星方武侠アウトロースター
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『星方武侠アウトロースター』(せいほうぶきょう - 、星方武侠OUTLAWSTAR)は1998年1月~1998年6月にかけてテレビ東京で放送されたアニメ作品及び、月刊ウルトラジャンプにて連載されている原作(2005年11月現在休載中)の漫画の作品名。侠の字は正しくは正字の『人偏+夾』である。
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[編集] 概要
伊東岳彦原作によるスペースオペラ。スペースオペラを名乗るだけあって、“エーテルが満ちている宇宙”という1930年代にパルプSFで多用された世界を舞台として、主人公達は細かい理屈を二の次にした派手なストーリーを展開、更に「宇宙船が腕(グラップラーアーム)を装備し、格闘戦を繰り広げる」シチュエーションは他のSF作品には無い独特の戦闘シーンを見せてくれた(主人公の乗る宇宙船・アウトロースター号は格闘戦においても最新鋭であり最強という位置付けである)。
華僑が銀河間において広大なネットワークを形成している、という設定になっており、その為全体的に風景等に中華的な雰囲気が漂う(※1)。これは伊東の出世作『宇宙英雄物語』において設定された「トゥワード・スターズ世界(Toward Stars World)」のアナザーバージョンとも言える(※2)。
集英社・スーパーファンタジー文庫より刊行された外伝作品「OUTLAW STAR 銀河の竜脈編」(千葉克彦・著)も存在する。
- 上巻 1998年11月初版 ISBN 408613327X
- 下巻 1999年2月初版 ISBN 4086133385
[編集] アニメ版概要
テレビアニメ版はサンライズにおいて当時新設されたばかりの新スタジオ・第10スタジオの処女作として全26話が製作された。監督はSFファンを公言する本郷みつる。
人気としては大ヒットというほどではなく、同時期に放送されていた『カウボーイビバップ』とは各種設定の類似性がある(※3)事から比較され、一部からは厳しい指摘もあった様だが、緻密に組み立てられたストーリー、いわゆる「お約束」に囚われない捻りを加えた演出や脚本等を評価する意見もある。特に第14話(「ファイナル・カウントダウン」)における演出は、いわゆる「青か、赤か」というお約束の爆弾モノの話に対する新たな回答として当時話題を呼んだ。
第1話の放送において、本編の前にアバンタイトルとして再編集された2分ほどのパイロットムービーが挿入されている。中身はアウトロースター号の戦闘を描いたものであるが、このパイロットムービーは本放送の前(まだキャストも決まってない時期)に完成しており、後の放送内容とキャラクターやメカニック等のデザインが一部異なる。このパイロット版は制作前・企画段階のプレゼンテーション用であったが、アニメ誌等で取り上げられた事により、その「宇宙船が超高速で殴りあう」という斬新な世界観で、一部のファンの期待をかき立てた。このパイロット版については、無編集完全版がバンダイビジュアルより発売されたビデオ・LD・DVDに収録されている。
本作ヒロイン・メルフィナ役を演じた川澄綾子は、後に売れっ子声優になったが、この作品がアニメデビュー作であり、かつヒロイン初出演であった。
- (※1)中華系デザインを採り入れるのは伊東の近年の作風でもあり、伊東がデザインを務めた『セイバーマリオネットJtoX』、原作を担当した2006年製作のテレビアニメ作品『ZEGAPAIN -ゼーガペイン-』でも、一部のキャラクターデザインに中華系の要素が採り入れている。
