ネルウァ
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マルクス・コケイウス・ネルウァ(ラテン語:Marcus Cocceius Nerva、35年11月8日 - 98年1月27日)はローマ帝国の皇帝(在位:96年 - 98年)で、五賢帝の最初の一人。トラヤヌスを後継者に指名した。
イタリア、エトルリアの都市ナルニアの生まれ。71年と90年の2度にわたって執政官を務めた。皇帝ドミティアヌスが96年に暗殺されると、高齢で病気であったにもかかわらず新皇帝に擁立され、元老院から承認された。子供がいなかったことや、ローマ軍から積極的な支持がなかったことなどから、当時ゲルマニア総督で軍の人気が高かったトラヤヌスを養子にして後継者に指名した。
これ以後、養子の形で帝位を継承したマルクス・アウレリウス・アントニヌス帝までの5人の皇帝を五賢帝と呼ぶ。
若い頃、5代目皇帝ネロの詩の代作者だと噂されたほどの詩才の持ち主でもある。また先帝ドミティアヌスの男色相手の一人であり、洒落者としても知られていた。
[編集] 参考文献
- 南川高志『ローマ五賢帝ー「輝ける世紀」の虚像と実像』(講談社現代新書)
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