ブルース・マクラーレン
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F1での経歴 | |
国籍 | ![]() |
活動年数 | 1959 - 1970 |
所属チーム | クーパー, マクラーレン, イーグル |
出走回数 | 104 |
タイトル | - |
優勝回数 | 4 |
通算獲得ポイント | 248 |
表彰台(3位以内)回数 | 27 |
ポールポジション | - |
ファステストラップ | 3 |
F1デビュー戦 | 1959年モナコGP |
初勝利 | 1959年アメリカGP |
最終勝利 | 1968年ベルギーGP |
最終戦 | 1970年モナコGP |
ブルース・レズリー・マクラーレン(Bruce Leslie McLaren 1937年8月30日-1970年6月2日)、ニュージーランドのレーシング・ドライバー、及びチームオーナー。現在もF1に参戦するマクラーレンチームの創始者。1966年には、ル・マン24時間耐久レースで優勝している。
目次 |
[編集] 幼少期
9歳の時、大腿骨が破損するパース病にかかり、3年間、闘病生活を送る。その後、病気そのものは完治したが、左足は右足より4センチ縮んだ。この後遺症により、ブルースはレーサーとなった後も、片足を引きずっていたという。
[編集] キャリア
1958年、奨学金を掛けたGPで優勝。有望なレーサーをイギリス留学させる制度の第1号となった。イギリスF2で活躍し、同年、F1のドイツGPに、クーパーからF2マシンで参戦。5位に入っている。
[編集] F1
1959年に、クーパーからF1デビューを果たし、最終戦のアメリカGPで初優勝。22歳と104日での優勝は、2003年ハンガリーGPにてフェルナンド・アロンソが塗り替えるまで、43年間に渡って最年少記録だった。
翌1960年も開幕戦アルゼンチンGPで優勝。その後は優勝こそないものの、2位3回、3位2回、4位1回(リタイヤは1回)と安定した記録を残し、ジャック・ブラバムに次ぐシリーズ2位となった。1961年はフェラーリの年となり低迷するが、1962年には第2戦モナコGPで自身3勝目を挙げ、他のレースでもシーズンを通し安定した成績を記録。ランキング3位となった。
その後、1965年までクーパーから参戦するが、チームが低迷期を迎えており、あまり活躍はなかった。
[編集] チーム設立
ブルースは、1963年には既に自らのチーム「ブルース・マクラーレン・モータースポーツ」を設立、タスマンシリーズでシリーズチャンピオンになるなど実績を残す。またフォードと提携し、開発とテスト・プログラムを担っていた。
そして1966年より、ブルースはF1においても、自らのチームで参戦を開始。しかし、1966年・1967年共に不参加、リタイヤが多い不毛なシーズンとなった。1967年は、途中3戦のみイーグルを駆るが、その後再びマクラーレンから出走している。
ブルースは、前年まで自分のみで参戦していたが、1968年以後友人のデニス・ハルムをチームメイトに迎え、他にも数人のドライバーが同チームから参戦するようになる。ブルースはオーナーという立場であったが、友人のハルムのNo2という立場を喜んで引き受けたという。1968年、ブルースは第4戦ベルギーGPで優勝し、自身のチームに初優勝をもたらす。自身の名前を冠したマシンで優勝した2人目のドライバーとなり、シリーズ5位となった。
また、僚友のハルムは2勝を挙げ、チームはコンストラクターズで2位となる。ハルムがグラハム・ヒル、ジャッキー・スチュワートとチャンピオン争いも展開(結果3位)する等、チームは上位グループの仲間入りを果たした。
[編集] 事故死
1970年6月2日、ウッドコートで行われたマシンテスト中、ブルースの乗るマクラーレンM8Aはカウルの破損によりクラッシュ。この事故で彼はマシンから放り出され死亡した。33歳だった。死後、チームは友人のデディア・メイヤーが引き継いだ。
[編集] 補足
死去から4年後の1974年、マクラーレンを駆るエマーソン・フィッティパルディがチャンピオンとなり、チームは初めてチャンピオンを輩出。その後、現在まで長年トップチームとして参戦を続けている。
[編集] 映画
現在、母国ニュージーランドにおいて、ブルースの生涯を映画化する計画が進行している。監督はブルースのファンであるマイケル・ガーリック、プロデューサーは『マトリックス』、『ロード・オブ・ザ・リング』等を手がけたバリー・オズボーンが担当。
未亡人のパティや一人娘のアマンダ、政府大臣の他、レーシング関係者からはエマーソン・フィッティパルディ、ジャック・ブラバム、数名の元マクラーレンチームスタッフなどが支援している。
公開の目標は2009年。俳優による演技だけでなく、実際のレース映像も盛り込まれる予定である。