- (※2) 後に本作と同一の世界観上で展開されるアニメ作品『星方天使エンジェルリンクス』が製作され、1999年にWOWOWノンスクランブル枠にて放送された。
- (※3) 両作品は同じSF作品という他にも「中華系に牛耳られた世界」「清潔とは言えない各種デザイン」「貧乏な賞金稼ぎが主人公」等、偶然ではあるが類似した設定が多々見受けられる(これは表層上を“ありがちなSFの設定”で整える事で気軽に見てもらう様にする為の方法論がたまたま似通っただけであり、核心的な部分においては両作品は全く別の方向を向いている)。また制作会社も同じサンライズである。
[編集] 漫画版
テレビの放送に先駆けて漫画での連載が始まったが、3巻まで刊行したところで突如休載となる。2006年7月現在も連載は再開されておらず、具体的な再開の目処も立っていない。過去に出された情報によると、メルフィナを主人公にしてキャスターの謎に迫る、という『アウトロースター2』の企画はあるらしい。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
到星歴と呼ばれる時代、人類が宇宙を、星々の間を、広く駆け巡る世界。辺境の惑星センチネル3にて、トラクターから人間関係まで、何でも引き受ける便利屋のジーン・スターウィンドとジム・ホーキンスは、ある美女からの依頼を引き受けるが、実はその依頼には裏があった。紆余曲折を経て、期せずして最新鋭の格闘式宇宙船(グラップラー・シップ)アウトロースター号を手に入れ、それを操縦する生体アンドロイドのメルフィナと巡り合ったジーンは、幼い頃のトラウマから宇宙に出る事に怯えを感じながらも、心の中でその冒険に憧れていた為、地上を飛び出し宇宙を駆け回る事になる。
[編集] 登場人物
- ジーン・スターウインド(声:渋谷茂)
- 主人公。幼少の頃のトラウマにより、宇宙恐怖症で宇宙に出られずにいたが、アウトロースター号を手に入れた事で宇宙へと飛び出す。ボディーガードも引き受けるだけあって荒事には慣れており、特に銃捌きに関しては天才を自称している。作中世界では専用の弾丸入手も困難な「キャスター(古式銃)」という特殊な銃とグローブに仕込んだライトシールドを操り、宇宙海賊達に立ち向かう。熱血漢であり、直情的な性格をしているが、仕事柄か冷静な分析力も持ち合わせており、また意外に繊細でもある。真っ赤な髪が自慢であり、それになぞらえてアウトロースター号を赤色に塗り直す。別名、「出世払いのジーン」。身長182㎝、体重70kg、血液型O型。20歳。
- メルフィナ(声:川澄綾子)
- 物語冒頭の依頼で預けられたアタッシェケースの中に収められていた航法支援用の生体アンドロイド。物語の中核を成す謎の一端である。高性能格闘式宇宙船のアウトロースター号を動かす為に必須であり、彼女と船が繋がって初めてアウトロースター号の性能を90%近く引き出す事が可能となる(残りはクルーの努力・根性次第)。おっとりした、それでいてしっかりとした性格である。しかしアンドロイドとしての自身と、年頃の少女的な性格はしばしば衝突を起こし、自らのアイデンティティに思い悩む一面も見せる。アウトロースター号を動かす事以外でも、ジーンの良き女房役となっていく。身長164㎝、血液型?。17~18歳?。
- ジム・ホーキング(声:松本梨香)
- ジーンと営む「スターウィンド&ホーキング修理商会」の「頭脳労働担当」(本人の弁)。突っ走りがちなジーンを上手く抑えるバックアップ(各種補助)役の少年。幼い見かけの割には「電脳の魔術師」と呼ばれた伝説のハッカーを父に持つ(父親は現在刑務所暮らし)。コンピューターや機械関連の達人で、常にコンピュータ端末を持ち歩いている他、ジーンの使う武器・乗り物等の開発や整備もこなしている。ジーンの事を「アニキ」と呼んで慕う。一人称は「オイラ」。歳相応に、同年代の少女を強く意識してしまうが、娼婦の母親と娼館で育ったという複雑な生い立ちの為、大人の女性には甘え上手である。身長140㎝、血液型A型。11歳。
