岡田宗芳

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岡田宗芳（おかだむねよし、1917年 3月12日 - 1942年）は、日本プロ野球黎明期の選手、大阪タイガース創立期の遊撃手。戦火に散華した幻の名選手の一人。　　

[編集] 来歴・人物

広島県出身、出生地が県内のどこかは不明。1926年から1929年にかけて甲子園で4度決勝に進んだ広陵中（現・広陵高）は、岡田が最上級となった1935年再び、白石勝巳（のち巨人、パシフィック、広島・野球殿堂）、海蔵寺弘司（南海）、戎能朶一（名古屋）、門前眞佐人（阪神、金星、大洋、広島）、秋山正信（広島）、室脇正信（金鯱）ら7人がプロ入りするという強力打線を形成。前年の夏の甲子園に全国制覇した藤村富美男率いる呉港中（現・呉港高校）をようやく倒し春選抜に出場、決勝まで勝ち進むがこのころ黄金時代を迎えていた東海勢の県立岐阜商業に惜敗。

この年創設された大阪タイガースの田中義一（のち2代目球団社長）に誘われ12月6日入団。背番号3。まだ広島カープが創設されていなかった事も有り、岡田の他に藤村、門前、小川年安、平桝敏男と5人の広島出身者が同年入団。2代目監督・石本秀一や塚本博睦、さらに出目を広島に持つ若林忠志、田中義雄も合わせると阪神創設期の主力は広島出身者が多かった。また戦前までに広田修三、原一朗、奈良友夫、橋本正吾、上田正、山根実、藤村隆男ら石本、藤村、門前らの中学の後輩が阪神入りし、半数近くが広島関係者だった年もある。

翌1936年、プロ野球リーグが開幕。岡田は好守の遊撃手として「タ軍の明星」と呼ばれる活躍を見せ1937年秋に阪神初優勝、翌1938年春の連続優勝に貢献。非常に肩が強く、遠投で後楽園球場のホームプレートからレフトスタンド通路までボールを投げ込んだ、と言われる。

1938年頃から出場機会が減り二塁に回ることが多くなり、入団6年目の1940年末応召し、1942年ニューギニア戦線で死亡（と記録には残るが没日ほか詳細は不明）。享年25。

プロ野球で残した記録は実働5年　出場269試合　打数811　安打181　本塁打3　打点79　盗塁23　犠打17　四死球150　三振74　打率.223　であった。