親民党
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
親民党(しんみんとう)は、中華民国(台湾)の政党。民国89年(2000年)3月31日に宋楚瑜が結党。2006年現在で中華民国立法院(国会)に23議席を有しており、民主進歩党、中国国民党に次ぐ有力政党である。泛藍連盟に属する。
親民党は、2000年の中華民国総統選挙を契機に結党された。総統選挙の際に、中国国民党は候補者や公約政策を巡って広く分裂し、それまでの李登輝の政策に批判的な宋楚瑜は国民党を脱党して独自に立候補した。結果、宋は選挙に敗れたが、それを機に支持者を結集して親民党を結党し、その際に国民党や新党からも相当数の党員を獲得した。親民党は結党直後に党規約を通じて、立憲政治、人権、国家の安全、司法の革新、警察の治安、経済発展、社会福祉、文化教育、族群、環境保護などの10項目に及ぶ政策の主張を出した。その後、親民党は国民党と泛藍連盟として共闘関係に入り、2004年の中華民国総統選挙で両党は、それぞれの党首を総統(国民党)・副総統(親民党)候補に擁立して選挙に臨んだ。しかし、僅差で民進党の陳水扁候補に敗れ、政権獲得はならなかった。
親民党は、結党以来一貫して中国大陸との統一(中国統一)を主張している。そのため、2005年には党首の宋楚瑜が北京を訪問して胡錦濤と会談し、台湾独立反対という姿勢で双方が意見を一致させている。ただし、国民党と同様、彼らの中台統一はあくまで中華民国主導によるものであるとされている。