蜂須賀祐一
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
蜂須賀 祐一 (はちすか ゆういち、1962年8月27日 - )は、栃木県出身の俳優。主に特撮作品のスーツアクターとして活躍している。ジャパンアクションエンタープライズ所属。
目次 |
[編集] 略歴
主にスーパー戦隊シリーズのスーツアクターとして活躍している。特に小柄で非常にスマートな体格を生かし、女性の変身したヒロインを演じる「女形スーツアクター」として知られている。
戦隊シリーズへのデビューは1985年の『電撃戦隊チェンジマン』。その後同作品のチェンジフェニックスから『鳥人戦隊ジェットマン』のホワイトスワンまで、7年連続でヒロインを担当。ホワイトスワンを怪我で降板した後、一時期出演が途切れたが、その後再び多くのヒロインを担当。弟の昭二もヒロインを多く担当していることから、一部の長い特撮ファンからは「覆面の美人姉妹」とも呼ばれている。
[編集] 俳優として
女性役を数多く演じたことから、立ち振る舞いの面で非常に繊細な演技を見せると共に、テレビドラマでのアクション吹き替えや、役者志望者達にアクションについての講師を務めるなど、アクション俳優としての能力も高い。
男性役としては少年、女性的な立ち居振る舞いの男性役を演じることが多かった(『未来戦隊タイムレンジャー』のタイムグリーンなど)が『忍風戦隊ハリケンジャー』では、「スーツヒロインには極力アクトレスを」という方針が取られたこともあり、完全な男性役を、しかも一年通して体格の違う三役(前期:がっしりとした大男の虚無僧。中期:ムエタイ選手のような動きをする細身の筋肉質な格闘家。後期:冷静な策士家で落ち着きがあるが、戦場では鉄扇と大刀を使用するパワーを見せる)を担当。立ち振る舞いの表現の巧みさを生かして見事に演じ分けるなど、役者としての幅の広さも見せている。
ヒロインの変身後に女性を使う方針は、その後も暫く続いた(2006年の『轟轟戦隊ボウケンジャー』では蜂須賀がレギュラーヒロインを担当)為、蜂須賀は敵幹部を主に担当。しかし、正規アクトレスの立ち回りに難がある等の理由から、名義上女性が担当したことになっているスーツヒロインのアクションシーンを、蜂須賀をはじめとした女形が吹き替えることも多かった。例えば『ハリケンジャー』の場合、作品前半はハリケンブルーのアクションシーンは正規アクトレスの小野友紀ではなく、大半を蜂須賀が代行。後期でも、かなりの頻度でスーツに入っている。翌年の『爆竜戦隊アバレンジャー』でも、後半までアバレイエローのスタント部分を担当した。
[編集] 逸話
[編集] 女形として
- 『超獣戦隊ライブマン』では、森恵が演じるヒロイン・岬めぐみの変身したブルードルフィンのスーツアクターだった。蜂須賀演じるブルードルフィンの仕種を見た森は「蜂須賀さんの方が自分よりも女っぽい」と発言した。
- 『轟轟戦隊ボウケンジャー』で久々にレギュラーヒロイン(間宮菜月の変身するボウケンイエロー)を担当。不思議系で子供っぽい性格のキャラクターを表現しようとする蜂須賀の演技を見た、変身前の菜月を演じる中村知世を初めとした女性スタッフ陣が、父ほどの年齢の蜂須賀に向かい「かわいい」と連発。
- 多くの作品でアクターとして共演し、また現在アクション監督である新堀和男は、イベントにて「色気があってゾクゾクする」等蜂須賀の女形ぶりを褒め倒した。
- 戦隊シリーズにおいて、ヒロインに宛がわれたことのある色は4色(ピンク、イエロー、ホワイト、ブルー)存在するが、その全てを演じたのは祐一のみである。
- 女形アクターとしての登場は、蜂須賀がシリーズ最多。登場自体も、最上位の部類であり、戦隊側巨大ロボットを多数こなす日下秀昭や、敵側幹部を顔出し含め多数こなす岡本美登 ら2名とは長年競演が多かった。
また同じく女形として有名な中川素州も、多くの逸話を持っている。
[編集] 主な作品
- 宇宙刑事シャリバン (1983年 - 1984年、東映・テレビ朝日)第23話 古田商会の長男 役
- 宇宙刑事シャイダー
- 電撃戦隊チェンジマン(チェンジフェニックス) ※
- 超新星フラッシュマン(ピンクフラッシュ) ※
- 光戦隊マスクマン(ピンクマスク) ※
- 超獣戦隊ライブマン(ブルードルフィン) ※
- 高速戦隊ターボレンジャー(ピンクターボ) ※
- 地球戦隊ファイブマン(ファイブイエロー) ※
- 鳥人戦隊ジェットマン(ホワイトスワン 前期、末期) ※
- 電磁戦隊メガレンジャー(メガイエロー) ※
- 星獣戦隊ギンガマン(ギンガイエロー)
- 救急戦隊ゴーゴーファイブ(ゴーイエロー他)
- 未来戦隊タイムレンジャー(タイムグリーン)
- 百獣戦隊ガオレンジャー(ガオホワイト、大河冴の組み手相手(51話、顔出し)) ※
- 忍風戦隊ハリケンジャー(チューズーボ・マンマルバ(成体)・サンダール)
- 爆竜戦隊アバレンジャー(ヴォッファ)
- 特捜戦隊デカレンジャー(サキュバス他)
- 魔法戦隊マジレンジャー(マジマザー、メーミイ、サイクロプス) ※
- 轟轟戦隊ボウケンジャー(ボウケンイエロー) ※
- 獣拳戦隊ゲキレンジャー(獣人体メレ) ※
※はスーツヒロイン担当作品。