三陸縦貫線
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三陸縦貫線(さんりくじゅうかんせん)は、宮城県は石巻線前谷地駅からひたすら海岸線に沿って北上し、青森県は東北本線八戸駅にいたる鉄道路線の総称である。三陸縦貫鉄道とも呼ばれる。
陸前・陸中・陸奥の三国を縦貫することからこの名がつけられた。このあたりの海岸線は山がぎりぎりまで迫っている複雑なリアス式海岸であって、それに沿って北上しようとするこの計画の成就には非常な労力を要した。
1997年から毎年夏に三陸縦貫線経由で仙台駅から八戸駅までを結ぶ臨時列車「リアス・シーライナー」が運転されている。
[編集] 線路名称
- 前谷地駅~気仙沼駅:JR東日本気仙沼線
- 気仙沼駅~盛駅:JR東日本大船渡線の一部
- 盛駅~釜石駅:三陸鉄道南リアス線
- 釜石駅~宮古駅:JR東日本山田線の一部
- 宮古駅~久慈駅:三陸鉄道北リアス線
- 久慈駅~八戸駅:JR東日本八戸線
[編集] 建設史
- 1894年1月4日 八戸(当時は尻内)~本八戸(当時は八戸)(日本鉄道八戸線)
- 1924年11月10日 本八戸(八戸)~種市(八戸線)
- 1925年11月1日 種市~陸中八木 (八戸線)
- 1930年3月27日 陸中八木~久慈(八戸線)
- 1932年3月19日 気仙沼~上鹿折(大船渡線)
- 1933年2月15日 上鹿折~陸前矢作 (大船渡線)
- 1933年12月15日 陸前矢作~細浦 (大船渡線)
- 1934年9月3日 細浦~大船渡(大船渡線)
- 1935年11月17日 宮古~陸中山田(山田線)
- 1936年11月10日 陸中山田~岩手船越(山田線)
- 1938年4月5日 岩手船越~大槌(山田線)
- 1939年9月17日 大槌~釜石(山田線)
- 1956年4月11日 気仙沼~南気仙沼~気仙沼港(大船渡線貨物支線)
- 1957年2月11日 南気仙沼~本吉(このとき気仙沼~気仙沼港間貨物支線を気仙沼線に編入、気仙沼~南気仙沼の旅客営業開始〔南気仙沼~気仙沼港は貨物支線として残るも1979年11月11日に廃止〕)
- 1968年10月24日 前谷地~柳津(柳津線)
- 1970年3月1日 盛~綾里(盛線)
- 1972年2月27日 宮古~田老(宮古線)
- 1973年7月1日 綾里~吉浜 (盛線)
- 1975年7月20日 久慈~普代(久慈線)
- 1977年12月11日 柳津~本吉(気仙沼線全通。この時、柳津線を気仙沼線に編入)
- 1984年4月1日 田老~普代・吉浜~釜石(三陸鉄道北リアス線・南リアス線。この時、盛線、宮古線、久慈線を三陸鉄道に転換。縦貫線全通)