名前の由来は『宝島』のジム・ホーキンズと理論物理学者スティーヴン・ホーキング。
- エイシャ・クランクラン(声:宮村優子)
- クタールクタール帝国テンパ星域全権大使(但し本国には余り重要視されていない模様)。名家の出身で10人兄弟の7番目。猫耳娘で語尾に「ぞな」が付く。獣故か、ジーン以上に暴走しがちで、ほぼ日常的にハイテンションである。因みに「ケダモノ」と言われるのは不本意らしい。クタール・クタール人の特性として人間離れした力を備えている。月を見る事で強く特性が現れる。但し空腹や寝不足になると種族特性のもたらす不死身性に影響が出て一時的に能力が衰える。能力を開放して完全獣化すると白い虎の姿になる。食べる事全般に執着心が強いが、漫画版ではモモ饅頭が特に好きな模様。身長161㎝、血液型クタールB型。18歳。
- 鈴鹿(声:紗ゆり)
- 「黄昏の鈴鹿」の異名をとる凄腕の暗殺者で、狙われた者は例外なく殺されていた。黄昏の異名は、必ず夕暮れ時に標的を仕留める事に由来し、懐中時計を持参する等、自身のスタイルには強い拘りがある。金銭の貸し借りを嫌うが賭け事は行う。お茶(緑茶)を好み、「わたしは女です」と発言する等女である事に拘る、淑やかな美女である。武器は木刀で、大型トラックでも真っ二つに出来るが、これはTAO(仙術)とは違うものらしい。ジーン達の良き姐御として同行するが、単独行動ではちゃっかり賞金稼ぎしていたりと抜け目無い性格。元は宇宙海賊の情婦だった。身長179㎝。21歳?。
- ギリアムⅡ(声:土師孝也)
- 漫画版の設定では、本来はXGP-15A2のバックアップ用サブ・システムだが、メインコンピューターが破損している為暫定的にシステム制御を行っている。アニメ版では主システムであるが、それとてメルフィナの補助要素に過ぎず、ギリアム単体では最大性能の30%しか引き出せない。礼儀正しい口調で喋る。事ある毎に自身である「XGP-15A2・アウトロースター号」を「宇宙最強最速の船」と主張する。AIとして外観らしい外観を持たないが、専用のガイドレール持つメンテナンス用の小型ロボ(350mlのアルミ缶と同等の大きさ)で船内を移動し、眠っているジーンを起こしたりする。ジムはこのメンテナンスロボットの一体をピンク色に着色して専用にしている。設定されている人格年齢は40~50歳。
- フレッド・ロー(声:関俊彦)
- 宇宙有数の商社・ロー商会(羅公司)の御曹司で武器商人。女性に全く興味を示さず、男ながらジーンに言い寄っているが、同じ男性でも子供のジムには(守備範囲年齢外なので)興味が無い。一方で、商売やお金(特に借金)に関しては厳格であり、度々ロー家の家訓を持ち出してはジーンに説教するが、海賊ギルドを巻き込んだジーンの将来性への投資と、自身及びロー家の立ち位置を考え支援を行う。22歳。
- ロン・マクドゥーガル(声:中田和宏)
- マクドゥーガル兄弟の兄。弟のハリーと共に、依頼を受けアウトロースター号を狙ってジーン達を執拗に追い回す。遺伝子研究の第一人者であったマクドゥーガル教授の息子?教授による遺伝子研究の実験として強靭な身体能力と明晰な頭脳を与えられた。冷徹な性格で、兄弟の間に於いてはハリーに指令を出すリーダー格。錫杖型キャスター「フォルガー」を所有している。
- ハリー・マクドゥーガル(声:柏倉つとむ)
- マクドゥーガル兄弟の弟。兄とは違い細身で優男だが、一旦キレると見境が無くなる問題のある性格。但しどんなにキレていても、兄には従順である。マクドゥーガル教授による遺伝子研究の実験として優れた直感力と分析能力を与えられた。兄弟の中では実動隊役。メルフィナに気がある模様。18歳。
- ヒルダ(声:藤田淑子)
