新世紀エヴァンゲリオンの用語一覧
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新世紀エヴァンゲリオンの用語一覧では、アニメ・漫画『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する用語について、詳細に解説する。
目次 |
[編集] EVAについて
詳細については、「エヴァンゲリオン (架空の兵器)」を参照のこと。
- アンビリカル・ケーブル
- エヴァンゲリオンの主要供給電力源のケーブルのこと。第三新東京市には多数の電力供給ビルとケーブルが用意されている。臍帯(へそのお) = umbilical cord から取られたもの。なお、英語で"umbilical cable"と言った場合、単一被膜下に複数のケーブルが束ねられたものである[1]。
- エヴァンゲリオン
- ギリシア語で福音の意。また、EVA(エヴァ)= イヴ。
- 正式名称は、「汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン」。人類が14年の歳月と、天文学的な経費をかけて製造した人造人間である。表向きには襲来する使徒を迎撃するための兵器であるが、最終的には人類補完計画を遂行する際の儀式を目的としていた。
- L.C.L.
- エヴァンゲリオンのコックピット(エントリープラグ)中に注水される液体。肺の中に満たすことでガス交換をすることが可能。生命のスープそのものであることが劇場版で明らかにされる。フィルムブックでは、正式名称は Link Connected Liquid と解説されていたため[2]、これが広く信じられた。だが後に劇場版パンフレットにおいて、フィルムブックの監修に関与していなかった GAINAX により公式に否定されており、正式名称の公式設定は存在しないようである[3]。しかしその正体はリリスの体液であることから、 "Lilith の L" とする説もある。なお映画「アビス」にも似た物が登場するが、特にネルフの設定に影響を及ぼしている英国のSFドラマ『謎の円盤UFO』(1970年)に登場する、宇宙人のヘルメットと服に満たされた緑の液体の方が元ネタと思われる。
- 現代医療では、この L.C.L.に似た高濃度酸素水が肺の治療などに使われている。L.C.L.同様に肺中に満たすことで直接の酸素供給が可能で、1リットル10万円前後。
- エントリープラグ
- エヴァンゲリオンの操縦者が乗りこむ白色の細長いカプセル状コックピット。以前零号機起動実験に使用されていたものはバーニアが少なくなっており改良型が多数存在すると思われる。
- ダミープラグ
- 形状はエントリープラグに酷似しているが、エヴァンゲリオンにパイロットが乗っていると思い込ませる事により、無人でEVAを起動できる赤いプラグ。最初に製作されたものには綾波のデータを、EVA量産型で使われていたものは渚カヲルのデータをベーシックにしたものである。これを挿入されたEVAには積極的な攻撃・捕食行動、また暴走状態との類似も認められる。
- チルドレン
- エヴァンゲリオンのパイロットとなる子供たちのこと。母親のいない14歳の子供というのが基準。「ファースト・チルドレン」など、その一人を示す場合でも何故か単数形のチャイルド (child) ではなく複数形 (Children)。これは単純な誤りではなく意図してつけられたとする諸説もあるが、製作者側からの具体的な説明は何も無い。英語版アニメやコミックではchildに直されているが、原語版至上主義の海外ファンの中には英語表記的に不自然でも"チルドレン"に拘る者もいる。
- プラグスーツ
- エヴァンゲリオンのパイロットが着用するタイトな戦闘用スーツ。基本的にはパイロットのサポート(神経接続、生命維持)をするのが目的だが、着用していなくてもインターフェースヘッドセットをつけていればEVAを操縦できる。パイロットは一旦全裸になってから着用する。
- ロンギヌスの槍
- 何者かが残した謎の物体であり、その真の用途も不明な武器。ビデオ版第21話によれば死海で、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』によれば南極地下で発見され(雑誌『エヴァンゲリオン・クロニクル』では両説を併記)、南極でアダムを調査する葛城調査隊の元へ送られた。そこで行われた実験にロンギヌスの槍が用いられたが、結果としてセカンドインパクトが発生する。しかし南極大陸を消失させたエネルギーの中でも原型を保ち、2015年に碇ゲンドウ・冬月コウゾウ両名が南極まで出向き回収し、ネルフ本部地下のリリスに刺された。ATフィールドを無効化するほどの威力を誇るが、自力での飛行、変形など単なる兵器に止まらない能力を持つ。ゼーレの人類補完計画に必要不可欠な存在であったが、ゲンドウが意図的に使徒殲滅に使用し、月の軌道に乗ったことで回収不可能になった。EVA-05以降の量産型エヴァシリーズはそのコピーを装備している。由来は十字架に磔にされたイエス・キリストの脇腹を刺した聖遺物「ロンギヌスの槍」から。
[編集] 使徒について
詳細については、「使徒 (新世紀エヴァンゲリオン)」を参照のこと。
