上信電鉄上信線
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上信線（じょうしんせん）は、群馬県高崎市の高崎駅と群馬県甘楽郡下仁田町の下仁田駅とを結ぶ上信電鉄の鉄道路線である。
目次 |
[編集] 路線データ
[編集] 運行形態
1980年代半ば頃には急行、快速、準急といった優等列車も運転されていたが、現在は全列車がワンマン運転の各駅停車であり、おおむね1時間1～2本が運行されている。休日には自転車が持ち込める列車が運行される。
1924年の電化開業時にドイツのシーメンス社から購入したデキ型電気機関車が現在も不定期に走る。そのほか利用客を増やすために様々な試みがなされており、カラオケ列車、お座敷列車、宴会列車の運行や運行している電車、デキ型電気機関車を用途自由で丸々貸しきり運行することができるサービスなどがある。
有人駅と無人駅、時間帯限定の有人駅があり、無人の駅では先頭車両の最前部ドアしか開かないため、旅行者は車内アナウンスに注意が必要である。無人駅で降車の際は運転手に運賃を手渡す必要がある。
高崎～下仁田間の運賃はおよそ1時間の運行で1080円、下仁田～千平の初乗り運賃は6分の運行で200円（共に2006年9月現在）と高い。
[編集] 利用状況
[編集] 輸送実績
上信線の近年の輸送実績を下表に記す。輸送量が増加した時期もあったが、最近では一貫して減少している。 表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色の枠で、最低値を青色の枠で囲んで表記している。
| 年 度 | 輸送実績（乗車人員）：万人／年度 | 貨物輸送量 万ｔ／年度 |
特 記 事 項 | |||
| 通勤定期 | 通学定期 | 定期外 | 合計 | |||
| 1975年（昭和50年） | 193.8 | 231.0 | 222.7 | 647.5 | 21.0 | |
| 1976年（昭和51年） | 178.6 | 232.3 | 204.3 | 615.2 | 20.9 | |
| 1977年（昭和52年） | 168.5 | 215.4 | 207.1 | 591.0 | 23.5 | |
| 1978年（昭和53年） | 160.3 | 204.7 | 193.7 | 558.7 | 25.5 | |
| 1979年（昭和54年） | ||||||
| 1980年（昭和55年） | ||||||
| 1981年（昭和56年） | ||||||
| 1982年（昭和57年） | ||||||
| 1983年（昭和58年） | ||||||
| 1984年（昭和59年） | ||||||
| 1985年（昭和60年） | ||||||
| 1986年（昭和61年） | 97.5 | 194.1 | 157.2 | 448.8 | 13.8 | |
| 1987年（昭和62年） | 83.4 | 189.4 | 146.7 | 419.5 | 14.6 | |
| 1988年（昭和63年） | 78.8 | 210.8 | 142.8 | 432.4 | 11.4 | |
| 1989年（平成元年） | 73.6 | 216.7 | 144.5 | 434.8 | 15.8 | |
| 1990年（平成2年） | 76.0 | 219.3 | 147.7 | 443.0 | 16.9 | 東富岡駅開業 |
| 1991年（平成3年） | 74.7 | 223.7 | 151.3 | 449.7 | 15.1 | |
| 1992年（平成4年） | 70.7 | 225.0 | 147.8 | 443.5 | 12.2 | |
| 1993年（平成5年） | 67.2 | 223.2 | 141.0 | 431.4 | 10.8 | |
| 1994年（平成6年） | 66.8 | 216.1 | 125.9 | 408.8 | 4.9 | 貨物営業廃止 |
| 1995年（平成7年） | 62.9 | 198.8 | 118.5 | 380.2 | 0.0 | |
| 1996年（平成8年） | 62.3 | 183.2 | 113.4 | 358.9 | 0.0 | ワンマン運転開始 |
| 1997年（平成9年） | 59.8 | 166.0 | 106.2 | 332.0 | 0.0 | |
| 1998年（平成10年） | 56.9 | 157.8 | 94.6 | 309.3 | 0.0 | |
| 1999年（平成11年） | 54.6 | 152.2 | 89.3 | 296.1 | 0.0 | |
| 2000年（平成12年） | 50.3 | 149.7 | 88.0 | 288.0 | 0.0 | |
| 2001年（平成13年） | 45.3 | 144.6 | 78.9 | 268.8 | 0.0 | 高崎商科大学前駅開業 |
| 2002年（平成14年） | 39.0 | 141.9 | 76.4 | 257.3 | 0.0 | |
| 2003年（平成15年） | 36.9 | 134.8 | 72.0 | 243.7 | 0.0 | |
| 2004年（平成16年） | 36.6 | 126.9 | 69.2 | 232.7 | 0.0 | |
| 2005年（平成17年） | 高崎駅改札口分離・JR連絡運輸廃止 | |||||
| 2006年（平成18年） | ||||||
[編集] 収入実績
上信線の近年の収入実績を下表に記す。収入総合計額が増加した時期もあったが、最近では一貫して減少している。 表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色の枠で、最低値を青色の枠で囲んで表記している。
