勝手にしやがれヘイ!ブラザー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

勝手にしやがれヘイ！ブラザー（かってにしやがれへい!ぶらざー）は日本のテレビドラマ。

1989年10月13日～1990年3月23日まで、日本テレビ系列で毎週金曜日20：00～20：54の放送枠で放送された。全22話。

[編集] 作品解説

[編集] 内容

神奈川横浜の北村敬太郎（中条静夫）の家に住む異母兄弟、フリーライターの岸田法眼（柴田恭兵）と大学生の北村則規（仲村トオル）が事件を解決していく姿を描く。

[編集] 特徴

横浜が舞台で柴田・仲村・中条というと「あぶない刑事」が思いつくが、ハードなアクション（銃撃戦や爆破）はない。あぶない刑事よりも、アクション色やハードボイルド色を抑え、さらにコミカルな部分を強調している為、あぶない刑事よりもかなりハチャメチャな展開の話が多い。

あぶない刑事と同じセントラル・アーツが制作した為、作品随所にあぶ刑事ネタ（柴田氏、仲村氏、中条氏による、セルフパロディ）が散りばめられている。勿論あぶない刑事とは全くの別シリーズではあるが、港署やパパ（吉井刑事）らが登場する事から、あぶない刑事の番外編ともスピンアウト作品とも言える作りになっている。

太陽にほえろ!からはだかの刑事まで続く刑事ドラマ放送枠にて唯一主人公が刑事では無く、ただの市民である事から同枠で放送されていたどの刑事ドラマよりもアクション色が薄い。

金曜20時枠伝統である(同枠の東宝製作ドラマの伝統)「主人公使用車両トヨタ、犯人使用車両日産」は「もっとあぶない刑事」同様当てはまらず(製作がセントラル・アーツだから）、車両協力はこの枠唯一のマツダだった為、柴田演じる主人公以外のレギュラーキャラの使用車はマツダ製の車両を使用した。

[編集] 主な出演者と役名

（レギュラー）

柴田恭兵「岸田法眼（ホーガン）」（フリーライター）

あぶない刑事での大下勇次刑事のキャラをそのまま設定を変えて来ただけの感じで、基本的には大下そのままである。（劇中では、大下と仲が良いと主張している。）名前の法眼は法の眼と言う意味でなずけられたが、幼少期は睾丸とからかわれトラウマになったと語っている。閉所恐怖症であり、留置所に留置された際ガタガタ震えていた。頭を振るとチャッポンチャッポンと音が鳴る。愛車はアルファ・スパイダー・ヴェローチェで、劇中自分の愛車に対し「ロメオよ、どうしてあなたはロメオなの？（ロミオとジュリエットの有名な台詞のパロディ）」と言い何気なく自分の車を紹介していた。その愛車でスタッフロールに放送当時開通したばかりの横浜ベイブリッジを疾走するシーンが映し出されている。
仲村トオル「北村則規（ノリキ）」（万年司法試験浪人）

こちらもあぶない刑事の町田透刑事のキャラを設定を変えただけのキャラクター。ナンパもしょっちゅう行い、自宅の電話番の時も居留守を使う。また、本人による町田のセルフパロディーもかなりの頻度で多発する。当初は法眼の事を「兄」として認めていなかったが、一緒に生活していくうちに打ち解けて行く。名前の由来は、規則を逆に読んだだけ。頭を振るとカランカランと音が鳴る。また、始が「仮面ライダーBLACK」に変身しようとすると、自身は「仮面ノリダー」に変身しようとする。愛車はカワサキ・ゼファー400CC限定モデル
倉田てつを「水上始」（則規の後輩）

のちの「あぶない刑事リターンズ」の虎井刑事を思わせる軟派なキャラクターで、いつも則規の後をコシギンチャクのようにくっついて来る。本人が演じた出世作「仮面ライダーBLACK」のセルフパロディネタが好き。
森恵「吉野くるみ」　(昼は北村家でハウスキーパー、夜は洋裁学校に通う)

熱血のあぶない刑事のファンで、仕事も忘れ、時に夜更をしてあぶない刑事のビデオを３本まとめてみたりもする。
名取裕子「妻上洋子」（北村法律事務所・北村敬太郎の秘書）

実はひそかに法眼に恋心を抱いている。北村家を影で支えるいなくてはならない存在。（北村家は全員ボケキャラな為唯一のツッコミ役）
中条静夫「北村敬太郎」（北村法律事務所・弁護士、法眼と則規の父親）

港署の近藤課長（あぶない刑事にて中条が演じた役）と仲が良いらしい。（劇中たまに近藤課長のセルフパロディーを見せる事もある。）歳相応にしては、かなりの軟派で女好き。（近藤課長の時は完全に押さえ役に回っていたが、今作では押さえ役には回らず自らハネる役になる。）持病で心臓が弱いらしいのだが、殆ど仮病であり、本人は至ってケロっとしている。

（準レギュラー）

峰岸徹「上島多門」（夕刊イブ・編集長）

法眼の事をかなり当てにしていて、法眼から原稿が出て来ないと泣きついてくる。神出鬼没。
石井愃一「星川誠」（横浜港警察署・捜査課刑事）

洋子に気があり、洋子のお願いは何でも聞いてしまう。結果、毎回目の敵にしている法眼達に協力してしまうことに・・・・。
山西道広「吉井刑事」（横浜港警察署・捜査課刑事）

星川の同僚。法眼達を目の敵にしているが当の法眼には「パパ」と呼ばれたり（あぶない刑事のパロディ）「そのヒゲ、似合わないね」（探偵物語の松木刑事に似ている）と言われたりしてからかわれてしまっている。