- アダム
- 第1使徒。第3から第16使徒までを生み出した。第17使徒タブリスのみは人間が人為的に作り出した使徒である。。アダムから生まれた使徒がそのもとに還ると人類は滅びるとされたために、ゼーレが卵にまで還元しようと試み、結果セカンドインパクトが発生する。後に、胎児状にまで復元され硬化ベークライトによって固められたサンプルが加持リョウジによって、碇ゲンドウに横流しされた。ゲンドウが人類補完計画を実行に移そうとした際には、ゲンドウの手に移植されていた。由来は創世記のアダムから。
- A.T.フィールド (ABSOLUTE TERROR FIELD)
- 使徒やエヴァンゲリオンが使用する一種の防御壁(バリアー)で、非常に高い防御性を有する。現在人類の保有する兵器では、これを突破し、内部にダメージを与えることは極めて困難とされる。これを無力化するには同種の A.T.フィールドを以って中和するか、ロンギヌスの槍を使用するしかない。エヴァンゲリオンが使徒に対する戦力となりうるのはこの防御壁を展開できることが大きいといえる。
- また、A.T.フィールドは人間すべてが保持している、他人と他人の間に生じる壁(自我)であり、L.C.L.(生命のスープ)をヒトの形へと形作るための力場のような働きも持つ。劇場版では、レイと同化、巨大化したリリスの展開したアンチ A.T.フィールドによってこれを打ち消された人間は全て L.C.L.へと還元され、黄色い液状と化している。
- 直訳すれば「絶対恐怖領域」となり、意味のある言葉には見えない。しかし、上記のATフィールドの真の意味が明かされると共に、物語の様相も人の心を描き出すものへと変わり、「恐怖」の意味も明らかになる。
- S2機関
- スーパーソレノイド機関の略称。葛城博士がその理論を提唱し、第1使徒アダムの発見によりその実在が初めて確認された、使徒が体内に持つ永久機関(生命の実)である。殲滅した使徒の残骸から修復され、EVA4号機への搭載実験が行なわれたが実験は失敗、4号機はNERV第2支部ごと消失してしまった。だがEVA初号機は、第14使徒・ゼルエルを捕食し直接S2機関を取り込むことに成功。以後活動限界がなくなった。なおEVA量産型もこれを搭載している。
- 第1始祖民族
- この宇宙に初めて誕生した知的生命体。彼らは生命の種を宇宙に蒔き、地球には「アダム」と「リリス」という2種類の種が落ちた。先に地球に到達したのはアダムを乗せた「白き月」であり、これは現在の南極大陸に存在した。しかしアダムから生命が生まれるより先に、リリスを乗せた「黒き月」も地球に落下する。エヴァ世界ではこの衝突が月形成の原因となったジャイアントインパクトである。この後、地球を支配するのはリリスより生まれた生命であり、その進化の果てに人類、すなわちリリスの子たるリリンがいる。一方、アダムより生まれた生命=使徒は西暦2015年に至るまで活動することはなかった。使徒と人類の戦いは、地球の正当な支配者の位置を巡る争いであることが、ビデオ化以降に追加されたシーンでゼーレの口より語られている。
- 第1始祖民族の存在は企画書などに見られるが、劇中では全く触れられていない。後にバンダイより発売されたゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』では、ストーリーに沿う形に改められて登場している。
[編集] 組織について
- ゲヒルン (GEHIRN)
- 特務機関 NERV の前身。特務機関として軍事的な色彩の濃い NERV とは異って、あくまで研究機関。ドイツ語で脳の意。
- 国連軍
- 2000年に起こった未曾有の大災害「セカンドインパクト」の後、国際復興協調路線を掲げた国連の下に組織された軍隊。各国の軍隊を事実上吸収しその指揮下に置く。その為セカンドインパクト以前の国連軍とは比較にならない程に権限と兵力は絶大である。NERV とは仲違いしながらも共同して使徒殲滅作戦にあたる。しかしながら、通常兵器は使徒のA.T.フィールドに通用しないため、使徒戦に限って言えばその攻撃は税金の無駄使いと評される。
- 人類補完委員会
- 人類補完計画に関するすべての意思決定機関。ゼーレのメンバーによって構成されている。メンバーは米・英・独・仏・露の代表者5名。議長はキール・ローレンツ。
- ゼーレ (Seele)
- 国連を隠れ蓑に世界を裏から操っている秘密組織。あらゆる出来事がすべて書かれているとされる「裏死海文書」を所持し、それに基づき行動している。その首魁は人類補完委員会議長でもあるキール・ローレンツ。ドイツ語で魂の意。7つの目のマークは「黙示録の仔羊」から引用されている。
- 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」では出渕裕の手によってマークが改められ、従来の七つの目に「知識の実」とされるリンゴと、イヴにそれを食すよう唆したヘビが加えられ、マークの中心にはフリードリヒ・フォン・シラーの詩「歓喜に寄せて」の一節、"überm Sternenzelt richtet Gott, wie wir gerichtet."(星空の上で神が裁く、我等がどう裁いたかを)が書かれている。
- 戦略自衛隊 (J.S.S.D.F.)
