超SD戦国伝 武神輝羅鋼
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超SD戦国伝 武神輝羅鋼(ちょうエスディーせんごくでん ぶじんきらはがね)は、武者ガンダムシリーズの第8作である。漫画版のタイトルは『超武者ガンダム 武神輝羅鋼』。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
武者ガンダムシリーズ | ||
通番 | 題名 | 期間 |
第1作 | SD戦国伝 武者七人衆編 | 1988年 - 1990年 |
第2作 | SD戦国伝 風林火山編 | 1990年 - 1991年 |
第3作 | SD戦国伝 天下統一編 | 1991年 - 1992年 |
第4作 | 新SD戦国伝 地上最強編 | 1992年 - 1993年 |
第5作 | 新SD戦国伝 伝説の大将軍編 | 1993年 - 1994年 |
第6作 | 新SD戦国伝 七人の超将軍編 | 1994年 - 1995年 |
第7作 | 新SD戦国伝 超機動大将軍 | 1995年 - 1996年 |
第8作 | 超SD戦国伝 武神輝羅鋼 | 1996年 - 1997年 |
第9作 | 超SD戦国伝 刀覇大将軍 | 1997年 - 1998年 |
第10作 | 新SD戦国伝 天星七人衆 | 1998年 - 1999年 |
第11作 | ムシャ戦記 光の変幻編 | 1999年 - 2000年 |
第12作 | SDガンダム ムシャジェネレーション | 2000年 - 2001年 |
第13作 | SD頑駄無 武者○伝 | 2001年 - 2002年 |
第14作 | SD頑駄無 武者○伝2 | 2002年 - 2003年 |
第15作 | SD頑駄無 武者○伝III | 2003年 - 2004年 |
第16作 | SDガンダムフォース絵巻 武者烈伝 武化舞可編 |
2004年 - 2005年 |
第17作 | 武者番長風雲録 | 2006年 - |
目次 |
[編集] 概要
プラモデルBB戦士の組立説明書に掲載されている漫画『コミックワールド』と、『コミックボンボン』での漫画連載で展開された。本作からのシリーズ名は、「超SD戦国伝」となっている。
登場人物は主に『新機動戦記ガンダムW』などのキャラクターや兵器がモデルになっている。『超機動大将軍』の続編であるため、前作の人物が多数登場している。因みに15年後。
本作から、輝羅鋼と呼ばれる特殊な加工を行ったパーツが使われており、豪華な造型を成している。特に大将軍のウイングパーツに多く使われ、普通のプラスチックでは表現しにくい細かな造型を再現している。ある意味でシリーズ中もっとも豪華なキットシリーズである。
本作は、天宮で破壊活動を行う百鬼夜行衆とそれに対する頑駄無軍団との戦いの物語である。記憶喪失の武者天零頑駄無の謎や、飛駆鳥大将軍の息子である武威凰大将軍と武羅星頑駄無の関係など謎で物語を引率している部分もあり、物語上の人物関係が深くなっている。また、一見して同世代武者が多いように見えるが、実際の世代に大きなばらつきが見られるのも、今作の特徴でもある。(武羅星頑駄無はそのままならば実の兄、武威凰大将軍の大叔父(曽祖父の弟の子である為)という間柄になっていた)
なお、このシリーズを頂点に武者ガンダムシリーズは徐々に衰退してゆく。
武神綺羅鋼世代図(代表一例)
【若者世代】 武威凰大将軍 ━━ 新凰頑駄無 ━━ 天零頑駄無 ━━ 砕牙頑駄無
【中年世代】 頑駄無轟炎王 ━━ 武者號斗丸 ━━ 雷龍頑駄無 ━━ 大旋鬼頑駄無
【祖父世代】 頑駄無阿修羅王 ━━ 白龍大帝
[編集] 登場人物
括弧内はモチーフとなった兵器・キャラクター。ただし、モチーフについて公式には発表されていないので諸説ある。
[編集] 天宮
- 天零頑駄無<テンレイガンダム>/輝神大将軍獅龍凰<シリュウオウ>(ウイングガンダムゼロ)
- 記憶喪失の武者。その容姿や言動から行方不明の號斗丸ではないかと思われていた。その正体は號斗丸の弟子で、百鬼夜行衆に殺害されたが、號斗丸と魂を共有することで甦り、その影響で記憶喪失になっていた。因みに蘇生術を行ったのは、羽荒斗である。
