瀬野機関区
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瀬野機関区(せのきかんく)とは、国鉄時代に、広島県広島市安芸区の瀬野駅に隣接していた機関区である。瀬野~八本松間に存在する大山峠(通称 瀬野八)を越えるための後部補機を滞在させるために作られ、主要幹線であったため大型機関車が常駐していた。
[編集] 機関区の歴史
蒸気機関車がまだ各地で現役だったころ、西日本の大動脈である山陽本線では電化が急がれていた。人、荷物の大量輸送をまかなう主要線では蒸気機関車より出力があり煙公害を出さない電車、電気機関車に置き換えが目的が主であった。
1894年6月10日 瀬野機関車駐泊所として開設された。
1964年(昭和39年)の電化後もしばらくは予備機として「蒸気機関車」D52形が活躍していたが煙公害、過酷な労働条件もありEL「電気機関車」に置き換えられた。
置き換えられたのはEF53・56形からの改造機「EF59形」であった。その後徐々に牽引機関車の出力増大、EF59の老朽化に伴い次第にその役目を広島機関区に譲っていった。
1985年3月 瀬野機関区は、広島機関区瀬野派出所に格下げされた。
1987年(昭和62年) ついに機関区(瀬野派出所)は広島機関区に統廃合されその役目を終えた。今では瀬野駅の橋上化に伴い、機関区に関係する線路はすべて撤去され跡地にはスカイレールサービスや駐車場ができている。
現在山陽本線上り貨物列車は、広島貨物ターミナル駅で最後尾に広島機関区の補助機関車(EF67形)を連結して走行し西条駅で一時停車し、解結を行なっている。この補助機関車は折り返し西条駅発広島貨物ターミナル駅行き回送列車となる。また車両性能の向上により、旅客列車(寝台特急を含む)に補助機関車が連結されることはない。
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