- セカンドインパクト後の2003年に起こった南沙諸島を巡る中国とベトナムの紛争を機に創設された日本国国防省直轄の組織。劇中では、戦自と略されることが多い。B・C兵器やN2兵器を保有している。バレンタイン平和維持体制の下で、陸海空の3自衛隊を国連軍に編入された日本にとっては、唯一の独立した指揮系統の部隊である。その軍事力は国連軍をも凌ぐともされ、世界最強の軍隊に位置づけられる。英名表記は Japan Strategy Self Defence Forces、略して J.S.S.D.F. である。
- 戦略自衛隊技術研究所
- 茨城県のつくばに技術研究本部を置く、戦略自衛隊の関連組織。第六話でネルフがヤシマ作戦を実行するに当たり自走陽電子砲を徴発させられた。
- 特務機関NERV(ネルフ)
- 2010年に設立された、使徒殲滅を主要任務とする国連直属の超法規的組織。国連から絶大な権限を委譲されており、使徒殲滅作戦時には国連・日本政府から作戦指揮の全てを委任されている。汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオンを複数保有する。本部は日本国第3新東京市、総司令官は碇ゲンドウ。米国・ドイツなど世界各国に支部が存在する。ドイツ語で神経の意味。なお、シンボルマークの下部に書かれている「GOD'S IN HIS HEAVEN. ALL'S RIGHT WITH THE WORLD.」(訳:神は天に在り、全て世はこともなし)は、ロバート・ブラウニングの詩『ピッパが通る』の一節から引用された。余談だがこの言葉は『赤毛のアン』のラストにも、印象的に引用されている。
- 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」ではネルフのマークは山下いくとがアニメ版の企画段階において提案した案の一つをサルベージしたものが用いられ、従来のマークの背景に「皮を剥かれた」逆さの知識の実=リンゴが組み合わされ、イメージが変化している。NERVのフォントや詩の位置を変えた別バージョンも存在する。
- マルドゥック機関
- 「エヴァンゲリオンのパイロットとなる子供を選出するための、人類補完委員会直属の諮問機関」とされている。京都府に存在する外資系のケミカル会社「シャノンバイオ」を始めとする108の関連企業を持つ。しかしその組織や関連企業の実態はなく、陰で操っているのは碇ゲンドウ、すなわちネルフそのものである。由来は古代バビロニアの主神で50の異名を持つマルドゥク(マルドゥーク、MARDUK)から 。
[編集] 場所について
- 第3新東京市 (Tokyo-3)
- 表向きは「第二次遷都計画に基づき、将来の首都として建設されている都市」という名目の元に建設されている。が、実態は NERV 本部を狙って襲来する使徒の迎撃のための対迎撃要塞都市。偽装されたミサイルサイロやエヴァンゲリオンの武器や電源コードを収納した兵装ビルなどがエヴァンゲリオンの戦闘をサポートする。地下にはジオフロントが広がっており、高層ビルを収容することが可能。因みに呼称は小松左京原作のSF映画『さよならジュピター』に登場する宇宙船「TOKYO-III」に因んでいる。
- ジオフロント
- 第3新東京市の地下、直径6km、高さ0.9kmの空間に設けられた都市。中央に NERV 本部があり、その上部は22層に上る特殊装甲で防護されている。その正体はジャイアント(ファースト)インパクトを起こしたと言われる巨大な隕石 (?) =「黒き月」であり、サードインパクト時に生命の源であるリリスの卵であることが判明する。因みに「黒き月」の直径は13.75km。
- セントラルドグマ
- ジオフロントの中心部に位置する。ターミナルドグマや水槽、ダミープラグ開発所、エヴァ素体廃棄所、射撃訓練所、MAGI(マギ)、地底湖につながっている。由来は生物学用語のセントラルドグマから。
- 第28放置區域
- 水没したのち干拓された旧東京都心部の一区域の名称。第七話において、日本重化学工業共同体の実験機「JA(ジェットアローン)」の実験場になった。
- ターミナルドグマ
- 第1使徒・アダムが幽閉されている、とされるジオフロントの最深部。使徒に侵入された場合に備え、自爆装置が設置されている。もっとも実際に磔にされているのはアダムではなく第2使徒・リリスである。その胸には回収されたロンギヌスの槍が刺さっていたが、第15使徒戦で抜かれ、使用された。
