稚内温泉
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稚内温泉(わっかないおんせん)は、北海道宗谷支庁管内稚内市(旧蝦夷地、明治以降の旧北見国)にある温泉。日本最北端の温泉。
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[編集] アクセス
- 鉄道 : 北海道旅客鉄道(JR北海道)宗谷本線稚内駅より宗谷バスでおよそ15分。
- 駅前バスターミナルから童夢までの往復乗車券と温泉入浴券がセットになったバス&温泉セット960円。別々に買うより180円お得。
[編集] 泉質
- ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(含重曹強食塩泉)
強めの塩味とかすかな原油臭を伴う。淡黄色で僅かに濁っている。源泉はきわめて濃く、水で5倍に薄めている。
[編集] 温泉街
稚内駅からは山の反対側の日本海側に面した富士見地区に、稚内市営の日帰り温泉施設の稚内温泉「童夢」を中心として「船員保養所・宗谷パレス」や数軒の温泉民宿がある。また、温泉付きではないが、格安のライダーハウスもあり、小さいながらも温泉街を形成している。周辺は富士見地区の住宅街と原野。日本海の向こうに利尻岳(利尻富士)が遠望できる。
稚内温泉「童夢」には、稚内港に水産物を水揚げした後のロシア人船員がよく訪れるため、ロシア語の掲示が目立つ。当初は習慣の違いに由来するトラブルがあったため、マナーに関する掲示が多い。そのためか、最近はロシア人のお行儀がよくなったそうである。
[編集] 歴史
1976年に行われた原油の試掘の際に湧出した温泉をもとに、1978年に開業し、日本最北端の温泉の座が豊富温泉から移る。当時は今の稚内温泉「童夢」よりも少し東にあった「稚内市民温泉保養センター」での営業だった。現在でもその建物は残っている。併設された「稚内母子会館・美雪荘」での宿泊も可能だった。1979年には「船員保養所・宗谷パレス」も開業し、その後も温泉民宿の開業が相次ぐ。1997年には「稚内市民温泉保養センター」が稚内温泉「童夢」として新築・移転する。このときに「稚内市民温泉保養センター」と「稚内母子会館・美雪荘」は閉鎖される。