神出鬼没!タケシムケン
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神出鬼没タケシムケン(しんしゅつきぼつたけしむけん) は、テレビ朝日系列で1999年4月18日から2000年3月19日までにかけて毎週日曜18:56-19:56(JST)に放送されていたビートたけしと志村けん司会のバラエティ番組。
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[編集] 概要
当初はお笑い界の2大スターが競演ということで局側も力を入れ、当時の新番組としては大きな期待はあったものの結局1年間の短命番組に終わった。この番組の打ち切りには様々な理由がある。
- たけし、志村のスケジュールがかみ合わなくなったこと(たけし・志村の両方が出られず、上島竜兵が司会を務めたこともあった)。
- 平均5%台と日曜19時台という事を考えると低かった視聴率。裏には「ザ!鉄腕!DASH!!」や「さんまのSUPERからくりTV」といった人気番組がひしめき合っていた。
- 二人のイメージと合わず視聴者に受け入れられなかった。(後年発売されたたけしの著書によれば、番組内容をめぐってたけしと番組スタッフとの間で意見が合わなかったと言う。)
- もともと局や番組スポンサーがこの時間帯を情報番組枠にしたい意向があった事(後番組は「週刊ワイドコロシアム」)。
又、番組内容にも様々な問題点があった。
- 過去の企画の焼き直しが多く目新しさに欠けた事。
- ゴールデンタイムに似つかわしくないお色気コーナーもあった事。
- 後述の「ガッツの部屋」など、たけしと志村の冠番組にも関わらず二人が登場しない企画があった事。(前述のスケジュールの問題が理由かもしれない)
様々な問題点も克服しきれないまま、最終回は未公開映像集となった。
当時は「進ぬ!電波少年」の大ヒットで連続性の高いドキュメントバラエティが旺盛だったが、単発ネタが多く気軽に楽しめる点を評価する声も見られる。
[編集] 主なコーナー
- 神出鬼没!
- たけしと志村がさまざまな場所に侵入していたずらをする、この番組の目玉ともいえるコーナー。例えば、エステサロンでマッサージする人がたけしと志村けんに無断で入れ替わり、相手が無抵抗なのをいいことに、いろいろいたずらをした。それを隠しカメラ(監視カメラ)で撮影するのである。
- 後楽園ゆうえんち(現:東京ドームシティアトラクションズ)で行われたロケで、当時テレ朝で放送されていたアニメ『神風怪盗ジャンヌ』ショーに乱入。たけしがドン・チャック、志村がその仲間の被り物をかぶりジャンヌの着ぐるみにセクハラ的いたずらをした。そして、たけしが正体をばらした時はジャンヌ役のスーツアクターははしゃぎまわったが、アポなしの乱入のだったため番組スタッフはあとでみっちり怒られたようだ。このロケは番組開始当初に行われたがあまりに過激だったためアニメのイメージが壊されることを恐れ、放送は終盤まで後回しされた。(実は着ぐるみの顔にモザイクを入れて、初期の番宣でオンエアしていた)
- 氷川きよしデビュー当時のコンサートにも神出鬼没した。(たけし本人が関わっていた為)
- ワールドカレーニュース
- カレーに関する架空の出来事(ex:『ファイナル・カレー・ファンタジー』というテレビゲームソフトが発売され、それを買うために行列が出来ているなど)を取り上げそのVTRに志村がコメントする、というコーナー。無論志村は「くだらねぇよな」などあまりやる気のない発言に終始する。
- まず~いラーメン選手権
- 日本全国のまずいラーメン店同士が「料理の鉄人」のパロディよろしく、負け残り方式で対決する。勝つと「ちょっとだけうまいラーメン屋」ののぼりが贈られた。都内某所にある某ラーメン店が5週連続敗北を収め、殿堂入りを果たした。また、まもなく地方某所にある某ラーメン店も4週連続敗北を収め、殿堂入りを果たしている(都内某所のラーメン店と頂上決戦までやっている)。ちなみに、このコーナーのせいで、ラーメンレポーターを務めていた浅草キッドは、ロケハンの疑いまで出るため、しばらくはラーメン店出入り禁止を喰らいまくることになった。
- 勝ち抜け!イタコ選手権
- 降霊師2人が登場してテーマとなる故人を降霊、より故人を偲ばせたほうが勝ちとなる。内容は、かなりものまねショーに近いものがあった。美人降霊師の高野モナミ、「降霊降霊、♪これこ~れ、石の地蔵さん~」という迷言を残した「自称·降霊界のロバート・デニーロ」こと松隈雪洲らが登場した。
- 子供たちに贈る歌
- 当時流行した「だんご3兄弟」に対抗する、新しい歌を2人が披露。持ち歌は「えだ豆5兄弟」「いくら万兄弟」「ピスタチオひとりっ子」「ブラジャー2姉妹」「キャビア十万兄弟」「双子の鉄アレイ」など。「ピスタチオ~」は、ピスタチオのかぶりものをした2人が「ピ、ピ、ピスタチオはひとりっ子!」と半ばやけくそで歌うだけで、あまりのひどさに流石の2人も恥ずかしそうにしていた。
- アイ~ン星人
- タケシムケン·お笑いコント部
- すこやか日本列島笑顔でこんにちは
- 越前屋俵太が全国各地をリポートするという名目で出かけるものの、必ず最後は海か池に落っこちるのがオチ。
- ガッツの部屋
- 新人熟年漫才師南極28号 鈴本演芸場への道
- たけしとビートきよしの二人が、「南極28号」という新人漫才コンビに扮しさまざまな場所で漫才を披露する。
- 芸能刑事
- たけし、志村、ヒロミの三人が刑事に扮して、取調べという形式でゲストをウソ発見器にかける。「たけし・所のドラキュラが狙ってる」の「ドラキュラ裁判」と同内容
[編集] 出演者
[編集] 総合司会
[編集] コーナー司会
[編集] コーナー出演者
[編集] スタッフ
- 演出:李闘士男
- プロデューサー:深山典久
- チーフプロデューサー:澤将晃
- 技術協力:テイクシステムズ、イムプレス
- 企画協力:オフィス北野、イザワオフィス
- 制作協力:ウイルスプロダクション、リーライダーす
[編集] 備考
- たけしが命名した氷川きよしのメディアへのお披露目もこの番組をメインにして行われ、「ビジュアル系演歌」のキャッチフレーズの元にプロモーションが展開された。
- 2005年4月7日にフジテレビで『たけし☆志村 史上最強の爆笑スペシャル!!』が放送され、両者が再び共演。
[編集] 前後番組の移り変わり
テレビ朝日系 日曜夜7時台 | ||
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