宗教 (コンピュータ)
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コンピュータにおける宗教（しゅうきょう）とは、コンピュータにまつわるアーキテクチャやソフトウェア、サービス、ときに開発者や経営者の言動や容姿など、特定の対象に対する構造や性能、嗜好、思想、イメージなどへの肯定や支持が（ときに不必要なまでに）高まった状態から派生する様々な状態に対する比喩的・俗的表現。企業などが自社製品などを強く広めようとする状態などにも使用される。
往々にして、そのような状態は「優位な自身と劣った他者」といった図式を錯覚させ、嫌悪や侮蔑、あるいは高慢といったネガティブな感情を喚起する元凶となり、様々なカテゴリーやコミュニティにおいて不毛な対立や混乱を生み出した。この不毛な状況を冷笑するニュアンスで宗教（的）、またそのような行動（特に排他的な言動）を繰り返す個人や集団を信者などと定義する者が現れるに至った。
なお、「宗教」という記事名は、百科事典に掲載する便宜上付けられているもので、本項に関係した内容が語られる場合に、いつも宗教にたとえられるわけではない。
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[編集] Windows 対 その他
ソフトウェア企業であるマイクロソフトは、成長が望まれる市場に食い込み、多くの場合市場そのものの構造を破壊して、同社のオペレーティングシステム (OS) であるWindowsの流通という形で市場の独占を狙う戦略を取る。古い例では、Webブラウザ市場においてネットスケープコミュニケーションズに対して無料のInternet Explorerを投入、有償であったNetscape Navigatorの市場価値を落とし、同社を存続の危機に陥れた。その他、様々な分野に渡って市場の独占を図った。欧州委員会はこのような同社の非建設的かつ攻撃的な戦略に対して制裁を加えた。Windows Media PlayerのバンドルとWindows Media Serverの技術仕様を公開していないことが欧州において市場にダメージを与えたとして多額の罰金の支払いを同社に命令した。同社と同社の主力製品Windowsに対して快く思わない個人・法人は多い。また、パーソナルコンピュータにWindowsが付属した状態で発売されていて、無駄な費用を支払わされたとして、同社に対して返金を求める運動も行われた。
同社のソフトウエアの多くはプロプライエタリなものである。そのため、オープンソースとは深い確執がある。さらに、マイクロソフト幹部が作成したハロウイーン文書に書かれた、オープンソースで開発された代表的なソフトウェアの一つであるLinuxへの敵対心と陰湿な攻撃計画は、多くの人々を落胆させ、また激怒させた。Windowsとそのコンポーネントのソースコードは、そのソースコードをもってして別な何かを作ってはならないという契約がなければ見ることができない。これは誰でもソースを見て気になる欠陥を容易に修正し、それをフィードバックできるオープンソースなソフトウエアに比べ、世間が騒ぐほど問題にならない限りバグやセキュリティホールがなかなか修正されない。このことは、"危険なWindowsを使うよりも安全なオープンソースのOSを使おう"という動きに繋がった。
さらに、Windowsのセキュリティホールを突いてシステムに侵入し、ユーザーにWindowsの使用をやめるよう忠告するウイルスも出回った。これは、単なる破壊行為であり、オープンソースの活動とはなんら関係ない。
Windowsユーザーを「M$信者」と揶揄することがある。その背景は様々であるが、Windowsユーザの大半がプログラミングスキルを持っていないことに対する特権意識が理由の一つとしてあげられる。
[編集] Linux 対 その他
Linuxオペレーティングシステムは世に登場してから、著しく成長し、様々な分野に渡って使われる様になった。しかし、Linuxと呼ばれるものはLinux Kernelと幾つかのツールだけであって、その大部分はGNUプロジェクトの成果物と共に使われる。言ってしまえば、Linuxと呼ばれているオペレーティングシステムはGNU-LinuxあるいはGNU/Linuxと呼ばれるべきである。このことは、GNUに賛同する人々と、Linuxに賛同する人々との間に、穏やかではない関係が生じさせたことがあった。
古くからUNIXを使っている人の中には、Linuxに対してよからぬ感情を持つ人がいる。その理由として、古くからUNIXで培われた思慮深い設計に対して、思いつきで付け加えられた機能拡張がソースコードやツールの互換性に影を落としたからである。
またLinuxカーネルのソースコードの質についても、ハッカーたちが連綿と受け継ぎ洗練されてきたUNIXとは異なり、大学生（当時）が書き起こしたものを質の低いプログラマたちがさらに複雑怪奇に書き散らかした代物である等として（事実、登場した直後のLinuxカーネルのソースの拙さを問題視する声は当初から存在した。また現在の肥大化したソースについても同様の指摘が存在する）、嫌悪感を露にする主張者も存在する。
