マグネット・コーティング (機動戦士ガンダム)
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マグネット・コーティングとは、『機動戦士ガンダム』において地球連邦軍のモスク・ハン博士がモビルスーツ(架空の有人ロボット兵器)であるガンダムの改修の際に行ったとされる架空の作業工程(ガンダム以外にも、ジオン公国軍がペズン計画で開発した高性能モビルスーツの一つ、アクト・ザクにもマグネット・コーティングが為されていたとされている)。
センサーの精度や、駆動部分・各種関節部分の駆動力・機動力などの向上を図る為の改良作業と設定されている(小説版では、関節に磁性材料を塗布して磁気反発で摩擦を低減する、磁気軸受と同様の原理が設定されている)。 ガンダムはフィールドモーターによって駆動している為、作業内容としては電気系統の調整や内部部品の交換などが中心で、外見的な変化は無い。主人公でガンダムのパイロットであるアムロ・レイ少尉(TV版では曹長)の操縦技術を調査した連邦の技術スタッフがアムロ少尉の技能にガンダムの性能を合わせるため、純粋に性能を上げるための処置だった。
これはアムロ・レイ少尉がニュータイプ能力の覚醒により、通常のパイロットではありえないほどの判断力と操縦技能を獲得した為、少尉の搭乗機であるガンダムもそれに対応させようとするものであった。 一般的には上記に示したようなモビルスーツの改造といわれているが、このRX-78-2(ガンダム)にとってそれは別種の機体に生まれ変わる事を意味していた。
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[編集] ニュータイプ専用機への昇華
マグネット・コーティング実施の理由には少尉のニュータイプ覚醒のほか、もうひとつの要因があった。 それはジオン軍がニュータイプ専用モビルアーマーのエルメスや、ジオン軍モビルスーツで初めてビーム兵器を搭載したゲルググなどの新鋭機の開発に成功し、再び体制を立て直し始めたからである。 特にビットと呼ばれる小型の遠隔操作式のビーム兵器を装備したエルメスによって、ソロモンの領域に展開していた戦艦が突然撃沈されたことが連邦兵士の士気に大きく影響するなど、地球連邦にとっては新たな脅威であった。 それらニュータイプ専用機に対抗するべく、アムロ・レイ少尉が搭乗するガンダムもマグネット・コーティングを施され、ニュータイプ専用機へと生まれ変わったのである。
[編集] 可変モビルスーツへの応用
グリプス戦役の時期(『機動戦士Ζガンダム』)に登場した可変モビルスーツの多くは最初からマグネット・コーティングが施され、変形に要する時間を短縮するのに役立っていた。
[編集] 宇宙世紀以外の作品
ハイパーモードが発動状態のゴッドガンダムには一種のエネルギーフィールドが展開されており、これが機体の気脈やファイターの第六感を引き出すだけでなく、マグネットコーティングの効果を有しているという設定がある。また、小説版『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』において、ガンダムヘビーアームズにマグネットコーティングを施して反応速度が向上したという描写がある。
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