江ノ島電鉄500形電車 (2代)
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[編集] 概要
老朽化の進んだ300形304Fの置き換え用として、2006年(平成18年)3月27日より営業運転を開始した。
車体は、枕ハリと中ハリ以外はステンレス製とした江ノ電初のオールステンレス車であるが、20形と同一の塗装が施された。
前面に排障器(スカート)を装着した。乗降用扉は両開き戸で、窓ガラスは複層構造とされ、凹凸は極力なくし、手指や被服の挟み込みを防止した。加えてドアチャイムも設けた。
集電装置は各車先頭寄りにシングルアーム式パンタグラフを搭載している。屋根上中央部には1両につき出力24.42kWの集中式冷房装置と空調制御装置を配置した。海岸線を走行するため、機器のカバーや主枠にステンレスを使用した。
足回り関係では従来車の抵抗制御から脱却し、江ノ電初のVVVFインバータ制御が採用された。
インバータ装置は東洋電機製造製である。制御素子としてIPMを採用したことで軽量化を図り、電子回路を密閉することで塵埃の侵入を防止し、機器の高信頼化と保守の軽減を図った。また、これも江ノ電では初の回生ブレーキも装備され、回生失効対策として発電ブレーキも併用されている。
車内自動放送装置についても、江ノ電初となる英語放送を併用したものが使用され、その後他の音声合成放送装置搭載編成でも英語放送が追加された。
扉上部の車内案内表示器は初採用の2基の液晶ディスプレイで、右側に路線案内、左側にDVDによる沿線案内が表示される。
丸みを帯びた車体デザインは、江ノ電自身が初代500形を意識して設計したこともあり、同形式を彷彿とさせる部分もある。公式サイトや記念乗車券でも同形式の写真などを併載している。
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