GR3
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ジャンル | 横スクロールシューティングゲーム |
対応機種 | JavaVMが動作するOS |
開発元 | GR3 PROJECT |
発売元 | 同上 |
人数 | 1人 |
メディア | ダウンロード |
その他 | フリーゲーム |
GR3(じーあーるすりー)は、GR3 PROJECTによって製作されたフリーソフトのシューティングゲームである。MSX版グラディウス(グラディウス2、ゴーファーの野望 エピソードII)の続編を目指して製作された。
目次 |
[編集] 概要
操作はキーボードのみ。Java言語で製作されており、起動にはJRE(Java Runtime Environment。java言語用のランタイム)が必要であり、WindowsだけではなくMac OSでも動作できるが、不具合も確認されている。基本的なゲームシステムはグラディウスと同様である。
本作は、MSX風ゲームとして製作されているため、ゲーム中のグラフィックがレトロな感じだけではなく、MSX版グラディウス独特のカクカクしたスクロールや、ゲーム起動時及びセーブ・ロード時の表示も、MSXのそれを再現している。なお、表示されるゲーム会社のロゴは株式会社ケナミという架空の会社となっている。
GR3 PROJECT活動終了に伴い、サヨナラ企画第2弾として高難易度版の「GR3 Re-DEATH」が公開され、あわせて今後のサポート不可対策としてソースコードが公開された。
LA-MULANAでは、一定の条件を満たす事によって、GR3のパロディ版「PR3」をプレイする事ができる。
[編集] ストーリー
惑星グラディウスを襲った4度目の侵略を退けたディヴィッド・バートンは、グラディウス暦6815年にラーズ21世に即位。疲弊した惑星グラディウスは、彼の統治により再び活力を取り戻しつつあった。
グラディウス暦6832年、グラディウス星系内に不穏な動きが頻繁に見られるようになり、ラーズ21世は開発中であった最新鋭亜空間戦闘機「ファングバーン」の完成を急がせた。
数ヵ月後、ファングバーンは未完成ながらも戦闘可能なまでに仕上がったが、報告から数時間後、ファングバーンはラーズ21世と共に行方不明となる。
ラーズ21世は気付いていたのだ。バクテリアンが最後の戦力を収束しつつある事を・・・。
[編集] ステージ
[編集] 装備
装備は、グラディウス2のものを踏襲しているが、装備の追加方法はステージの途中にあるEカプセルを集めて、各ステージ間中の装備追加画面で特殊カプセルを消費して任意に選ぶ事ができるものになっている。装備数は、ゴーファーの野望 エピソード2並に多い。また、ミサイル、ダブル、レーザーの追加装備はさらに効果を重ねてパワーアップする事が可能。
ただし、集めた特殊カプセルは一度でもミスを犯すとすべて失う(RE-DEATHでは、前ステージで集めた分は残るようになっている)。
なお、パワーアップの総覧は以下の通り。太字は、追加装備を表す。
- スピードアップ
- 自機の移動速度が上がる。初速を0速として7速まで。自機を失うまで速度を下げる方法は無い。併用制限なし。
- ミサイル
- 自機前方斜め下に、地形に沿って移動するミサイルを発射する。登坂および垂直下降能力はない。ダウンレーザーとの併用不可。2段階目は追加装備にアップグレード。
- ホークウィンド
- 障害物を乗り越えるミサイル。
- ナパームミサイル
- 敵に当たると爆風がしばらく残る。仕様は、グラディウス2のものと同じ。
- 2WAYミサイル
- 自機の位置座標により上下に打ち分けるミサイル。
- フォトンミサイル
- 敵貫通性能を持ったミサイル。
- ダウンレーザー
- 自機の垂直下方向にレーザーを放つ。グラディウス2のものと同じ性能。一部の装備との併用不可。
- ダブル
- ノーマルショットと同時に前方斜め上にも弾丸を撃つ。一部の装備との併用不可。追加装備にアップグレード可能。
- バックビーム
- ノーマルショットと同時に後方にも弾丸を撃つ。
- リフレックスリング
- ヨーヨーのように往復移動する短い射程のリングを自機前方に撃つ。
- ファイヤーブラスター
- 短い射程の炎を自機前方に撃つ。ショットボタンを押している間は縮まずに出続ける。火に弱い敵に有効。
- アップレーザー
- 自機の垂直上方向にレーザーを放つ。グラディウス2のものと同じ性能。ダブル・ダウンレーザーとの併用不可。
- レーザー
- 貫通力のある光線を前方に撃つ。2段階で長さ・威力が上がる。一部の装備との併用不可。追加装備にアップグレード可能。
- エクステンドレーザー
- レーザーを2本に増やし、当たり判定が広くなる。
- メテオレーザー
- 螺旋レーザーを放つ。威力が高く、削りダメージ(レーザーの長さ分のダメージ)を与える。
- リップルレーザー
- リング状のレーザーを放つ。RE-DEATHでは、地形貫通効果を持つが、その分飛距離が短くなっている。
- オプション
- 自機と同じ攻撃を行い、自機の動きを追う分身が付く。最大2個。併用制限なし。今作ではオプションもアップグレード可能。
- アーマードオプション
- 敵弾に対して防御能力を持ったオプション。
- フィックスドオプション
- オプションの位置を固定する。通常のオプションに復帰可能。
- ローリングオプション
- 自機の周りを回るようになる。通常のオプションに復帰可能。
- シールド
- 自機前方に攻撃を防ぐバリアを張る。今作では、アップグレードも可能。
- フォースフィールド
- 自機の全体を防御するバリア。シールドより耐久力が低い。
- ロータリードリル
- 破壊可能な壁を壊す事ができる。ただし、耐久力は1。
- ショットシールド
- シールドの残り耐久力を攻撃力に転換し、前方に放つ。
- 組み合わせる事ができる装備
[編集] 余談
GR3 PROJECTによれば、雰囲気こそかつてのMSXのものと同じであるが、これをMSX実機で再現することはほぼ不可能に近いために今後もMSX版が出る可能性は皆無に等しいという。
なお、この作品について、GR3 PROJECTの終焉時に開発者の「サミエル」は、
- MSX版グラディウスシリーズの完結篇のつもりで作った勝手なストーリーである。
- 当初「ヴェノムさん悪くないんじゃない?」という話題が出た。
- GR3は「最後のリーク人はヴェノム博士を倒すが帰還できず、リーク人がグラディウスを去ることでグラディウスはグラディウス人の星になる」という終わり方にした。
- しかし、そのままでは寂しいので、スペースマンボウに繋がるようにしたのがRe-Deathの追加エンディングである。
といった趣旨のことを語っている。