さらに、旧来のUNIXは、稼働させるために高価なコンピューターが必要であったため、理系(理工系)の大学教育を受ける機会、あるいは研究職などそれらの教育を受けた後に得られる職に就く機会が無ければ習得の機会を得ることは（ほぼ）不可能であり、これがある種の敷居として機能していたが、LinuxやPC-UNIXの普及によって、旧来のUNIXユーザーにとっては当たり前とされていた習慣やマナーを理解しておらず、(コンピューターサイエンス等の)体系的な学習を経ることなくUNIXライクなOSに触れ、関連コミュニティへと乗り込んでくる者が増大したことに対して、上記のような事情から高学歴者が多かった旧来のUNIXユーザーの一部は「低学歴者の洪水」と呼び、LinuxをこれらUNIXライクな環境の低俗化の元凶の一つとして嫌悪する例も見られる。同様の対立はパソコン通信がインターネットへの接続を始めたころにも見られた。
日本では、Linuxエバンジェリストのことを「犬」と蔑称し（ローマ字かな変換でlinuxとタイプすると「ぃぬx」となることから）、嫌う人たちもいる。
Linuxにまつわるものの多くはGNU General Public License (GPL) に基づく。したがって、既に別のライセンス体系を持つオペレーティングシステムに、Linuxで実装された物を持ち込むにあたって注意しなければならないことがいくつもある。例えばBSD Licenseに基づくシステムに、Linuxの成果物を持ち込むことは簡単ではなく、時にはライセンスの違いに抵触しないよう作り直されることもある。
Linuxの原作成者であるリーナス・トーバルズは、新しいGNUのライセンスGNU General Public License Version3 (GPL3) に異議を唱えた。それはGPL3に含まれる、デジタル著作権管理 (DRM) への抵抗についてである。GNUプロジェクトを支援する フリーソフトウェア財団 (FSF) は、この異議に対して、意見が投じられることは良いことだ、として議論はそれ以上の展開を見せていない。
[編集] UNIX 対 その他
UNIXオペレーティングシステムは、その発祥の時から、単純な物を単純に実装しよう、という考えの元に設計されている。この対極はマイクロソフト社のWindowsであり、Windowsでは、結果として、複雑な物を複雑に実装している（UNIXの対極はMulticsとも言われているがその比較は簡単ではないという意見がある）。複雑な物を単純なツールの組み合わせによって実現できるUNIX的設計思想は、複雑なツールを複雑なコンポーネントとプロトコルによって実装しているWindows的設計思想とは相容れないものとなっている。もちろんWindowsも、複雑すぎて単純な問題を解決できないことは市場的価値を下げるとして、幾つかの対策（例えばServices for UNIXなど）を行っているが、UNIXの完成度に比べると見劣りする。
この差は、UNIXコミュニティとWindowsコミュニティの間に穏やかではない緊張を生み出した。前述のハロウイーン文書を契機に大変な騒ぎになったこともある。2006年現在、この緊張は緩和する方向に進んでいる。WindowsはUNIXの良い点を取り込み、UNIX向けに書かれたプログラムを動かすためのメカニズムを備えた。その努力は、マイクロソフトと、UNIXコミュニティの両方で行われ、現在は大きくいくつかのグループにわかれている。その一つがCygwinプロジェクトである。
UNIXもユーザーインターフェイスなどにおいて、実績のあるWindowsのそれを取り込むプロジェクトがいくつかある。Windows Explorerのクローン実装はたくさんあり、そのどれらも秀逸な仕上がりを見せている。
UNIXの実装の一つであるUNIX System Vと、UNIXを参考にして作られたBSDの間にはかつて深い溝があった。ライセンスの問題、また実装における互換性、商用製品と無償ソフトウエアなど多岐に渡って問題があった。ワークステーションに搭載されているオペレーティングシステムがBSDベースからSystem Vベースに移行しても、あえて使い慣れたBSDベースの環境を使う人は多かった。これはBSDベースのPC-UNIXが登場するまでこの傾向は広く見られた。
[編集] i80x86 対 MC680x0
インテル社のCPUである intel 8086 の実装は、当時のコンピュータ設計において、適切な規模で設計されている。1MBのアドレス空間を16bitのセグメントで扱えるメモリアーキテクチャ、バイト単位のコンパクトな命令セット、当時としては必要十分なレジスタとアドレッシングモードを備えていた。