- 「熱き氷のヒルダ」の通り名を持つ、泣く子も黙るほどの女アウトロー。隻眼で両腕はサイバネ化している。物語の初めにて別人を装ってジーンに依頼をする。メルフィナとアウトロースター号を海賊ギルド「北旗(ケイ)」から分捕るが、結局彼女が乗る事は無かった。アニメ版ではジーン達に仄かな好意さえ持っていたようだが、漫画版では極めて冷徹で、情を交わした相手さえ邪魔になれば殺す女であった。身長180㎝。年齢不詳。
- 破斬公(声:加藤精三)
- 海賊ギルド・北旗(ケイ)の幹部であり強力なTAO(仙術)マスター。以前の幹部を実力で排除しその地位を手に入れた。その配下に「暗天七人衆」がおり、アウトロースター号の奪還と、力の源たる「銀河の龍脈」を求め暗躍する。
[編集] グラップラーシップ
- XGP-15A2・アウトロースター号
- 「銀河の竜脈」へ突入する為に建造された最新のグラップラー・シップ。ヒルダにより奪取され小惑星に偽装された船倉に保管されていた。多彩な内蔵・オプション武装を備える。推進系はニュートン・リアクター1機、サブ・エンジン4機搭載。艤装前は緑、後に赤に塗装されるが、最初期に幡池裕行により描かれたイメージボードでは青であった。海賊と宇宙軍共同開発という曰く付きの船で、機動力・戦闘力・航行能力の全てにおいて高い水準に纏められている。形式番号の正式な表記は「XGP-15AⅡ」。高速戦闘を旨とするグラップラー・ーシップとしては大型の部類に入り、ある程度の船内貨物スペースを持つことから、一頃は「スターウィンド&ホーキング商会」では高速貨物便のような使われ方もしたことがある模様。航続距離も長く、竜脈捜索など広域調査を視野に入れた設計であることが伺われる。
- XGP-A3
- アニメには登場せず準備稿としてのみ存在するXGP-15A2の後継機。推進系サブ・エンジン4機がプラズマ・ドライブとなる他、外観的特長として巨大な折り畳み式4枚羽根を持つ。形式番号の正式な表記は「XGP-AⅢ」。
- シャングリラ号(エルドラド号)
- マクドゥーガル兄弟の持ち船。XGP-15A2より小型だが高機動で、船首部分がそのままグラップラーアームとして展開する。兄弟のヤバイ仕事に向くよう武装が強化されており、また装甲も厚い。外見がそっくりなエルドラド号というレースシップも存在するが、こちらはやや装甲が弱い。ブリッジレイアウトなど基本設計面でXGPに類似する点も多く、宇宙軍との関係も作中に見られることから、あるいはプロトタイプか同系列の船かもしれない。ただし小型で船内設備も限られるため、航続距離は短そうである。船体下部にはハルシオンミサイルという船体の1/6程度は在りそうな巨大なミサイルが内蔵されている。
[編集] 登場する民族(人種)
- 地球人
- 物語の舞台となるフォワーズスターワールド周辺には比較的多く存在している人種。平均的な肉体に活発な商業活動で繁栄している。至星暦という地球人種が外宇宙に出た年を元年とする暦において僅か百数十年という歴史を持つが、急速な版図の拡大に政治体制は追いついておらず、末端での治安悪化は目を被うばかりである。広域に拡大した版図ではその各々に都市を形成しており、多くの移住者を抱えている。このため他の民族の交易網もこの都市機能に便乗する形で発達、人種の混在も進んでおり、地球人種の都市内には様々な民族が生活する様式となっている。文化的には華僑がその財力によって真っ先に開拓に乗り出したため、作中では中華系文化の影響が強く見られ、さながら香港のような自由経済都市が作中世界の基本的都市観となっている。
- クタールクタール
