スパゲッティ

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この項目では食べ物のスパゲッティについて説明しています。コンピュータープログラムについてはスパゲッティプログラムをご覧ください。

茹でたスパゲッティ

スパゲッティ (Spaghetti) は、イタリア料理で使われる麺類であるパスタのひとつで、紐のように細長いものをいう。「スパ」や「ゲティ」と略して呼ぶことがある。

[編集] スパゲッティの起源

よくマルコ・ポーロが中国から麺類を伝え、最初に作られたのがスパゲッティであるとも言われるが、まったく信憑性のない俗説である。ただ、現在までに発見された最も古い麺類の遺物は、中国青海省民和県の喇家遺跡で見つかったおよそ4000年前のものであり、イタリアよりも中国の方が先であった可能性はある。（ちなみに、ヨーロッパで最も古いパスタは、チェルヴェーテリで紀元前4世紀のエトルリア人の墓から出土したものである。）

[編集] スパゲッティの種類

乾麺

スパゲッティの語源は、紐(spago)から派生した、細い紐と言う意味のスパゲット(spaghetto)である。意味どおり小麦粉を使ったひも状のパスタで、断面が円形で、太さは2mm弱のものを指す。 スパゲティやスパゲティーと表記される場合もある。ちなみに、少し太い物(2mm強)をスパゲットーニ、少し細い物(1.6mm前後)をスパゲッティーニ(spaghettini)、さらに細い物をフェデリーニ(fedelini)、1.2mm未満の物をヴェルミチェッリ(vermicelli)またはカペッリーニ(capellini)と言い分ける。なお、ヴェルミチェッリは英語読みでバーミセリーと呼ぶこともある。

これらの料理法などについては、パスタを参照。

小麦粉と塩の他に、イカスミや唐辛子を練り込んだスパゲッティもあり、乾麺として市販もされている。

乾燥させて市販されているスパゲッティは、ゆでるのに7分以上かかるので、乾燥させずにレトルトパックにした商品もある。また、レトルトパックを使って、カップで調理できるようにしたインスタントスパゲッティも近年売り上げを伸ばしている。

[編集] 日本のスパゲッティ

ここでは日本でのスパゲティの概要と日本料理の一分野である洋食の洋食スパゲッティと和風スパゲッティを紹介する。

[編集] 概要

日本でも、1960年代後半になって広く料理されるようになり、家庭でもよく食べられるようになった。1980年代中盤くらいまでは、日本においてスパゲッティといえば、ミートソースとナポリタンが双璧をなしていた。バブル経済下における「イタメシブーム」が火付け役となって様々なスパゲッティが登場することとなり、本場イタリア風のものが多く登場し、また日本独特の素材と和える方法があみ出された。

また、スパゲッティの上にシーザーサラダなどを敷き、ドレッシングをかけて食べるスパゲッティサラダや、キュウリ・タマネギ・ハムなどと一緒にマヨネーズで和えてサラダ風にするものもある。両者とも、コンビニエンスストアやデパ地下、食料品店に並ぶことが多い。主食としてより、サイドディッシュとしての意味合いが強い。

[編集] 洋食スパゲッティ

ミートソースとナポリタン、ペペロンチーノが挙げられる。

[編集] 和風スパゲッティ

日本では和風スパゲッティと呼ばれる、たらこ、海苔、山菜、納豆、大根おろしなどを使ったり、和風の味付けをした、日本独自に進化したスパゲッティ料理が広く好まれている。これらは日本料理の一分野である洋食に含めてもいいかもしれない。ヘルシー素材が好感を持たれ、外国人が和風の味付けのスパゲッティを食べることも多い。

日本では、スパゲッティを主にフォークで巻き取って食べるが、和風スパゲッティは箸で食べるひとも多い。

ミートソース・スパゲッティ

ポロネーゼ

カルボナーラ

[編集] 日本におけるスパゲッティの料理法の種類

ソースは、自家製のほか、缶詰やレトルトパックに入ったものが市販されている。

[編集] スパゲッティに関する俗語

皿に盛り付けたスパゲティの状態から、電源や信号接続用などのケーブル（コード）が絡み合っているようすを「スパゲティ状態」と比喩する場合もある。
また、上記に由来して、整理されていない汚いロジックで記述されたプログラムをスパゲティプログラムと揶揄する事もある。殊にBASIC言語によるプログラミングで起きやすい。
医療業界では、延命措置によって身体中チューブだらけになった患者を指して「スパゲッティ」と形容すると言う（永六輔『大往生 <岩波新書>』所収の山崎章郎との対談より）。
北米の高速道路のインターチェンジなど、多数の高架道路が複雑に交差している様を形容するのに｢スパゲティ・ハイウェイ｣などと比喩する場合がある。