QUALIA
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QUALIA(クオリア)はソニーのAV機器の高級ブランドの名前。
名前の由来は「感覚の質感」という意味をもつ学術用語。詳しくはクオリア(心の哲学)を参照。
[編集] 概要
基本的に家電量販店等での取り扱いは無く(一部例外を除く)、東京銀座のQUALIA東京、大阪梅田のソニースタイルストア 及び、インターネットショッピングサイトソニースタイルでのみの取り扱いとなる。
他のソニー製品に比べ高価であるのは、完全受注生産の上、極限まで造りに拘っているため。
しかし、そのような高度な研究や作り込みを要する製品群がおよそ一年毎に開発出来るわけが無く、ブランドイメージだけで売り込んでいるイメージ先行の広告戦略では無いのかとの指摘もある。
2005年9月、事業不振の再生計画の一環として新製品の開発停止が発表されたが、2006年の3月末(2005年度末)の時点で殆どの製品の生産を終了するなど事業を大幅縮小し、今後完全撤退する見込みである。 (2006年4月時点では004のみ販売し、005は家電量販店での在庫限り、おそらく微少である。)
QUALIA製品は今後手に入らなくなるが、QUALIAの機種向けに新たに開発されたテクノロジーが、市販のインナーヘッドフォンや液晶テレビBRAVIAなどに鏤められているハイグレード機種もある。
[編集] ラインナップ
- MDR-EXQ1
- 017に付属されているインナーイヤーレシーバー(イヤホン)単体。生産時期によって、製造ラインが韓国→中国→日本と移動した。海外製の個体も最終調整は国内で行われた。
- QUALIA 001
- クリエーションボックス。ソニー独自の映像信号処理技術「DRC-MFv2」を搭載。テレビやDVDなどの映像信号を高度な演算処理技術により、きめ細かいハイビジョン信号にアップコンバート可能。
- QUALIA 004
- フルHD液晶プロジェクター。ランプに高輝度のキセノンランプを採用し、民生用では初のフルHDプロジェクターとして注目を浴びた(現在は日本ビクターや三菱電機も民生用フルHDプロジェクターを販売している)。
- QUALIA 005
- フルHD(46V型モデルのみ)液晶テレビ。約400個の米国Lumileds社製LEDを使用したトリルミナスバックライトシステムを搭載し、鮮やかな色を再現している。色の表現力は高く、特に赤色は他の追随を許さなかったが、倍速駆動の実用化前の製品であるため液晶テレビ特有の残像もあり、また液晶テレビとしては消費電力が高く高発熱であった。QUALIA製品としては改良の余地が多いため一部のQUALIAファンをがっかりさせたという声も。QUALIA製品の中では唯一一部の一般家電量販店でも販売された。サイズは46V型と40V型。
- QUALIA 006
- 70V型フルHDリアプロジェクションテレビ。ソニー独自の反射型液晶パネルであるSXRD(Silicon X-tal Reflective Display)を搭載し、高コントラスト比の鮮やかな色合いと高速な応答速度を誇る。この機種で培われた技術が現在のBRAVIAリアプロジェクションテレビAシリーズに生かされている。
- QUALIA 007
- Super Audio CDプレイヤー&システムオーディオ。ディスクが宙に浮いているかのように回転するのが特徴。スピーカーにも拘り、6連装スーパーツィータを搭載し、高音域を原音忠実に再生する。
- QUALIA 010
- MDR-R10というヘッドホンの後継機と言われる。購入する際に頭部のサイズを測り、自分にピッタリのサイズで作られる。音質だけではなく装着感に特に拘った一品。
- QUALIA 015
- トリニトロンカラーモニター。ソニーの得意分野であるブラウン管技術の集大成。サイズは36型。