- 天零という名は獣破が容姿からなんとなく付けた名だったが、実は本名でもあった。漫画版では雷龍で、理由は鎧に在った「零」の字と天から現れたと言う事から。本名と判明したエピソードも用意されていた。鬼刃閃空斬形態に変形する。必殺技は天動奥義・鬼刃閃空斬。獅龍凰時には獅龍凰形態に変型する。
- 殺害され,記憶喪失となり,意図せずして戦に巻き込まれる等、これまでの武者ガンダムシリーズの中でも、非常に不幸な立場の主人公である。この他では超SD戦国伝 刀覇大将軍の紅零斗丸(2人の兄を魔刃頑駄無に殺された)など。
- BB戦士 No.158(天零)、No.167(獅龍凰)。輝神大将軍獅龍凰は劇中では天零が変身した姿だが、BB戦士では新號斗丸の強化形態となっている。獅龍凰は新凰の月光爆星砲、刀流義守の大型剣を装備できる。
- 獣破頑駄無<ジュウハガンダム>(ガンダムヘビーアームズ)
- 大将軍つきの御庭番。白虎丸に変型する。必殺技は天動奥義・疾風闘刃の術。
- BB戦士 No.159。
- 砕牙頑駄無<サイガガンダム>/砕虎導牙<サイコドーガ>(ガンダムデスサイズヘル/レーテ・ドーガ)
- 百鬼夜行衆に師匠の息子を人質にとられ、砕虎導牙として百鬼夜行衆に参加していた。必殺技は天動奥義・回転大切乱舞。
- BB戦士 No.160。
- 百烈将頑駄無<ヒャクレツショウガンダム>(プロトZガンダム)
- 天宮の軍師。『武者七人衆編』に登場した百士貴の子孫。飛翔爆炎撃発射形態に変型する。必殺技は天動奥義・飛翔爆炎撃。
- BB戦士 No.161。No.53 百士鬼改の流用。
- 武威凰大将軍<ブイオウだいしょうぐん>
- 飛駆鳥大将軍の長男で、現在の大将軍。対翼鳳凰(ツインフェニックス)と合体して輝星鳳凰(スターフェニックス)になる。必殺技は天動奥義・天風閃光斬。頑駄無轟炎王の鉄鋼獅子と合体して轟炎武威凰大将軍となる。
- 武者ガンダムシリーズ中、最初から大将軍の位置でありながら若い事から中盤からよく活躍していた大将軍である。
- BB戦士 No.163。No.139 飛駆鳥大将軍の兜を装備することができる。また限定版として、轟炎王とセットで成型色が一部変更された轟炎武威大将軍も発売された。
- 大旋鬼頑駄無<ダイセンキガンダム>/武者牙流紅具<ムシャゲルググ>
- 武威凰大将軍直属の超将軍。砕牙の師匠。武者牙流紅具として百鬼夜行衆に潜入していた。またプラモデルでは、荒鬼頑駄無の金型を一部利用していた為に素顔が荒鬼のままだった為、一部で荒鬼頑駄無の息子ではないかとの憶測がなされていた。漫画版では、最終話にて登場。
- BB戦士 No.168。No.123 荒鬼頑駄無の流用。
- 撃流破頑駄無<ゲキリュウハガンダム>
- 武威凰大将軍直属の超将軍。爆流頑駄無の弟子。全身を鋼化しており、撃鋼形態では通常の5倍の能力を発揮する。
- BB戦士 No.169。No.135 爆流頑駄無の流用。
- 鉄機武者爆進丸<テッキムシャ・バクシンマル>(ΖΖガンダム)
- 鋼丸以前に爆流頑駄無が造っていた鉄機武者の試作零號機。怪力重視の機体だが、その力を制御出来なかったために製作は中止されていた。
- 自我を持っているが、同時期に設計された鋼丸とは違い感情というものを持っていない。その違いが「友」であると考えた彼は、心の友といえる人物を探すべく修行の旅に出る。その旅の途中で百鬼夜行衆に捕まり、洗脳装置を付けられ烈帝城を襲撃していた。頑駄無轟炎王の活躍により洗脳が解け正気に戻る。
- 守護メカ「目牙戦車(メガタンク)」と合体する事で武者形態となり、さらに「武者大目牙戦車(ムシャオメガタンク)」へ変形する。鋼丸と同様にリアル体型の「金剛爆進丸形態」にもなれるが、わずかに芽生えた自我さえも失ってしまう。
- PS超機動武者大戦では號斗丸と共に旅をしており、その時点で喜怒哀楽の中で「怒」「楽」の感情を得ていた。
- コミックワールドでは、師匠の爆流が箪笥に閉まっていた號斗丸の手配書を見て、お尋ね者と勘違いした。漫画版では、超起動大将軍番外編の主役として登場しているが、コミックワールドにある様なコミカルさは無い。
- BB戦士 No.156。No.142 鋼丸の流用。鋼丸同様、分解して闘覇五人衆用の武器となる。
- 武者號斗丸/新號斗丸<ネオゴッドマル>(ゴッドガンダム)
