UMA大戦 ククルとナギ
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『UMA大戦ククルとナギ』(ゆうまたいせんくくるとなぎ)は、講談社・コミックボンボンにて連載した藤異秀明による漫画作品。 2007年2月号で第一部の最終回を迎えた。コミックスは5巻まで発刊されている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
那岐光は京都に住む普通の小学生。
ある日、宿題の取材のために訪れた倶来寺で宇宙人に狙われる謎の少女「ククル」と出会う。
彼女を助けたことでパートナーと認められたナギは力を受け取り、伝説の戦士「焔の君」に変身する。
ククルの持つ究極の力「アカシャ」を巡り、ククルとナギは宇宙人との戦いに挑む。
[編集] 登場キャラクター・主人公たち
- 那岐光(ナギ)
- 本編の主人公。京都市に住む小学五年生。
- UMAなどのオカルトものが好きで平凡な少年だったが、ククルに出会い「焔の君」の力を得る。
- 以来京都の、果ては地球の命運を賭けた戦いに挑むこととなる。
- 初期では純朴さが際立っていたが、戦いが激しくなるに連れて攻撃的な言動が増加。
- 敵に対して一切の容赦なく殺害する姿が印象的。
- サナート・ククル
- 本編のヒロイン。彼女のフキダシはなぜか二重直線で統一されている。
- 前回の「花の戦争」に優勝し、究極の力「アカシャ」を手に入れた金星人。
- 650万年前、その力で金星を壊滅させ、恋人のショロトルと共に地球にやって来た。
- その後、ショロトルによって封印され長い時間を過ごすが、10年前に「ハレ」によって発掘される。
- 以来「ハレ」に拘束され様々な実験を受けていたが、ナギによって開放された。
- 名前の由来はサナート・クマラとマヤ神話のククルカン。
- 安斎一(アンジー)、三浦、篠岡
- ナギの友人達。彼の事情を知り、共にククルを守るために活動する。
- 一番目立っているのがアンジー、そばかすが三浦、メガネなのが篠岡。
- 終盤で「ハレ」に協力し、アンジーと三浦は機動兵器「イエティ」の操縦、篠岡はアナライズを担当する。
- 名前の由来はタモリ倶楽部の関係者から。安斎肇、みうらじゅん、篠岡建(伊集院光の本名)。
- ナギの名前である「光」も伊集院光が由来なのかもしれない。
[編集] 金星人
「アカシャ」を狙い、地球侵略を企む宇宙人の軍団。耳が尖っているのが特徴。
彼らの名前は多くが「アステカ神話」に由来している。
- テスカ・トーカーズ
- 参謀的ポジションに着く男。豹の戦士長でもある。
- 首から下は水晶の体になっており、鏡との間に挟んだものを吸い込むことが出来る。
- 実は前金星王の息子(つまり王子様)だったが、ククルのせいで金星は壊滅。王家も滅び、どん底の少年時代を過ごす。
- だがククルと、ドサクサで王座を奪ったウィツィーロへいつか復讐することを心の支えに戦士長まで登りつめた執念の男。しかし最期はナギに敗北し、ショロトルの辞世の句をナギに伝えた直後に事切れる。
- 名前の由来はアステカ神話のテスカトリポカ。
- ヤーヤ・トーカーズ
- 今回の「花の戦争」の審判人。テスカの妹。
- 豹の戦士ではないが、鏡やチェーンソーの仕込まれたウォーソードを操り、高い戦闘能力を持つ。
- 本人の談では「一度死んだ身」であり、「どんな傷を負っても再生する人形」らしい。
- ナギの語る「愛」と言うものに興味を持ち、彼女なりに色々考えている。
- 作者のコメントによれば彼女もまた「ヒロイン」であるそうだ。
- 最終的には兄の亡き骸に寄り添いながら、崩壊する要塞に一人残った。
- 名前の由来はアステカ神話のヤヤウキ・テスカトリポカ。
- ??(名称不明)
- 第一話に登場した宇宙人。「ミョミョミョミョ…」という奇妙な声で唸る。
- ククルによれば彼も豹の戦士であるらしい。
- デザインモチーフはウンモ星人。
- トマトマン
- ナギの自宅を襲撃した小型宇宙人。もの凄い数の群れで行動し、下手に攻撃すると爆発する。
- 何度かアメリカ軍が捕獲したことがあるらしい。
- ???(名称不明)
- トマトマンを指揮していた巨大宇宙人。豹の戦士であるらしい。
- 一度はナギを体内に封じ込めた。
- デザインモチーフはフラットウッズモンスター。
- イツトリ
- 上級豹の戦士でハードパンチャー。前回の花の戦争でククルに敗れ、リベンジを誓っている。
- カニのような姿に変身し、黒曜石の爪「テクパトル」であらゆるものを切り裂く。
