Fighter Ace

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Fighter Ace（ファイターエース、略称FA）は、Ketsujin Studios（血刃スタジオ、けつじんすたじお）が開発・運営している有料MMP（Massively Multi-Player）コンバットフライトシミュレーションゲーム。第二次世界大戦に参戦した五カ国（アメリカ（US）、イギリス（GB）、ドイツ（GE）、ソビエト（SU）、日本（JP)）107機種 (バージョン 3.9 現在) の軍用機を操縦しオンラインゲームを行うことが出来る。

[編集] 概要

オンラインで第二次世界大戦当時に実在した（ごく一部に史実と異なる装備の機体や、史実では試作のみだった機体も存在）軍用機を使用して空戦・爆撃・雷撃等のミッションを自由に行い、戦闘・戦略・戦術を数十人～数百人単位で楽しむことが可能。フライトモデルは簡単設定からリアル設定まで用意されているが、このゲームにおいてはトルク効果や失速スピンを無効にした中級設定が最も人気である。

月額課金制であり、月1500円で遊ぶことが出来る。決済方式はクレジットカード、ゲーマネー (メディアカイトが運用する電子マネーサービス) および各種インターネットプロバイダ決済。日本語版ではパッケージ版とオンラインで購入出来るダウンロード版があり、どちらも30日間の無料チケットが同梱されている。パッケージ版の流通はとても希少なため、主にダウンロード版で購入するユーザーが多い。パッケージ版とダウンロード版の違いは紙製マニュアルの有無（ダウンロード版は公式サイトからダウンロード出来るワードパッド文書）。

英語版についてはクライアント本体のダウンロードは無料であり、２週間のオンラインプレイ無料体験サービスも存在する。

最初のバージョンであるFA1.0 (別名 Air Attack) は1997年にリリースされており、ひじょうに長い歴史を持つタイトルである。2002年にバージョン3.5がリリースされて以降はメジャーバージョンアップが無いこともあり、今は一昔前ほどの賑わいはないものの、それでも充分ゲームが成立するだけの人数は集まっている。

ＭＭＯ型の二次大戦物フライトゲームとしては、唯一日本語化されていることもあり、日本時間の夜には日本人が多く集まるのも特徴である。

[編集] 内容

プレイヤーが選択画面で遊ぶ部屋（アリーナ）を選び、そこに入って陣営や機体などを選んで出撃し仲間と共に戦略を楽しんだり航空戦闘・対地攻撃・物資輸送などを楽しめる。

フライトモデル (飛行特性) は初級設定からリアル設定まで様々な設定が用意されており、アリーナによって異なる。このフライトモデルは初級設定や中級設定であってもエネルギー戦闘の要素を充分に楽しめるものであり、遊び易さとリアリティのバランスを高いレベルで実現している。

最も賑わっているアリーナはトルク効果や失速スピンがなくコクピットビュー以外に全画面表示が選択可能な中級設定のアリーナであり、他のフライトシミュレーションゲームと比較するととても簡単に操縦・射撃が出来るためフライトシミュレーターゲームではなくフライトシューティングゲームであるとする意見も根強く存在する。しかし、フライトモデル (飛行特性) を設計したプログラマは元パイロットの物理学者であることもあり、リアル設定のアリーナであればかなりのリアリティを持つとも言われる。

サーバーの物理的台数の関係上、人気のないアリーナは比較的短期間で削除され、異なった設定のアリーナが立てられる。アリーナ設定の反映には主に公式BBSで大多数を占める外国人のユーザーの意見が反映されやすい傾向にあるが、社長がロシア生まれのカナダ人であり、またプログラマはロシア人であることもあり、必ずしもアメリカが最も有利な設定になるわけではない。

現在は血刃スタジオ本社のあるカナダのトロントにあるサーバーに世界中のプレイヤーが接続し24時間オンラインゲームを行っているが、日本からの接続は遠距離であることとサーバーまでの通信経路にさまざまな中継地点を経過して接続を確保する都合上、アメリカ国内からのプレイヤーよりラグ（lag、通信遅延）が発生しやすい状況にある。このため日本人プレイヤーのラグを問題視する外国人プレイヤーが少なからず存在するものの、ゲームプレイに深刻な影響が出るほどのラグの発生はあまり多くは無い。

24時間365日運営であるが毎年現地時間4月1日は恒例的に24時間エイプリル・フール設定として全アリーナが奇天烈な設定に設定変更される（戦場が常に風速40ｍ級の暴風雨、爆撃機しか選べない、常に夜中、雲がとても低く地上500ｍでMAP全域、など）。