| 年 度 | 旅客運賃収入：千円／年度 | 貨物運輸 収入 千円／年度 |
運輸雑収 千円／年度 |
総合計 千円／年度 |
||||
| 通勤定期 | 通学定期 | 定期外 | 手小荷物 | 合 計 | ||||
| 1975年（昭和50年） | ||||||||
| 1976年（昭和51年） | ||||||||
| 1977年（昭和52年） | ||||||||
| 1978年（昭和53年） | ||||||||
| 1979年（昭和54年） | ||||||||
| 1980年（昭和55年） | ||||||||
| 1981年（昭和56年） | ||||||||
| 1982年（昭和57年） | ||||||||
| 1983年（昭和58年） | ||||||||
| 1984年（昭和59年） | ||||||||
| 1985年（昭和60年） | ||||||||
| 1986年（昭和61年） | 441,227 | ←←←← | 567,619 | 1,174 | 1,010,020 | 39,363 | 34,732 | 1,084,115 |
| 1987年（昭和62年） | 186,143 | 258,341 | 564,852 | 0 | 1,009,336 | 40,463 | 33,380 | 1,083,179 |
| 1988年（昭和63年） | 178,736 | 285,646 | 555,386 | 0 | 1,019,768 | 31,824 | 38,637 | 1,090,229 |
| 1989年（平成元年） | 166,005 | 295,132 | 561,923 | 0 | 1,023,060 | 43,276 | 57,799 | 1,124,135 |
| 1990年（平成2年） | 168,420 | 304,436 | 570,561 | 0 | 1,043,417 | 45,440 | 42,471 | 1,131,328 |
| 1991年（平成3年） | 171,464 | 309,098 | 587,590 | 0 | 1,068,152 | 41,969 | 33,722 | 1,143,843 |
| 1992年（平成4年） | 164,113 | 317,640 | 574,697 | 0 | 1,056,450 | 35,131 | 37,899 | 1,129,480 |
| 1993年（平成5年） | 157,645 | 324,033 | 557,142 | 0 | 1,038,820 | 31,485 | 47,633 | 1,117,938 |
| 1994年（平成6年） | 167,133 | 342,551 | 542,190 | 0 | 1,051,874 | 14,747 | 47,384 | 1,114,005 |
| 1995年（平成7年） | 157,992 | 314,690 | 510,948 | 0 | 983,630 | 0 | 37,400 | 1,021,030 |
| 1996年（平成8年） | 157,842 | 290,413 | 489,759 | 0 | 938,014 | 0 | 40,576 | 978,590 |
| 1997年（平成9年） | 152,063 | 261,670 | 458,719 | 0 | 872,452 | 0 | 46,314 | 918,766 |
| 1998年（平成10年） | 156,206 | 271,293 | 434,711 | 0 | 862,210 | 0 | 31,417 | 893,627 |
| 1999年（平成11年） | 156,027 | 271,145 | 419,892 | 0 | 847,064 | 0 | 31,598 | 878,662 |
| 2000年（平成12年） | 143,570 | 269,627 | 413,123 | 0 | 826,320 | 0 | 24,988 | 851,308 |
| 2001年（平成13年） | 130,874 | 261,000 | 370,401 | 0 | 762,275 | 0 | 27,153 | 789,428 |
| 2002年（平成14年） | 112,364 | 256,701 | 357,831 | 0 | 726,896 | 0 | 26,965 | 753,861 |
| 2003年（平成15年） | 105,429 | 242,386 | 337,012 | 0 | 684,827 | 0 | 26,739 | 711,566 |
| 2004年（平成16年） | 104,093 | 226,670 | 323,232 | 0 | 653,995 | 0 | 27,749 | 681,744 |
| 2005年（平成17年） | ||||||||
| 2006年（平成18年） | ||||||||
[編集] 歴史
- 1897年（明治30年）5月10日 上野鉄道 高崎～福島（現：上州福島）間が開業（762mm軌間・蒸気動力）
- 1897年（明治30年）7月7日 福島～南蛇井間が開業
- 1897年（明治30年）9月10日 南蛇井～下仁田間が開業
- 1911年（明治44年）8月18日 千平駅開業
- 1912年（明治45年）4月25日 七日市駅開業
- 1915年（大正4年）7月31日 新屋駅開業
- 1921年（大正10年）8月25日 社名を上信電気鉄道に改称
- 1921年（大正10年）12月17日 新屋駅を上州新屋駅に、福島駅を上州福島駅に、富岡駅を上州富岡駅に、七日市駅を上州七日市駅に、一ノ宮駅を上州一ノ宮駅に改称
