自分漫画
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自分漫画(じぶんまんが)とは、作者自身を主人公として、作者の実体験に基づき描かれた漫画。
[編集] 概要
自分漫画の条件としては以下のものが挙げられる。
このため、たとえば『ちびまる子ちゃん』のように1. 2. の条件を満たしたものであってもフィクション要素の強いものは自分漫画としては扱われない。
[編集] 歴史
自分漫画という言葉が初めて使われたのは2002年に発売された『だめんずうぉーかー』(倉田真由美著)3巻に収録されたゲスト漫画(浜口乃理子著)の中の倉田の台詞であり、この言葉のはじめての使用者は浜口とも倉田とも言える。ただし今日では自分漫画とカテゴライズされる様な作品は、この言葉が生まれる以前から存在していた。
古い物では、1980年から「平凡パンチ」で連載された『愛のさかあがり』(とり・みき)が挙げられるし、それ以前の吾妻ひでおの『不条理日記』も広義においては自分漫画と言えるだろう。その他にも、大島弓子が85年より断続的に発表している、「サヴァ・シリーズ」、及び、それに続く自分と飼い猫を題材にした漫画も、自分漫画の範疇に入ると言える。そして、そうした傾向の作品の形式を確立したのは、いしかわじゅんの『フロムK』だと考えられる。その他にも、1988年に「ヤングジャンボ」(桃園書房)で連載された『青木光恵のSelfish Comics』(青木光恵)などが描かれてはいたものの、いずれも散発的なモノで、ジャンルとして確立するに履いたらなかった。
しかし、1994年に「近代麻雀ゴールド」(竹書房)で連載された『まあじゃんほうろうき』(西原理恵子)が登場すると、これを皮切りに、多くの漫画家がこの形式の漫画を描く事ようになり、この流れを受け上述の『だめんずうぉーかー』内で自分漫画と命名された事によって、ジャンルとして一定に認知を得る事になる。
[編集] 主な自分漫画
- 『愛のさかあがり』:とり・みき(男)著、平凡パンチ1980年7月~連載、単行本全4巻
- 『青木光恵のSelfish Comics』:青木光恵(女)著、ヤングジャンボ(桃園書房)1988年12月号~1993年1月号等に連載、単行本全1巻(竹書房、単行本の題は『挑発MUGENDAI』)
- 『インドにて』:仲能健児(男)著、モーニング・パーティー増刊(講談社)23号(1989年)~46号(1991年)連載、単行本全1巻(講談社)
- 『ガラダマ天国』:唐沢俊一(男)・唐沢なをき(男)共著、テレビぴあ(ぴあ)1992年~1997年連載、単行本全1巻
- 『まあじゃんほうろうき』:西原理恵子(女)著、近代麻雀ゴールド(竹書房)連載、単行本全4巻、1990年10月28日付け1巻発行、1994年11月27日付け4巻発行
- 『おさんぽ大王』:須藤真澄(女)著、コミックビーム等に1995年~2003年連載、単行本全7巻(1~3巻はアスキーより、4~7巻はエンターブレインより出版)。自分漫画としては、2006年10月現在最長の作品。
- 『酒とたたみいわしの日々』:浜口乃理子(女)著、ミスターマガジン(講談社)1995年11号~2000年3号連載。単行本全4巻。
- 『平成よっぱらい研究所』:二ノ宮知子(女)著、フィールヤング(祥伝社)1995年3月号~1996年9月号連載、単行本全1巻
- 『ぢるぢる旅行記 インド編』:ねこぢる(女)著、まんがガウディ・まんがアロハ!等に1996年1月号~1997年11月号連載、単行本全1巻(ぶんか社)
- 『ひみつのグ印観光公司』:グレゴリ青山(女)著、モーニング(講談社)1996年49号~1997年43号連載。単行本全1巻。(講談社)
- 『突撃くらたま24時』:倉田真由美(女)著、BUBKA(コアマガジン)1998年10月号~2000年3月号連載
- 『ねこまんが』:こいずみまり(女)著、まんがくらぶオリジナル(竹書房)2001年4月号~掲載中、単行本3巻(2006年4月現在)
- 『カラスヤサトシ』:カラスヤサトシ(男)著、月刊アフタヌーン(講談社)2003年頃~掲載中、単行本1巻(2007年1月現在)