アース・ウィンド・アンド・ファイアー
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アース・ウィンド・アンド・ファイアー (Earth, Wind & Fire) はアメリカの伝説的なファンクミュージック・バンドである。
1969年にシカゴにて、モーリス・ホワイトを中心に結成された。当時は『ソルティ・ペパーズ』の名で活動しており、これがアース・ウィンド・アンド・ファイアーの前身となる。キャピトルからシングルを残し、70年にはグループ名をアース・ウィンド・アンド・ファイアーと変えてワーナーと契約した。名前の由来は、占星術によるとモーリスは土、風、火の要素があるからと言う事からと、宇宙論を結びつけ、Earth,Wind & Fire(土と風と火)と名づけた。1973年に『Head To The Sky』をコロムビアからリリースし、ゴールド・ディスクを獲得する。1970年代後期にはエモーションズのプロデュース、バックトラックに全面参加。
モーリス・ホワイトとフィリップ・ベイリーのツインヴォーカル、重厚なホーン・セクションが特徴。1980年代半ばには、その大きな売りであったホーン・セクションを捨て、打ち込みによる電子音中心のバンド形式を取ったため一時期迷走状態となったが、再び初期のサウンドに原点回帰している。現在は、パーキンソン病にかかってしまったモーリスに変わって、フィリップが中心メンバーとして活動している。
日本での人気の高さは本国アメリカを完全に凌いでおり、1970年代~1980年代初頭のディスコ世代にとってはカリスマ的存在となっている。幾度となく来日公演を行っているが、リーダーのモーリスは数年来患っているパーキンソン病の影響のため、2004年に行われた来日公演がモーリス込みで最後の公演とも噂される。
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[編集] ディスコグラフィー
- Earth, Wind And Fire (デビュー)(1971, Warner Bro.)
- The Need Of Love (愛の伝道師)(1971, Warner Bro.)
- Last Days And Time (地球最後の日) (1972, Columbia)
- Head To The Sky (ヘッド・トゥ・ザ・スカイ) (1973, Columbia)
- Open Our Eyes (太陽の化身)(1974, Columbia)
- That's The Way Of The World (暗黒への挑戦) (1975, Columbia)
- 全米アルバム・チャート堂々第1位に輝き、プラチナ・ディスクを獲得。シングル「シャイニング・スター」が全米No.1になり、アルバムも3週間No.1を保持した。
- 当時アースに全面バックアップを受けていたエモーションズが『ブギー・ワンダーランド』のバックコーラスとして参加している。シングル・カットされ全米6位を取っている。『アフター・ザ・ラヴ・ハズ・ゴーン』は無名時代のデイヴィッド・フォスターが作曲提供しており、シングルでは全米2位を取っている。
- Faces (フェイセス)(1980, ARC)
- Raise! (天空の女神) (1981, ARC)
- Powerlight (創世記) (1983, Columbia)
- Electric Universe (エレクトリック・ユニヴァース) (1983, Columbia)
- 大きな転換となったアルバム。ホーン・セクションを捨て、電子ドラム・シンセサイザーなどを多用したのが特徴。
- Touch The World (1987, Columbia)
- Heritage (1990, Columbia)
- Millennium (1993)
- Millennium (1993, Reprise)
- In The Name Of Love (1997, Pyramid/Rhino)
- The Promise (2003, Kalimba Records)
- Illumination (2005, Sanctuary Records)
- That's The Way Of The World (2005, Mobile Fidelity)
[編集] 代表曲
- シャイニングスター("Shining Star")
- 彼らにとって初の全米No.1曲。
- セプテンバー("September")
- ブギー・ワンダーランド("Boogie Wonderland")
- スタンダードなディスコナンバー。エモーションズがコーラスとして参加。
- 宇宙のファンタジー("Fantasy")
- レッツ・グルーヴ("Let's Groove")
- スタンダードなディスコナンバー。
- 暗黒への挑戦("That's The Way Of The World")
- ゲッタウェイ("Getaway")
[編集] 日本公演
- 3月26日,27日,28日 日本武道館
- 10月25日 東京ドーム
- 4月1日,2日 国立代々木競技場第一体育館、12日 東京ベイN.K.ホール
- 4月21日,22日,25日 日本武道館
- 9月21日 東京ベイN.K.ホール、23日,24日 日本武道館
- 9月26日,27日 東京国際フォーラムホールA
- 11月27日,28日,29日 東京国際フォーラムホールA、12月2日 大阪フェスティバルホール、3日 福岡国際センター
- 9月3日,4日 日本武道館、5日 名古屋レインボーホール、7日 福岡国際センター、9日 大阪城ホール、10日 愛媛県民文化会館メインホール
- 1月14日,15日 大阪フェスティバルホール、18日,19日 日本武道館、20日 愛知県芸術劇場大ホール
[編集] その他
1970年代前半にオランダで「アース&ファイア」(nl:Earth & Fire) というグループが存在し、日本で「Season」がヒットしたが、当グループは一切関係がない。