- 名前の由来はアステカ神話のイツトリ。
- チャルッチ
- 上級豹の戦士で舞踏士。物腰柔らかいが嫌味な男。
- 鳥の姿に変身すると、その影から別人格とでも言うべき「闇」が現れあらゆるものを呑み込む。
- 名前の由来はアステカ神話のチャルチウィクトリエ。
- ヨアルリ
- 幻術を使う上級豹の戦士。死の記憶を呼び出し、ナギを発狂寸前にまで苦しめた。
- 名前の由来はアステカ神話のヨアルリ・エヘカトル。
- カフア
- テスカの部下の科学者。幼い少女のような姿をしている。
- かつて金星人に滅ぼされた星の出身だが、ウィツィーロに恨みを持つ者同士テスカと仲が良い。
- 名前の由来はハワイ神話のカマプアア。
- テーポ
- 「マシンガンテーポ」。珍しい女性の上級豹の戦士。
- 各指から1発ずつ、計10発の弾丸を撃つ。弾丸は10秒後に再装填される。
- 機転を利かせ、一度はナギに勝利したが…
- 名前の由来はアステカ神話のテルポチトリ。
- ヤオツィン
- 最後にして最強の豹の戦士。元気いっぱいな少年で、戦いを心の底から楽しんでいる。
- ミクトランの剣を二刀で操り、ナギと宇宙空間へ飛び出す程壮絶な決戦を繰り広げた。
- 名前の由来はアステカ神話のヤオツィン。
- ウィツィーロ
- 現在の金星王。金星壊滅のドサクサに乗じて王の座に着いた下劣な男。地球で花の戦争をすることをテスカに命じる。
- 立場の割りにあまり出番がなかったが、最終回で大群を率い、地球に迫って来た。もっとも、前回の花の戦争の優勝者兼アカシャの所有者であるククルと、今回の花の戦争で豹の戦士たちを全滅に追い込んだナギが相手では勝ち目は無いと思われる。
- 名前の由来はアステカ神話のウィツィロポチトリ。
- ショロトル
- かつてのククルの恋人にして、先代焔の君。「剣聖」と讃えられるほどの高潔な戦士だった。
- だが、巨大な力を持て余すククルを制御しきれず、彼女を封印し逃げ去った。
- その後(物語が開始するずっと前)、身も心もズタボロになった状態でテスカに発見され、首を撥ねられた(テスカにとって彼も故郷の仇であったため)。
- 名前の由来はアステカ神話のショロトル。
[編集] 特別防衛機関「ハレ」
当初は地球防衛のためなら非道なことも辞さない連中として描かれていたが、終盤ではククルとナギに全面的に協力するようになる。
所持するメカニックは多くがUMAをモチーフにしている。タイトルから考えると、当初の構想では彼らが主な敵になる予定だったのかもしれない。
- 宇賀神三佐
- 「ハレ」司令官。過去に暴走したククルに抉られたため、普段から左目を前髪で隠している。
- 左目の件からククルと、彼女の伴侶であるナギを敵視していたが、後に自分の非を認めて和解。アンジーたちと協力してククルとナギをサポートした。
- 戸塚博士
- 「ハレ」科学者。様々な機動兵器の開発を行う。
- モスマ
- 小型機動兵器。一人乗り。いわゆる量産機。
- 宇賀神三佐の機体は赤く、角がある。
- デザインモチーフはモスマン。
- カブーラ
- 大型機動兵器。宇賀神が自ら乗り込み、京都市外で暴れ回った。
- デザインモチーフはチュパカブラ。
[編集] 用語解説
- 焔の君(ほむらのきみ)
- サナート・ククルと共に地球に降り立ったとされる伝説の人物。
- 耳や牙など、イヌ科の獣を連想させる姿で戦う。本来の目的はククルの暴走を抑えることだったらしい。
- 倶来寺(くくるでら)
- 650万年前、ククルと焔の君が降り立ったという伝説のある寺。倶来山山中にある。
- ククルが発掘された場所であり、ナギとククルが出会った場所でもある。
- 地下にはふたりが作った古都シャンバラがある。
- モデルは京都市鞍馬山にある鞍馬寺。
- アカシャ
- 「花の戦争」の優勝者に渡される究極の力。結局何だかよく分からないままだった。
- 宇宙をもうひとつ創ってしまうほどの力があるらしい。現在の保持者はククルだが、一部はナギに分け与えられている。
- 豹の戦士
- 金星人の中で、特に戦闘能力に優れた戦士を指す言葉、だと思う。定義はよく分からない。
- ミクトランの剣
- 勾玉から引き出された焔の君の武器。過去の戦いでの死者の怨念が込められており、心に隙があると忽ち引きずり込まれてしまうと言う恐ろしい剣。生血を浴びることで戦いの記憶が呼び覚まされ、刀身は輝き、切れ味が増す。
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