- 獣人化能力を持つ好戦的な種族。政治形態は皇帝による専制政治らしく自らの国家を「クタールクタール帝国」と呼ぶ。驚異的な身体能力を誇る他、その楽天的な精神性は如何なる状況でも物語にギャグ色を添える。地球人種をやや見下すきらいもあるが、幾度かの衝突の後に通商条約も結ばれた。やたら自民族内で盛り上がる傾向があり、またその言語的な面で濁音・裂音や繰り返しといった語も多く、独自のノリを持つ民族である。なお文明は自然との調和を図る形で発展、宇宙巡洋艦の中ですら快適な自然環境を模した設備が充実しており、ブリッジ内に滝が流れるなど無茶苦茶な船内装飾がみられ、商船であってもブリッジ内には巨大水槽がしつらえられてる。あるいはクリンゴン人のパロディかもしれない。
- シルグリ人
- 恐竜と鳥と人間を合わせた様な種族で、鳥類の様に首を回転させる仕草を頻繁に行う。比較的人類を含む他人種には友好的で、商売熱心だが「馴れ馴れしい」とも評される。何故か銀河標準語が「大阪弁」になっている。卵で出産する様だが哺乳類的な特徴も有する体は細くやや弱々しい感じを持つ。宗教的には地球人種のそれに近い精神世界を持つ様だ。
- コルボ人
- 高重力・高気圧環境下を故郷とする人種で、地球人種とは住む環境が違い過ぎる為、あまり同じ環境では見かけない人種。老成した気質で、豊かな精神性を持つ。肉体は球形の体に細い手足を持つが、地球人種の世界では圧力が低過ぎ、体を守る為に通常は金属製の宇宙服を着ている。首や頭といった部分が無く胴体に直接顔が着いている為、他人種の社会に適応する上で宇宙服に取り付けられた機械的センサーで周囲を感知している様子も見られる。
- 恐竜人
- 遺伝子操作によって生まれた人種とされているが、地球人種とは違う種族が生み出した様で、余り見掛けない。高い知能と怪力を持つが人付き合いが全般的に嫌いで無愛想。誇り高く孤高を愛する性質を持つ。関連作品の『エンジェルリンクス』では主要キャラクターとして、本編でも宇宙軍として登場したドゥーズが海賊退治専門の警備会社で活躍している。
[編集] 海賊ギルド
- 北旗(ケイ)の海賊
- 宇宙に存在する4大海賊ギルドの一つで、この時代の地球を勢力範囲に納める最大の勢力地域を持つ。正式には「百八星旗(バッ・パー・サン・ケイ)」。天動王を頂点とし、その下に10名からなる最高幹部会が存在する。多くの者がTAO(仙術)と呼ばれる特殊な術を使用する極悪組織。北方華僑系。
- 幣(バン)の海賊
- 宇宙に存在する4大海賊ギルドの一つ。正式には「五行幣(ムー・ハン・バン)」。義侠心を持った古い体質の組織である。南方華僑系。
- アシッドB
- 宇宙に存在する4大海賊ギルドの一つ。元は傭兵部隊の集団だった。アメリカ系。
- クラウスギルド
- 宇宙に存在する4大海賊ギルドの一つ。略奪・盗品等の売買等を中心に行う組織。ロシア系。
[編集] その他の用語
- ロンガン(龍岩?)
- 作中世界では宝石に勝る価値を持つ希少鉱物資源。エーテルよりエネルギーを得る触媒と成る他、宝飾的な価値を持つ。価値観も多様な人種が混在する作中世界でも概ね取引市場が成立する一端には、このロンガンの様な共通する交換物資が存在している点が揚げられよう。
- サブイーサドライブ / サブイーサ航法(「サブイサ」と略される場合あり)
- 作中世界の超光速航法。エーテルよりロンガンを触媒として得た膨大なエネルギーを使って通常空間から切り離された小規模な亜空間を形成・移動する事で光速度を突破する。同航法にロンガンの介在が不可欠であることから、作中世界の汎銀河文明のいずれもがロンガンの獲得に目の色を変えているのである。超光速航法の常として、亜空間突入時の外圧などに影響されやすく、小型ミサイルの爆発程度でも目的地に到達出来ずに予測不可能な吹っ飛ばされ方をする危険性を伴う。また膨大なエネルギーを使うことから何も無い宇宙空間では照明弾を打ち上げるように目立つ行為であり、これの探知技術も発達している。このため海賊たちは狙う船にサブイーサ反応を悟られぬよう、待ち伏せ・偽装・通常航行での追撃など、様々な知恵を絞ってる。