- 第2新東京市
- 壊滅した旧東京に替わり、遷都された新たな首都。所在地は脚本では長野県長野市松代町に、アニメの画面に見られる社会科の教科書では長野県松本市付近とされ、最終的に松本と設定された。
- 旧東京市三鷹区
- 東京都心はセカンドインパクトによる水没とそれに続く新型爆弾によるテロにより荒廃、日本政府はその再建を放棄し、東京都を廃止して「旧東京市」とし、なお健在であった東京都西部の自治体は区に変更されたと思われる。なお、東京府になったのか周辺県に編入されたかの記述はされていない。第6話で名前の出てくる三鷹は、ガイナックスの所在地でもある。漫画版においては、第3新東京市に来る前のシンジが預けられていた親戚の家の所在地でもあったが、こちらでは「東京都三鷹市」となっている。アニメ版では、劇場版「DEATH」での描写から、シンジは第2新東京市にいたと考えられる。
- 新横須賀市
- 国連海軍の基地があり、艦隊が停泊している港街。かつて在日米海軍基地があった横須賀市は水没したため、一部水没した小田原市を改称整備し、再建したもの。近くには第3新東京国際空港もある。
- 京都府
- 内務省調査部の諜報員でもある加持リョウジが、「全ての始まった土地」として潜入・調査する。1999年、この地で碇ユイ、六分儀ゲンドウ、冬月コウゾウの三名が出会っている。
[編集] その他について
- 死海文書
- ゼーレが所持する謎の預言書。使徒の出現等が記されていたと推測される。ゼーレ内では「裏死海文書」と呼ばれることもある。
- N2兵器
- 国連軍・戦略自衛隊が保有する武器のなかで、最大級の破壊力を持つ兵器のこと。初期はN2ではなく、NNと呼称されていた。N2地雷、N2爆雷、N2航空爆雷などがある。N2とはNo Nuclearの頭文字をとったものとされるが、半減期の著しく短い放射性物質で構成された核兵器という説もある(反応兵器も参照)。庵野秀明と親しく本作品にも参加している樋口真嗣が監督した、2006年版の映画「日本沈没」にもN2爆弾が登場する。
- J.A.(ジェットアローン)
- エヴァに対抗して、日本重化学工業共同体が開発した人型ロボット。遠隔操作で制御されており、パイロットは搭乗しない。原子力エンジンを搭載し、一ヶ月間無補給で行動が可能(ただし、原子力を使用しているのでメルトダウンの危険も抱えている)。 ロボットの為、A.T.フィールドは展開出来ず、使徒に対しての戦力とはなり得ない上、もし破壊されると上記の様に放射能汚染の危険もあり、考えようによっては、危険極まり無いロボットでもある。その存在を邪魔と考えたNERVによって、プログラムを書き換えられ暴走し、計画は中止される。尚、名前の由来は『ゴジラ対メガロ』に登場したロボットの名前である『ジェットジャガー』と、この元になった映画公開前に発表された一般公募作品『レッドアローン』とを合成した名前である。
- ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』では条件を満たすと、エヴァ量産機との戦いに時田が改良型であるジェット・アローン改を連れて駆けつけてきてくれる。デザインも新たに描き起こされ、ハンマーで叩きつける攻撃で量産機のATフィールドを簡単に突き破る。ただし、耐久力が低いのが欠点。
- 人類補完計画
- 本作品における最大の謎として提示される。エヴァシリーズに搭載されたS2機関同士を共鳴させることでサードインパクトを発生させると共に、アンチ A.T.フィールドを物質化することで個体生命が各々持つ A.T.フィールドを消滅させ、人類を生命の源たる L.C.L. の海へと還元し、不完全な群体生物から完全な単体生物へと人工進化させる計画。ただ、これはゼーレの思い描いていた人類補完計画であり、碇ゲンドウ・冬月コウゾウらのものとは少なくとも目的において異なると推測される。
- セカンドインパクト
