道場六三郎
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道場 六三郎(みちば ろくさぶろう、1931年1月3日 - )は和食料理家。石川県江沼郡山中町(現在の加賀市山中温泉地区)出身。実家は老舗の加賀漆器を扱う店だった。趣味はゴルフと小唄。魚を見ただけでその重さを言い当てる特技を持つ。
[編集] 経歴
山中尋常高等小学校卒業。19歳で料理界に入り修行。1993年~1996年まで『料理の鉄人』(フジテレビ系)に「和の鉄人」としてレギュラー出演、料理人ブームのさきがけとなった。
日ごろから「食材に国境なし」と発言している通り、和食でありながらキャビアやフォアグラなどの西洋料理食材、皮蛋などの中華料理食材なども積極的に取り入れるなど、型にとらわれない、自由な発想の料理を特徴とする。『料理の鉄人』の番組内では「日本料理界の異端児」とも称されたが、かつては実際に、伝統的料理界から異端扱いされたこともあったという。
2005年には、卓越技能表彰者として厚生労働省から認定されるなど、料理人としての確固たる地位を築いている。現在では高齢のためか、自ら厨房に立つことはほとんどなく、実際の運営は弟子に任せている。
現在は東京銀座にある「銀座 ろくさん亭」の主人(オーナー)。よりカジュアルに楽しめるようにと「ブラッスリー六三郎」(現・ポワソン六三郎)を全国展開している。道場ブランドの企画商品などが発売されたこともあった。
グルメ漫画『美味しんぼ』にも、岸朝子に紹介されるというかたちで登場(46巻)。作中で見事なスッポン料理を披露した。
[編集] エピソード
TV番組で、道場の普段の生活を取材する番組があった際、彼の家族宅の冷蔵庫にあった賞味期限間近の残り物(肉、野菜、ジュースやヨーグルトまでも)を次から次へ鍋に放り込む料理を披露し、「いつもの事なのよ。」と語る彼の家族以外の人間(スタッフ、TVの前の視聴者等)を震撼させた。
しかし出来上がった物は洋風のシチューであり、試食した番組スタッフによると極めて美味であったらしい。