西澤潤一
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西澤 潤一(にしざわ じゅんいち、1926年9月12日 - )は、宮城県仙台市出身の工学者。
“ミスター半導体”、“光通信の父”とも呼ばれ、独創的な研究で世界的に有名な半導体工学者である。日本学士院会員。
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[編集] 経歴
- 1948年3月 東北大学工学部電気工学科卒業。
- 1953年4月 東北大学電気通信研究所助手。
- 1962年12月 東北大学電気通信研究所教授。
- 1968年5月 (財)半導体研究振興会 半導体研究所長。
- 1983年4月 東北大学電気通信研究所長(1986年 3月まで)。
- 1989年4月 東北大学電気通信研究所長(1990年 3月まで)。
- 1990年4月 東北大学名誉教授。
- 1990年11月 東北大学総長。
- 1998年4月 岩手県立大学学長。
- 2005年4月 首都大学東京学長。
[編集] 業績
専門は電気通信工学。主な業績として次のものが挙げられる。
- PINダイオードの開発
- 静電誘導型トランジスタの開発
- 静電誘導サイリスタの開発
- イオン注入法の開発
- 半導体材料の完全結晶育成法の開発
- アバランシェフォトダイオードの開発
- 半導体レーザーの発明(1957年日本国特許出願)・開発
- 高輝度発光ダイオード(赤、緑)の開発
- 光ファイバーの発明、開発
- 分子振動、格子振動(フォノン)を利用したテラヘルツ波発生の提案(1963年)
- テラヘルツ波による癌診断、がん治療の提案(2000年)
[編集] 社会的活動
- 日本学術振興会21世紀COEプログラムプログラム委員会委員(平成18年度)
[編集] 受賞ほか
1989年、文化勲章受章。2000年、IEEE エジソンメダル受賞。2002年、勲一等瑞宝章受章。また同2002年には西澤の業績を記念して IEEE Jun-ichi Nishizawa Medal が設けられた。これは常設メダルであり、工学部門において最高の栄誉とされる。その他、財団法人警察協会理事などを歴任。
[編集] 外部リンク
分類 | P型半導体 | N型半導体 | 真性半導体 | 不純物半導体 |
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種類 | 窒化物半導体 | 酸化物半導体 | アモルファス半導体 | 電界型半導体 | 磁性半導体 |
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