- 前作の主人公。魔星大将軍との戦いの中で行方不明になっていた。あの後、天零と剣の修行をしていたが、魔星大将軍の戦いの後から、天零との出会いの経緯は不明である。
- BB戦士では輝神大将軍獅龍凰の軽装形態という扱い。
[編集] 闘覇四天王
- 火炎の輝龍<カエンのキリュウ>(ドラゴンガンダム)
- 輝龍頑駄無が火の鎧を受け継いで闘覇四天王となった姿。
- 疾風の真紅主<ハヤテのマックス>(ガンダムマックスター)
- 武者真紅主が風の鎧を受け継いで闘覇四天王となった姿。
- 密林の鷺主<ミツリンのローズ>(ガンダムローズ)
- 武者鷺主が林の鎧を受け継いで闘覇四天王となった姿。
- 巨山の冒流刀<キョザンのボルト>(ボルトガンダム)
- 武者冒流刀が山の鎧を受け継いで闘覇四天王となった姿。
[編集] 影舞乱夢
- 雷龍頑駄無<ライリュウガンダム>(アルトロンガンダム)
- 頑駄無白龍大帝の息子。神龍雷激波形態に変型する。必殺技は天動奥義・神龍雷激波。本人曰く「雷の皇子」(漫画版)。年代的にはほぼかわり無いが、世代的には武威凰・新凰兄弟より一つ上である。
- BB戦士 No.157。
[編集] 赤流火穏
- 頑駄無轟炎王<ガンダムゴウエンオウ>(ガンダムサンドロック)
- 頑駄無阿修羅王の息子。不知火頑駄無の造ったからくり獅子・鉄鋼獅子(メタルレオ)が変型する鋼動甲冑(パワーローダー)に乗る。必殺技は天動奥義・討魔七星戟。鋼動甲冑は武威凰大将軍と合体し、轟炎武威凰大将軍へと強化することが出来る。29人の姉がいる(うち一人が前作で登場した農鈴頑駄無)。年齢的には今作登場人物の中で下の部類に入るが、世代的には武威凰・新凰兄弟の父親と同世代である。(父頑駄無阿修羅王は彼等の祖父・新生大将軍と同世代の為)
- BB戦士 No.164。
[編集] 百鬼夜行衆
- 頑駄無闇元帥/暗黒闇元帥(ガンダムエピオン)
- 百鬼夜行衆の頭領。闇魔神の分身である邪麗が武羅星を取り込んで誕生した。必殺技は覇道奥義・邪龍魔刃暗闇斬り。
- BB戦士 No.162。真闇元帥、武羅星、邪麗を組替えで再現可能。
- 魔星の息子を名乗る武者。その正体は幼少の頃に魔星に誘拐された飛駆鳥大将軍の息子であった。邪麗に取り込まれ頑駄無闇元帥となるが、兄・武威凰と親友・刀流義守により闇元帥から分離した。必殺技は天動奥義・月光爆滅破。
- BB戦士 No.166(新凰)。武羅星は闇元帥の組替えにより再現可能。
- 武者刀流義守<ムシャトールギス>(トールギスII)
- 四魔将の一人。武羅星とは幼い頃からともに剣術を学んだ仲である。闇元帥に取り込まれた武羅星を救うために百鬼夜行衆を裏切る。真剣形態に変型する。必殺技は天動奥義・突撃貫通斬。漫画版では、新凰を庇って死亡。
- BB戦士 No.165。部下の裏鷹(リーオー)を再現可能。
- 鬼魔将 邪麗<ジャレイ>(キュベレイ)
- 四魔将の一人。もともとは神社の巫女だが、闇魔神の分身に取り込まれた。武羅星を取り込んで頑駄無闇元帥になった。因みに巫女の名前は「お麗」である。
- BB戦士では闇元帥の組替えにより再現可能。
- 亡霊魔将 璽悪<ジオ>(ジ・O)
- 四魔将の一人。『風林火山編』の璽悪が甦った姿。砕牙の師匠の息子を人質に取っていた。コミックワールドでは大旋鬼頑駄無によって、漫画版では砕牙によって倒される。
- 赤魔将 魔殺駆<マザク>
- 四魔将の一人。『七人の超将軍編』の魔殺駆が甦った姿で、自らの意志で覇道武者になることができる。コミックワールドでは撃流破頑駄無によって倒され、漫画版では天零によって(綺羅鋼の力だが)倒された。
[編集] 用語
- 武神像
- 天零らの前にあらわれる謎の像。その姿は天空武人を模しているとされる。
- BB戦士では天零、雷龍、獣破、砕牙、百烈に付属するパーツを組み合わせて完成させることができる。
- 百鬼夜行衆
- 邪麗が魔星の息子として育てられた武羅星を中心に結成した軍団。
- モチーフはザンスカール帝国、モビルスーツバリエーションなど。
[編集] コミックワールドと漫画版との相違点
- コミックワールド版(以下、CW版)での天零の名付けは獣破だが、漫画版では雷龍となっている。
- CW版では獣破は砕牙と互角に戦っているが、漫画版は雷龍・天零の3人がかりで勝利した。
- 漫画版では大旋鬼と撃流波が、最終話にて登場している。