽天オークションが始まって間もないうちは、楽天から出品者へのの支払い方法は、一週間後に入金されるその都度入金、一ヶ月後にまとめて入金される一括入金の二種類であったがその都度入金を選択したにもかかわらず利用規約を一部を突然改訂、支払いが一ヶ月後に引き延ばされるという事件が起こった。落札された売り上げ金を楽天が出品者に支払わない事件も起こっており、楽天への問い合わせも委託業者が定形文を送りつけてくるだけで社員には全く伝達されないまま黙殺されている事件が起こっている。
上の説明には間違いが多い。商品が1回和歌山に送られるというのは間違いで、直接購入者の近くの郵便局へ送られ、そこで宛名変換される。 出品詐欺が多いという記述であるが、実際は受け取ってから、4日以内であればほぼ自由に返品が可能である。このさいは出品者が往復の送料を負担しなければならない。出品者のほうにおもいリスクがあるのである。これを利用して返品詐欺が行われており、その可能性は大きい。CDなどはコピーしてから、難癖をつけて返品することが可能であり、コミックなどもページが一部折れていた、破れていた、書き込みがあったなどいくらでもけちをつけて返品することが可能である。落札者は振込みの手数料だけを支払えば目的を達することができる。出品者は往復の送料を負担しなければ商品もかえって来ないし、発送のときの状態で商品がもどる保障もない。商品がもどってこない可能性もおおきい。じっさいにそのような例もたくさん報告されている。また、楽天オークションでは発送方法がポスパケットと、ゆうパックに限定されていること、同梱が不可能なことがはるかに大きな問題である。ヤマのメール便なら80円ですむ送料がポスパケットなら400円もかかるのである。複数の商品をおなじ出品者から落札した場合に振込み手数料も落札したぶん、つまり 420円×落札数、となる。送料も落札分必要。送る方も複数の梱包が必要になる。パソコンなどの場合、サポートが必要になるがエスクローサービスということでお互いの情報はまったく知らされない。掲示板を通じて、やりとりはできるが、1日の回数に制限もあるし、ある日数がたつと、掲示板の使用もできなくなる。これは楽天が商品代金を2週間くらいプールできるのでその運用をねらっているのだという指摘もある。送料、振込みなどでもキックバックがとうぜんあるであろう。問題がおこっても楽天はお互いの情報は明かさないくせに介入しないという。電話の応対も委託の☎要員だけ。このようなやり方が許されていいものだろうか。
また、このオークションでは郵便局の宛名変換システムを使うため、送料のほかに150円が加算される。楽天の送料規定では商品は持込での価格となっているので集荷の場合は100円を出品者が負担しなければならない。また、発送の際に(義務ではないが)伝票を出品者が印刷する場合はA4用紙にフルカラーで印刷する必要がある。これはPDF形式で印刷するため、またべたが多いため、印刷コストが100円以上かかる。送料もゆうパックはヤマトや佐川より高い。また、再配達に関してもゆうパックはヤマトなどに比べると格段に対応が遅い。窓口の対応も遅くて、不親切、仕事にも不慣れである。楽天は出品者から出品手数料を取っているのだが、楽天はこれをどう思っているのだろう。楽天の狙いは落札手数料ではなく、プールされる支払い代金、送料かもしれない。このオークションになってから本での出品は以前の10分の1以下に激減している。古書店などはほとんどが撤退している。
[編集] オークション騒動
楽天オークションは平成17年12月1日に株式会社楽天からインターネットオークション事業を分割し設立された別会社。 2006年11月突然の楽天フリマ廃止の発表にユーザーが騒然とする中、始まった楽天の新サービスである楽天オークションのシステムをめぐりユーザーと楽天との間で数々のトラブルが続出した。NTTドコモとの提携で誕生し、高い匿名性などを売りにしている。難解な点も多く、郵便局への持込をしなければならない点や(現時点で)発送方法がポスパケット、ゆうパック、書留ゆうパックの3種類しかない上に、通常料金にこの匿名発送を利用するために150円上乗せしなければならず、最低でも550円の送料がかかり、低額での出品がしづらくなっている。