大阪府立三島高等学校
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大阪府立三島高等学校 | |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 大阪府 |
設立年月日 | 1970年 |
校訓 | 健康にして明朗闊達な気風を養う |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
所在地 | 〒569-1135 |
高槻市今城町27-1 | |
電話番号 | 072-682-5884 |
FAX番号 | 072-682-4706 |
外部リンク | 公式サイト |
大阪府立三島高等学校(おおさかふりつみしまこうとうがっこう)は、大阪府高槻市今城町にある府立の高等学校。1970年(昭和45年)に設立された。2006年には、文部科学省の「学力向上拠点形成事業」指定校となっている。近くには継体天皇陵とされる今城塚古墳などの史跡がある。また、西国街道が古い町並みの面影を残す地域でもあり、周辺は歴史・文化的資源に恵まれた土地柄である。
制服(標準服)はあるが私服での登校も可であり、また府下の公立校で唯一、生徒手帳が無いなど、公立校のなかでも特に自由な校風を有する。
第二学区の進学校の一つであり、近年は国公立大学に毎年20~40名程度の合格者を出している。なお、公立高等学校の学区編成が変更される為、2007年度の入試から新第一学区の公立校となる。
目次 |
[編集] 概要
独自の特色ある授業に取り組んでおり、広範囲な選択科目を設け、個々の進路・興味・関心に応じた学習を可能にしている。選択科目の例として「時事問題」「異文化理解」「美術研究」「古典の世界」「情報科学」「生物の探求」「ライフスポーツ」等がある。また「大学教員等による出張講義」なども行われている。
周辺に史跡が多いが、高校の建設時にも、この場所から遺跡が発掘された為、当初、計画していた建物等のレイアウトを大幅に変更するとともに、遺跡の上に盛土をし、保存した状態で、高校が整備されている。運動場やテニスコートが一段高いのはそのためである。現在も、奈良~平安時代の住居跡や、旧石器時代の石器等が未発掘のまま残っている。
制服が阪急電鉄の制服とよく似ているため、たまに通学で電車を利用する生徒が、駅員や車掌と間違えられて乗客から声をかけられることがある。ただし私服での通学が認められており、制服で登校する生徒自体は多くはない。
府下の公立校としては屈指の広さを持つグランドを有することもあり、ラグビーや陸上など部活動が盛んである。35の部活及び同好会が存在し、生徒の大半はいずれかの部活か同好会に所属している。2006年はジャズダンス部が2年連続となる全国大会出場を果たしたほか、美術部のレベルが高く、全国高等学校総合文化祭に府代表として出場するなど、文科系の部活動も盛んである。
体育祭では、それぞれテーマカラーを持つ4つの団に分かれ、得点を競う。リレーなどの通常の競技の他に、援団(応援団)、D.S(Dancing Story)、パネルと呼ばれるチーム対抗種目がある。
援団(応援団)は太鼓に合わせて制限時間内で演技を行うものである。服装は学ランと各団の色の鉢巻身につけて行われる。演技の途中では、勉強や恋愛に関連した各団の心の叫びを表現するかけ声が加えられるのが恒例である。
D.S(Dancing Story)は生徒達があるテーマ(童話・映画等)を決め、そのストーリーに沿った音楽や衣装、踊りの振り付けを考えて制限時間内で演じるものである。
パネルは各団が決定したテーマをモチーフにデザインされた大型パネルも製作するものである。このパネルには、しばしば「演技の途中で絵が変わる」「煙を噴き出す」等の凝った趣向が施される。
これらは三島高校の伝統として長年引き継がれてきており、近隣の住民のなかには毎年観に来る者もいる程である。優勝するには相応の準備と訓練が必要なため、出場する生徒達はチームごとに放課後の校舎や近くの公園で遅くまで練習する。この「援団」、「D.S」、「パネル」は三島高生の青春の思い出作りにも大きな役割を果たしている。
府下の公立校としては比較的歴史の浅い高校だが、進学面では国公立の他、関関同立にも毎年、延べ100~200人程度の合格者が出ている。
学校設立後、しばらくは校歌が無かったため、初期の卒業生の中には現在の校歌を知らない人がいる。(もっとも、校歌を歌う機会が三年間でほとんど無いため、在校生でも知らない生徒はいる)。三島高校の校歌は歌詞、曲とも公募によって選ばれたものである。また、三島高校にはもう一つの校歌ともいうべき「三島高校賛歌」なるものも存在するが、今ではほとんど歌われていない。
学校の敷地面積が39,502㎡とかなり広いため、開校時に校内緑化の為の「木」が足りず、同じ第一学区の春日丘高校と豊中高校から分けてもらった事がある。
[編集] 沿革
- 1969年 3月 府議会で設立決まる。6月 校地内遺跡の試掘始まる。
- 1970年 4月 大阪府立三島高校開校。11月2日を創立記念日とし学校休校。
- 1972年 5月 体育館・プール竣工。 12月 テニスコート竣工、中庭造園。
- 1973年 2月 校舎竣工記念誌「創生」発行。
- 1979年 9月 台風16号により自転車置場・南門等大破。11月 体育館で創立10周年記念式典。
- 1981年 2月 校歌制定。
- 1990年 2月 高槻市民会館で創立20周年記念式典。3月「三島高校20年史」発行。
- 2000年 4月 創立30周年
- 2006年 4月 文部科学省「学力向上拠点形成事業」指定校
[編集] 校風
校風はかなり自由である。これは三島高校が生徒の自主性を重んじ、自ら考え自律のできる生徒の育成を目指している為である。生徒としての「心得」のようなものはあるが、事実上の校則と言えるものは「バイク通学の禁止」のみとなっている。これは周辺の交通事情(国道171号等)もあり、生徒の安全確保の為、規定されたものと思われる。他に校則は無く、例えば生徒の髪形や服装はどのようなものでも構わない。ピアス等も自由である(そのような生徒はあまりいないが)。何を持ち込んでも構わない為、持ち物検査等も行われない。ただし、三島高校の入学式においては毎年、「自由の裏には責任が伴う」という主旨の言葉が新入生に送られる。
また、生徒の約半数は、高槻市外から入学してきている。
[編集] 交通アクセス
- JR摂津富田駅前から 自転車5分(駅前にレンタサイクルあり、1日100円)。「JR高槻駅西口」行きの高槻市営バス「明治電々前」停下車すぐ
- 阪急富田駅から自転車6分(JR摂津富田駅と近いため、徒歩での乗換も可能)
- JR高槻駅西口から自転車10分。JR富田方面行きの高槻市営バス「明治電々前」停下車すぐ
- 阪急高槻市駅から自転車13分
[編集] 出身者
- 伊藤稔明(教育学者、愛知県立大学助教授)
- 伊藤裕樹(アナウンサー、FBC福井放送、「ズームイン!朝!」元担当)
- 植山章博(ファンサイド、代表取締役)
- 木曽一(ラグビー選手、現日本代表、ヤマハ発動機ジュビロ所属)