2004年に導入されたFA 3.8以降資材・補給概念が厳しくなり、プレイヤー１人１人が戦略を行っている意識を持って攻撃や防衛を行わないといたずらに限られた資源を浪費し自国に不利に働く可能性が高くなった。これにより、以前は好きなプレイヤー同士が集まって簡単に行えた重爆大編隊による密集集団爆撃などの行動が気軽に行うと敵味方双方から非難が集中することとなり、重爆使用自体が控えられる傾向にある。

[編集] 開発

1997年にFA 1.0 (別名 Air Attack) が登場して以降、運営母体の変遷を繰り返しながら度重なるアップデートが行われている。 2002年にVR-1の買収を受けて発売された日本語版FA3.5から爆発的な日本人プレイヤー人口の増大を受けて国内にさまざまなスコードロン（Squadron、飛行隊、他オンラインゲームにおけるギルド）が設立され現在に至る。 FA3.5のリリース以降はメジャーバージョンアップが無いため、特にグラフィック面では現在の最新のフライトシミュレーションゲームと比べると精細さが非常に見劣りする。

FA4.0以降のアップデートで旧式化したグラフィックエンジンを刷新し、最新のDirectXに対応した高精細なグラフィックを実装すると噂されているものの、まだまだ先の話になるようだ。

[編集] プレイヤー

初期のFA1.0～2.0の時代に当時の運営母体のMicrosoftのオンラインゲームサービスであったマイクロソフトゲーミングゾーンで広く世界各地のユーザーを獲得したため、現在もロシア、アメリカ、カナダ、スペイン、イタリア、イギリス、イスラエルなどからの接続ユーザーが残っている。日本人プレイヤーも含めて比較的30代～70代という年齢層の高いプレイヤーが多い。

反面、比較的難易度が低く取っつきやすい・高年齢プレイヤーの子供が親のプレイを見てやりたがる、などの影響があり、６～18才の低年齢層も数多く存在する。

世界各地から同一サーバーに接続する運営形態であるため、各国プレイヤーの集まる時間にも時差が発生し日本時間の21時～24時くらいまでは日本人がとても多く、逆に９時～15時くらいは外国人プレイヤーの接続が多くなる。

サービス開始初期からパイロット名の後ろに@HQを付けたゲームマスター的役割を担うスタッフが複数名存在し、定期的にゲーム内の各種管理、不正プレイヤーの監視、注意、制裁を行っている。

この他、@FAなる外国人によるボランティアスタッフも存在している。 @FAは元々外国人プレイヤーの有志によって構成された空戦技術の教導集団で、現在もときどき教習を行っている。

教習中の使用言語がほぼ英語のみで進行するため大多数の日本人はこの教習に参加しても内容を殆ど理解することが出来ず、日本語版発売以後日本にも当時のベテランプレイヤー有志で結成されたこのような教習を日本語と音声チャットで行う教導集団が出来たが、現在はほぼ活動停止している。

[編集] ゲームに関する情報

@HQ (運営スタッフ) と@FA (ボランティアスタッフ) だけが一般プレイヤー選択不能の機体であるロケット戦闘機、Me-163B コメートに搭乗することが出来るため、過去にコメートへの搭乗を目的とした@HQのパスワードクラッキング事件が発生したことがある。
アメリカ、イギリスのプレイヤーの中には第二次世界大戦当時の退役軍人が、イスラエルのプレイヤーの中には現役のF-15パイロットが存在しているという噂もある。
日本人の中では前田日明が参戦しているという根強い噂がある。(前田日明本人が過去に雑誌インタビューでこのゲームをプレイしていると話したことがあるようだ)
開発者で血刃スタジオの社長はリパブリック P-47D サンダーボルトの実機を所有しているという噂がある。
フライトモデルを担当したプログラマは本職の物理学者であるとともに元パイロットでもあり、アクロバット飛行の競技会で活躍していたらしい。
過去に外国人スタッフに関西在住の日本人プレイヤーが「『まいど』は日本の公式の挨拶文だ」と教え広めたために、ゲーム内での外国人公式スタッフが行う日本人に対する挨拶は「maido!」となっている。
英単語の「Mr.（ミスター）」に対応する日本語は「san（～さん）」として定着している。
「FUKU（福、ふく）」という単語が「Fuck You」の略語に繋がるとして発言禁止フィルターに入れられることになった際、日本人プレイヤー側から「JAP」は何故侮蔑単語であるのに禁止フィルターに含まれないのか、としてアメリカ人プレイヤーと日本人プレイヤーとの間で深刻な紛糾が発生したことがある（現在は使う側に悪意・侮蔑感情がなくともどちらも悪い連想に発展するということで双方フィルター化で決着）。