それに対して、モトローラ社の MC68000は8086より1世代時代を先行しており、24ビット(16MB)のアドレス空間と、通常の使い方では余りある豊富なレジスタと必要以上に豊富なアドレッシングモードと直交性を備える代わりにメモリを多く消費する16bitワード単位の命令セットなどを備えていた。
この差は、IBMのメインフレームエミュレータにMC68000が採用された事でも伺い知る事ができる。Apolo Domain、SunなどあまたのワークステーションはMC68000を採用した。そして続くMC68020は、i80286がパソコン市場で「使えないCPU」と認定されたのに対し、当然としてワークステーションで広く採用され、またページプリンタを初めとする高機能組み込みシステムのCPUとしてベストセラーとなった。この流れはMC68030の時代まで続く。ローエンド・エントリーシステムではx86が、パワフルなワークステーションでは68Kが市場を支配していた。
intelはこの構図を挽回する為に486DXを世に送る。100MHzに達するクロックと性能に、MC68040は対抗できなかった。その後XC68050のキャンセル、MC68060を市場に投入するも、68Kが得意とする市場はRISCプロセッサにシフトしており、過渡期を乗り越える事が出来なかった。インテルはRISCや68Kに対抗する為に、他社の製品の回路を盗んでまで性能向上に力を入れた。
x86しか触った事のないホビーストユーザーは言う。x86の方がスケーラビリティが高かったと。しかし、本当にそうであったろうか？80386は高速な8086CPUとしてがもっとも多数を占めた用途だった。そしてMC680x0が本領を発揮していた組み込み用途、ワークステーション市場がRISCアーキテクチャに切り替わり、モトローラはそれに応じて製品ラインナップをPowerPCに切り換えた。その時点でのスペックを現在のx86と比較するのは滑稽とも言える。
[編集] マイクロカーネル対モノリシックカーネル
Minixの作者アンドリュー・タネンバウムとLinuxの作者リーナス・トーバルズは、オペレーティングシステム (OS) のこの二つの設計思想について論議を交わした。しかし、実際に蓋をあけてみると、LinuxやUNIXはモジュラリティを備えマイクロカーネルの利点を取り込み、マイクロカーネルベースで実装されたOSの幾つかはサーバをカーネルに取り込みハイブリッド化するなどして、両者の利点を獲得している。前述の二人がそれぞれに懸念した問題の多くは杞憂に終わった。
この議論については「モノリシックカーネル」の記事が詳しい。
[編集] 構造化プログラミングにおけるgoto文
かつて、プログラミングの作法において、構造化することが難しい初期のプログラミング言語BASIC（主にマイクロソフト社からライセンスされたもの）において、goto文を多用した結果、プログラムがいわゆるスパゲティ状態（スパゲティプログラム）になり可読性が著しく悪かった。そこで既に他の構造化制御を備えた言語を参考に、BASICにおいても構造化プログラミングとしてgoto文の多用を避け、サブルーチンとして処理を整理することが推奨された。
後に、当時の構造化プログラミングの流れを、現代の各種プログラミング言語にも適用しようという考えから、例えばC言語においてgoto文の使用は避けようという提案がなされた。C言語のgoto文はスコープを超えることはできるが、関数を跨いで制御を移すようなことはできない。いわば、分岐先を制御することのできる特殊なbreak文に近い（さらにC++言語ではディストラクタも制御されコンテキストを破壊しないよう十分注意されている）。それにも関わらず単純にソースコードにgotoがあるだけで、構造化されていないとされソースコードの検収を通らないことがある。
C言語などで注意すべきことは、ささやかな影響しか与えないgoto文のことではなく、関数（サブルーチンの一種） がオート変数ではない変数を扱うことによって副作用を持ってしまうことや、関数の中に機能を詰め込み過ぎないことである。
[編集] その他の対立
- KDE 対 GNOME
- デスクトップ環境
- vi 対 Emacs
- テキストエディタ、エディタ戦争
- PC-8001 対 MZ-80
- 日本の国産PC
- インテル8080 対 モトローラ系6800/6502/6809 対 ザイログZ80
- 8ビットCPU
- アップルApple II 対 コモドールPET2001/VIC-1001 対 タンディラジオシャックTRS-80
- 8ビットコンピュータ（アメリカ）
- Multiplan/Excel 対 Lotus 1-2-3/Amipro
- 表計算ソフト
- CP/M 対 OS-9
- 8ビットOS
- リトルエンディアン 対 ビッグエンディアン
- 多バイトのデータの配置方法
- 文字コードにまつわる論争
- 旧JIS、新JIS 対 Shift-JIS、EUC 対 UTF-8 など
[編集] 関連項目
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