県費負担教職員
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県費負担教職員(けんぴふたんきょうしょくいん)とは、以下職員および給与について都道府県が負担するものをいう。
- 市町村(特別区及び市町村の組合を含む。)立の小学校、中学校、中等教育学校の前期課程、盲学校、聾学校及び養護学校の校長、教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭、寄宿舎指導員、講師、学校栄養職員(学校給食法第5条の3に規定する職員をいう。)、事務職員(地方自治法第172条第1項に規定する吏員に相当する者及びこれに準ずる者として政令で定める者をいう。)の給料その他手当(市町村立学校職員給与負担法第1条)。
- 市(指定都市を除く。)町村立高等学校で学校教育法第4条に規定する定時制の課程を置くものの校長(定時制の課程のほかに同条に規定する全日制の課程を置くものの校長を除く。)並びに定時制の課程に関する校務を整理する教頭、定時制の課程に授業を担任する教諭、助教諭及び講師の給料その他の給与、定時制通信教育手当及び産業教育手当(市町村立学校職員給与負担法第2条)。
都道府県及び指定都市の教育委員会は、県費負担教職員の任命権を有するが、市町村教育委員会の内申を待ってその任免その他の進退を行うものとする(地方教育行政の組織および運営に関する法律第37条、第38条、第58条第1項)。県費負担教職員の定数は、都道府県の条例で定めるが、臨時及び非常勤の職員はこの限りではない(同法第41条)。また、県費負担教職員の給与、勤務時間その他の勤務条件については、地方公務員法第24条第6項の規定により条例で定めるものとされている事項は、都道府県の条例で定めるものとする(同法第42条)。
県費負担教職員の服務の監督は、市町村教育委員会が行う。また、県費負担教職員は、その職務を遂行するにあたって、法令、当該市町村の条例及び規則並びに当該市町村教育委員会の定める教育委員会規則及び規程に従い、かつ、市町村教育委員会その他職務上の上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない(同法第43条第1項、第2項)。県費負担教職員の任免、分限又は懲戒に関して、地方公務員法の規定により条例で定めるものとされている事項は、都道府県の条例で定め(同法第43条第3項)、更に都道府県教育委員会は、県費負担教職員の任免その他の進退を適切に行うため、市町村教育委員会の行う県費負担教職員の服務の監督又は都道府県の制定する条例の実施について技術的な基準を設けることができる(同法第43条第4項)。
その実態はと言うと、呼称は「先生」(都道府県費職員も市町村費職員も関係ない)である。
「何でも屋」 経費節減のため、大工仕事に励み、園芸をし、草刈りにいそしむ。 用務員と協力し、学校に起きる施設上や物品上の問題を解決していく。
ただ、上記にも記されている条文を分かりやすく言えば、「都道府県職員」でもあり「市町村職員」でもある、 実質的に、二重身分であるということである。 どちらでもあり、どちらでもない。 新任の事務職員は、勤務初日に何の研修もなく(各自治体により異なるが、仮に研修をしても、それは都道府県の仕事である) 職場に放りこまれ、様々な場面で「宙ぶらりん」の悲哀を味わうのである。