- 2000年9月13日に起きた世界規模の大災害。一般には大質量隕石が南極大陸のマーカム山に衝突したことによると説明されている。40億年前に起きたとされる小惑星の衝突(ジャイアントインパクト)以来の大衝突ということで、セカンドインパクトと称された。地軸が移動するほどの大爆発により南極大陸は消滅し、津波と海面水位の上昇により多くの都市が水没、日本では四季がなくなり夏が年中続くようになった。また、印パ国境の難民同士の衝突を契機に地域紛争が世界各地で発生し、戦争による被害も大きかった。 NERV 職員など情報筋には、調査中であった第1使徒アダムが謎の大爆発を起こしたと説明されているがそれすらも欺瞞であった。実際は、アダムと使徒の接触で起こるとされる大爆発(後に「サードインパクト」と呼称される事になる現象)による人類の滅亡を防ぐため、他の使徒が目覚める前にアダムを卵にまで還元しようとした際に生じた副次的なエネルギーによるものであった。緊急避難的だったとはいえ、ゼーレによる仕組まれた人災と評価することもできる。
- MAGI(マギ)
- エヴァンゲリオンのサポートや第3新東京市の市政にも利用されている NERV 本部のスーパーコンピュータシステム。メルキオール・バルタザール・カスパーという3つの独立したシステムによる合議制をとる。赤木ナオコ博士によって開発された人格移植OSの第一号でもあり、それぞれに自身の科学者・母親・女としての思考パターンが移植されている。ネルフのオリジナル以外に少なくとも、松代(日本)・マサチューセッツ(米国)・北京(中国)・ベルリン(ドイツ)・ハンブルク(ドイツ)にも同様のコンピュータシステムがある。名称の由来はイエス・キリスト誕生の際現れた東方より来たりし3賢者(マギ)から。
- ちなみに産業技術総合研究所にもMAGIと呼ばれる4つのシステムからなる実在するコンピュータがある。4つのシステムの名前は、メルキオール・バルタザール・カスパー・マリー(メアリー)であり、だが、エヴァのMAGIと関係あるかは不明。
- ヤシマ作戦
- 第六話において実施された第5使徒(ラミエル)殲滅作戦の名称で、作戦立案者で実施責任者の葛城ミサト一尉によって命名された。強固なA.T.フィールドを展開し、一定範囲内に侵入する敵に対して強力な荷電粒子ビームを放つ第5使徒に対して、その射程外から陽電子砲による超長距離狙撃を行なう作戦である。
- 作戦に使用する陽電子砲は戦略自衛隊技術研究所で開発中のものを NERV の持つ特権で徴発し、狙撃をEVA初号機、防御をEVA零号機が務めた。作戦は日本全国の電力を全て徴発して実施されたが、第一射は第伍使徒の放ったビームとの干渉によって外れ、エネルギー再充填の時間を稼ぐために盾となったEVA零号機は、第5使徒の放ったビームの直撃により大破、第二射の命中によって第5使徒は漸く撃破された。この作戦で零号機パイロットの綾波レイはエントリープラグ内の高温化により生命の危機に陥るが、碇シンジによって救出され、その後シンジに対して徐々にではあるが感情を表すようになる。
- 本作序盤のヤマとなる作戦で、日本全国の電力を徴発するという作戦スケールの大きさと、一撃必中が要求されるシチュエーションの醸し出す緊迫感は、出色であった。作戦名の由来は、狙撃戦と言う事から屋島の戦いにおいて那須与一が平家の揚げた扇の要を射落とした故事と、日本全国から電力を集めたことから古事記巻第一神代上第四段に見られる日本の古称である「大八洲国」の二つに拠る。但し、現実的には日本中の電力を短期間に集めることは不可能であるため、作品中の中でもっとも有名な作戦でありながら、専門家の間ではあまり評判はよくない。
[編集] 脚注
- ^ 、Googleによる検索
- ^ 絵コンテで庵野秀明が書いていたため、これをソースにしたものと思われる。
- ^ ただし『エヴァンゲリオン・クロニクル』では「~とも言われているが、その真偽は定かではない』とされており。明確な否定から態度を変更した。
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概要ページ | 新劇場版 - 主題歌 |
登場人物 | 碇シンジ - 綾波レイ - 惣流・アスカ・ラングレー - ・・・ |
用語 | エヴァンゲリオン - 使徒 - セカンドインパクト - 第3新東京市 |
ゲーム作品 | 鋼鉄のガールフレンド - 造られしセカイ -another cases- |
その他 | EVANGELION CHRONICLE - CR1 - CR2 - CR3 - パチスロ |
主要スタッフ | 庵野秀明 - 貞本義行 - ガイナックス |