- キャスター(「唱える者」)
- 古式魔術を源流とし、TAOとは別の技術体系に基づく事から、対戦車砲すら無効化するTAO使いに対する有効な攻撃手段となっている。マナをエネルギー源として機能するが、作中世界ではマナを使う古式魔術が貴重な・しかも見捨てられた技術体系と成っている。カートリッジ式の術には弾丸の種類で様々な威力があり、中には発射した側も被害を被る様な危険な弾も存在している。
- サイバネ
- サイバネティックスの略。作中世界では比較的当たり前な技術と成っており、悪人の中にはサイバネ強化をして警察機構の手に追えない犯罪を犯す者も少なくない。
- ウォン
- 作中世界の通貨単位。通貨価値の安定度が高く、どうやらロンガン兌換通貨(金本位制のロンガン版?)として作中世界では一般的に使われている。表記は
W(“W”に横線)らしい。韓国・北朝鮮通貨のウォンとの関係は不明。 - 至星暦
- 地球人種が外宇宙に出た年を元年とする暦。
[編集] スタッフ
- 原作:矢立肇・伊東岳彦
- 漫画:伊東岳彦
- 監督:本郷みつる
- メインキャラクター原案:幡池裕行
- シリーズ構成:千葉克彦
- キャラクターデザイン:斎藤卓也
- メカニカルデザイン:石垣純哉
- 空想科学設定:堺三保
- デザイン協力:河森正治、佐山善則、箕輪豊、モーニングスター
- 美術監督:小山俊久
- 色彩設計:黒柳朋子
- 撮影監督:鳥越一志、津村治彦
- 音楽:大谷幸
- 音響監督:三間雅文
- プロデューサー:武藤誉(創通エージェンシー)、古里尚丈(SUNRISE)
- 製作:サンライズ、創通映像
[編集] 主題歌
- オープニング:「Through the Night」/有待雅彦
- エンディング:「昼の月」(~13話)、「月の家」(14話~) /新居昭乃
[編集] アニメのサブタイトル
- 「無法の星」 (むほうのほし)
- 「欲望の星」 (よくぼうのほし)
- 「燃える宇宙へ」 (もえるうちゅうへ)
- 「熱き氷の溶けるとき」 (あつきこおりのとけるとき)
- 「待ち伏せる獣娘」 (まつぶせるけものむすめ)
- 「麗しき暗殺者」 (うるわしきあんさつしゃ)
- 「忍び寄る魔手」 (しのびよるましゅ)
- 「腕ずくの発進」 (うでずくのはっしん)
- 「冒険の旅…え?」 (ぼうけんのたび…え?)
- 「宇宙レースに集う」 (うちゅうれーすにつどう)
- 「亜空間漂流」 (あくうかんひょうりゅう)
- 「エルドラド号との死闘」 (えるどらどごうとのしとう)
- 「異星よりの尖兵」 (いせいよりのせんぺい)
- 「ファイナルカウントダウン」 (ふぁいなるかうんとだうん)
- 「七人衆現わる」 (しちにんしゅうあらわる)
- 「海の星の悪魔」 (うみのほしのあくま) (TV未放映)
- 「生命と機械の間で」 (せいめいときかいのはざまで)
- 「宇宙最強の女」 (うちゅうさいきょうのおんな)
- 「法と無法」 (ほうとむほう)
- 「猫と少女と宇宙船」 (ねことしょうじょとうちゅうせん)
- 「龍の墓標」 (りゅうのぼひょう)
- 「重力脱獄」 (じゅうりょくだつごく)
- 「温泉惑星天鈴」 (おんせんわくせいてんりん) (TV未放映)
- 「龍脈突入」 (りゅうみゃくとつにゅう)
- 「絶望への迷宮」 (ぜつぼうへのめいきゅう)
- 「空へ還る」 (そらへかえる) (最終回)
[編集] 外部リンク
- MORNING STAR STUDIO(伊東岳彦の公式サイト)
- 星方シリーズ公式サイト
テレビ東京 木曜25:15~45枠 | ||
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