- 1924年（大正13年）10月3日 高崎～上州富岡間を1067mmに改軌・電化
- 1924年（大正13年）12月25日 上州富岡～下仁田間を1067mmに改軌・電化
- 1926年（大正15年）6月1日 根小屋駅開業
- 1930年（昭和5年）6月15日 水泳場前駅開業
- 1935年（昭和10年）5月10日 水泳場前～馬庭間に小暮駅、上州一ノ宮～神農原間に西一ノ宮駅開業
- 1935年（昭和10年）9月9日 下和田駅開業
- 1937年（昭和12年）10月15日 病院前駅開業
- 1938年（昭和13年）12月27日 水泳場前駅を入野駅に改称
- 戦時中 小暮駅廃止
- 1949年（昭和24年）11月 閉塞方式を票券閉塞から通票閉塞に変更
- 1951年（昭和26年）9月1日 病院前駅、西一ノ宮駅休止
- 1953年（昭和28年）1月15日 下和田駅を南高崎駅に改称。病院前駅を西富岡駅として営業再開
- 1960年（昭和35年）5月9日 西一ノ宮駅廃止
- 1964年（昭和39年）5月27日 社名を上信電鉄に改称
- 1971年（昭和46年）12月15日 西吉井駅開業
- 1973年（昭和48年）12月28日 自動閉塞と自動信号を導入。佐野信号所開設
- 1981年（昭和56年）11月12日 新屋信号所、赤津信号所開設
- 1984年（昭和59年）12月21日 千平～下仁田間の赤津信号場付近で下り列車運転士の居眠り運転による正面衝突事故が発生、上り列車の運転士が死亡、125人重軽傷
- 1985年（昭和60年）12月25日 自動列車停止装置(ATS)を導入
- 1986年（昭和61年）12月27日 入野駅を西山名駅に改称
- 1990年（平成2年）4月1日 東富岡駅開業
- 1992年（平成4年）7月15日 急行廃止。
- 1994年（平成6年）10月1日 貨物営業廃止
- 1996年（平成8年）10月1日 準急廃止。ワンマン運転開始。
- 1998年（平成10年）10月2日 落石のため、南蛇井～下仁田間が不通に
- 1999年（平成11年）1月30日 南蛇井～下仁田間が復旧
- 2001年（平成13年）9月10日 上州福島～東富岡間の鏑川橋梁の橋脚が台風15号の影響で破損し全線不通に。13日に高崎～上州福島間、17日に上州富岡～下仁田間、11月4日に全線復旧
- 2002年（平成14年）3月17日 高崎商科大学前駅開業
- 2005年（平成17年）7月3日 高崎駅の改札口分離によりJR東日本との連絡運輸廃止
- 2007年（平成19年）3月12日 下仁田～南蛇井間で、電気機関車が脱線
[編集] 駅一覧・接続路線
- 全列車普通列車。全線でワンマン運転実施。
- *印の駅は無人駅
- 接続路線の*印：線路名称上（戸籍上）はその駅を起終点あるいは経由する路線ではないが、運行上はその駅に発着している路線。
- 接続路線の#印：路線名称ではない電車・列車名称。
| 駅名 | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
|---|---|---|---|---|
| 高崎駅 | 0.0 | 東日本旅客鉄道：上越新幹線・北陸新幹線（長野新幹線） 高崎線・湘南新宿ライン#・八高線* 上越線・信越本線・両毛線*・吾妻線* |
群馬県 | 高崎市 |
| 南高崎駅* | 0.9 | |||
| （佐野信号所） | - | |||
| 根小屋駅 | 3.7 | |||
| 高崎商科大学前駅* | 5.0 | |||
| 山名駅 | 6.1 | |||
| 西山名駅* | 7.0 | |||
| 馬庭駅 | 9.4 | 多野郡 吉井町 |
||
| 吉井駅 | 11.7 | |||
| 西吉井駅* | 13.4 | |||
| （新屋信号所） | - | 甘楽郡 甘楽町 |
||
| 上州新屋駅* | 14.6 | |||
| 上州福島駅 | 16.6 | |||
| 東富岡駅 | 19.3 | 富岡市 | ||
| 上州富岡駅 | 20.2 | |||
| 西富岡駅 | 21.0 | |||
| 上州七日市駅 | 21.8 | |||
| 上州一ノ宮駅 | 23.1 | |||
| 神農原駅* | 25.4 | |||
| 南蛇井駅 | 28.2 | |||
| 千平駅* | 29.9 | |||
| （赤津信号所） | - | 甘楽郡 下仁田町 |
||
| 下仁田駅 | 33.7 | |||
- 自動券売機は高崎、吉井、上州富岡、下仁田の各駅にのみに設置されている。高崎はバーコード式の軟券、他は大手私鉄同様の磁気券を発売している。
- 下仁田駅からは小海線の羽黒下駅まで延伸する計画があったが断念され実現せず。
[編集] その他
- テレビ朝日系列で放送されていた『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャーこれができたら100万円!!』で、「電車でゴトン終点まで行けたら100万円」という企画で上信電鉄が選ばれるほど、ずっと立ち続けているのが難しい“揺れる電車”として放送された。この企画は電車内に円形の台を設置し、その台の上から落ちないで発車（高崎駅）～終点（下仁田駅）までいられたら100万円を獲得できるというものだった。発車の衝撃で失格になってしまったチャレンジャーも多く、一番遠くまで行けた挑戦者でも千平駅前後までで、終点まで行って100万円をとった人はいなかったようである。
- 「キミト、ドコカヘ vol.1」(2006年・マーブルトロン発行中央公論新社発売 ISBN4123901336)では全線が撮影舞台の一つとして使われている(モデルは藤井美菜)。
