摂津富田駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
摂津富田駅(せっつとんだえき)は、大阪府高槻市大畑町にある西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線(JR京都線)の駅。
阪急京都線富田駅とは約300mと比較的近いため、徒歩での乗換えも可能。
目次 |
[編集] 駅構造
島式ホーム2面4線の地上駅。駅舎は橋上化されている。一般の改札口は橋上中央部にある。また、ホーム東端の橋上に松下口という改札があり、平日は松下電器産業や明治製菓の社員が、休日は真如苑(悠音精舎)行きの臨時バスに乗車する乗客が利用する。
[編集] ホーム
二つのホームの西側の上屋根を支える支柱として、日本の鉄道開業当初には多く用いられた双頭レールが再利用されている。
- 下り外側線(通過列車のみ走るために、乗り口は封鎖されている)
- ■ 新大阪・大阪・三ノ宮・宝塚方面
- ■ 高槻・京都・草津方面
- 上り外側線(通過列車のみ走るために、乗り口は封鎖されている)
[編集] 自由通路
自動券売機、みどりの窓口のほか、売店のキヨスクと駅内コンビニであるハートインがある。
[編集] バリアフリー
バリアフリーの整備は遅れている。 北口、南口ともにエスカレーターが設置されているが、いずれも午後9時には停止される。また、改札内にはエスカレーターはなく、エレベーターは改札の内外ともに設置されていない。
[編集] 駅周辺
(公共施設)
(店舗)
(企業)
[編集] 歴史
- 1924年(大正13年)7月25日 - 国鉄の駅として開業。客貨取扱を開始。
- 1975年(昭和50年)8月1日 - 貨物取扱が廃止。松下電器産業高槻工場への専用線があり、貨物輸送を行っていた。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となる。
[編集] バスターミナル
北口側に高槻市営バスと阪急バスのターミナルがある。タクシー乗り場も併設されている。
[編集] 高槻市営バス
停留所名は「JR富田駅」。 ロータリー部に降り場がある。乗り場はロータリー部から北(国道171号線方面)に向かったところに1番と2番乗り場があり、ロータリー部から西に入ったところに3番と4番乗り場がある。また4番乗り場の奥に真如苑行きの臨時バス乗り場がある。
[編集] 阪急バス
停留所名は「JR富田」。 ロータリー部に阪急バスの乗り場と降り場がある。
- 利用系統 65系統 JR茨木行き
- かつては、高槻(高槻市)を経由して阪急電鉄水無瀬駅(阪急 水無瀬 大阪府三島郡島本町)へ運転され、ここで、阪急バスの40系統 新山崎橋(京都府乙訓郡大山崎町 阪急バス 大山崎営業所前)行きや、50系統「若山台団地(センター前)」行きに乗り換えできたが、乗客減少の為に廃止されている。
[編集] 利用状況
2004年の1日平均の乗車人員は約20,835人(大阪府統計年鑑より)
[編集] 隣の駅
[編集] 駅名について
当駅の駅名は旧摂津国と三島郡富田村に因む。富田駅(とみだえき)が既に三重県に存在したため(富田駅は1894年7月開業)、令制国名の「摂津」をつけて区別したものである。富田駅は現在もJR東海・関西本線の駅として営業を続けている。
因みに、阪急京都線(旧新京阪鉄道)の富田駅は摂津富田駅よりも後の開業で(1928年1月開業)、開業当時の駅名は富田町駅であった。
しかしながら、現在では摂津国が大阪府と兵庫県に分割されたこともあって、当地が「摂津」であるという意識は薄い(北摂(旧摂津国の北部を表す)に属することは認識されている)。のちに大阪府に摂津市(広域地名)が誕生したが、摂津市にあるJR京都線の駅は当駅ではなく2駅大阪駅寄りの千里丘駅であり、紛らわしいという指摘もある(これは摂津本山駅にも言える)。加えて大阪モノレール線の延伸に伴い摂津市内に(摂津市駅ではなく)摂津駅・南摂津駅が出来たため、更に複雑となったが、一方で誤解を解きやすくもなったと言える。
また、和歌山県には、JR西日本・紀勢本線の駅として、紀伊富田駅(きいとんだえき)が存在する。この駅名は西牟婁郡白浜町富田近辺(実際の所在地は白浜町栄)に存在することに由来し、同じ地名に因む駅が2つ以上存在する場合は令制国名を頭に付けて区別する、という慣例に従っている。だが、紀伊富田駅の開業は当駅よりも後のことである(1933年12月開業)。
[編集] その他
既述の通り、阪急京都線富田駅とは約300mと比較的近いため、徒歩での乗換えも可能だが、JR・阪急の両社ともに乗換ならびに連絡の案内には両駅は書かれていない。ただし、出口の行き先案内には阪急富田駅は南口方面に表記されている。また、乗換の検索ソフトでは両駅が表示される物も存在する。