ハム
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ハム(英・ham(英語ではへたな役者(大根役者)の意味もある))は、豚のもも肉のこと。また、そのハムを塩漬け燻煙し、湯煮した燻製食品である。
日本語のハムは後者の薫製食品を指す。
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[編集] 種類
[編集] ハム
豚肉を燻煙・湯煮した製品としては、骨付きもも肉をそのまま使った骨付きハム、骨を抜いたボンレスハム、ロース肉を使ったロースハム、肩肉を使ったショルダーハム、バラ肉を巻いて造ったベリーハムなどがある。
生ハムは、燻製はするが加熱しないもの(ラックスハム)、塩漬け・乾燥のみで燻製しないもの(プロシュットやハモン・セラーノなど)に分かれる。
また、品質の落ちる肉をミンチにして調味・成形し、ロースハムなどに味・形を似せたプレスハムがある。これは上記のような本来のハムに比べて低級である。
[編集] 製法
豚肉の肉塊を整形し、塩をかけ、血絞りをする。そして、食塩、香辛料や調味料を加える。発色剤である亜硝酸塩などの食品添加物も加える場合はこの段階で行う。
塩漬け、熟成したあと骨付きハム、ラックスハムはそのまま燻煙する。その他の種類のものは加熱してから風味程度に燻煙する。そして湯煮を行う。
[編集] 食べ方
風味のよいものはサラダ、サンドイッチ、オードブルなど火を通さずに食べる。
焼いてハムエッグやオムレツ、フライなどにもする。 厚めに切ってハムステーキ、ハムカツにもする。
[編集] 販売方法
贈答品などではブロック単位で販売されている。小売りベースでは、薄くスライスしたものを数枚パック(100g程度)にまとめて包装したものがよく出回っている。ただ、スライスしたものをパックしたものは、個々のハムがくっついてしまいとりにくいという欠点がある。これを解消するために、1枚ずつずらして包装したものもある。食肉専門店などでは、計り売りをする場合もある。
[編集] おもなメーカー
- 伊藤ハム
- 丸大食品
- 日本ハム
- プリマハム
- 福留ハム
- ローマイヤハム - ロースハムを初めて製造したメーカー。
- 相模ハム
- 鎌倉ハム - 神奈川県鎌倉郡(現・横浜市)周辺でハム製造が伝えられ、そのとき指導を受けたハム製造業者が伝統で「鎌倉ハム」を名乗る製造業者が多い。
- 信州ハム - 化学合成添加物を使用しないグリーンマークシリーズが有名。
- 滝沢ハム
- JA高崎ハム
- 札幌バルナバハム
- 林兼産業(キリシマハム)
- 沖縄ハム総合食品
[編集] ハムに類似の食品
[編集] 火腿
火腿(huǒtuǐ、フオトェイ)は中国で作られる、豚の骨付きもも肉を塩漬けし、乾燥させた生ハム類似の食肉製品である。表面にカビを生やしながら熟成する。日本語で俗に中国ハムと呼ばれている。塩味が強いので生食に用いる事はほとんどなく、主に鶏肉などと合わせて出汁を取るのに用いるか、魚や白菜などの野菜と共に蒸して、味付けに使われる。二大産地は浙江省の金華市と雲南省の宣威市で、「金華火腿」(ヂンホアフオトェイ)(南腿 / ナントェイ)、「雲腿」(ユントェイ)と呼ばれている。生のものの他、真空パック、缶詰にしたものもある。また、冷し中華の具にも使われる。日本では、主に出汁を取ったり、味付けするのに使われる(金華火腿の項参照)。
[編集] 鶏肉ハム
[編集] 魚肉ハム
スケソウダラ等の魚の肉を使い、ハムに似た風味を持たせた食品。製法・味は魚肉ソーセージに近い。
[編集] 大豆ハム
[編集] 関連項目
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