他にも、返品時の送料を出品者が負担するために安易な返品の誘発の恐れや送金は楽天の用意する三井住友銀行の口座にしなければ手数料が掛かってしまう点、同じく出品者の代金の受取に時間がかかる点などもある。尚、ゆうパックに入らない、液晶テレビなどの大型家電や不動産に関しては、事実上ユーザーは、出品できず、早くも楽天のシステム不備、利用規約の矛盾が浮き彫りにされた。また、もともと出品無料にもかかわらず出品無料キャンペーン(このキャンペーンで無料になるのはシステム利用料)を行うなど、運用する側がシステムをちゃんと理解していない可能性がある。同年末時点の出品数は、15万点前後(スーパーオークションを加えても20万点あまり)を推移しており、フリマ時代の五分の一程度にとどまっている。
楽天オークションはYahoo!オークションなどと異なり、著作権の侵害など法律的・社会的に問題のある海賊版やコピー商品の出品・その出品者に対しての規制にはほとんど何の対策も行っていない(文面上の注意喚起のみ)。これに匿名エスクローの導入、フリーメールでの登録の容易さと加え、違法商品が蔓延する原因となっている。
さらに楽天オークションは、その唯一の取引方法としている、楽天あんしん取引の匿名性ゆえのトラブルもこれまで多数発生しているが、取引の仲介しているにも拘らずトラブルが起きても、会社として全く責任は取らないと規約で銘記している。また問い合わせに関しての電話窓口の掲示もない上、メールフォームでの問い合わせにも対応が遅く、トラブルに遇った参加者からは非難の声が上がっている。ユーザーからのクレーム対応は委託業者に任せきりになっており、寄せられた苦情内容も一切楽天社員に伝えられていない事が明らかになっている。クレームに対応する委託業者は完全匿名のあんしん取引を全く理解しておらず、利用者が直接取引相手に連絡できないシステムを知らず、「不明な理由で落札をキャンセルにされてしまった」というクレームに対して「出品者に連絡取れないんですか?」といった対応をした例もある。さらには楽天オークションがプールした商品代金を出品者に振り込む際に、計算間違いその他の理由により振込金額が違っているというトラブルも多く発生している。楽天オークションの銀行口座に一時的にプールされた商品代金の利子、発送に関する大口割引適用疑惑など、楽天あんしん取引自体に疑問の声も聞こえている。
楽天オークションには、問い合わせ等を送るメールフォームが用意されているが、対応しているのはショップ担当→業務委託スタッフ 2名+楽天社員 4名(うち責任者1名)、個人出品者・落札者担当→業務委託スタッフ 50名で、クレームを責任者に報告するシステムはなく、特に個人からの問い合わせは業務委託された外部のスタッフが担当者の判断で任意で機械的にテンプレ回答を行っている。クレーム内容を責任者に報告するシステムがない点からは、こうしたトラブルの背景に、楽天が積極的にユーザーのクレームを取り入れ運営に生かしていけない状況にあることが考えられる。
とりわけ楽天フリマ時代からの利用者からは当時のシステムに戻して欲しいと言う意見が多く聞かれる。また、楽天オークションは公式には報告されない大きなトラブルがある度にユーザーに知らせることなく規約を追加・改訂している場合もあり、こうしたことが更にユーザーの不信感を高めている。特に「返品が成立しない場合、商品代金は出品者に振り込まれ、商品は落札者に送られる」というものは、詐欺を助長しかねないとの批判が挙がっている。また楽天ブログをはじめとして各所に当事者その他がこれらの事件について書いたブログがあるが、楽天ブログでは該当する内容のブログが突然楽天に削除されるというケースも起こっており、楽天は以上のようなトラブルを隠蔽しようとしているとの見方もある。
[編集] 資金不正流用疑惑
毎回振り込み口座が違う、利用規約の突然の改変、三井住友銀行のマネーロンダリング不備がニュースで指摘されるなど楽天はユーザーからの一時預り金を不正流用しているのではないかとの見方もある。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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