映画館
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ロンドンの映画館外観
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ノルウェーの映画館内
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映画館(えいがかん)とは、映画を上映する事を主目的とした施設。日本語では「銀幕」あるいは「シネマ」とも通称される。英語でも同様にSilver screen(銀色のスクリーン)、Big screen(大きなスクリーン)と称され、テレビに対して使われるSmall screen(小さなスクリーン)と対照される。
映画は映写機により講堂の前に設置された大きなスクリーン(映写幕)に投影される。
一般的に、映画館は個人で所有されるという事はなく、映画館運営会社などによって運営され、顧客にチケットを買ってもらい入場させ映画を見せ、会社はそのチケットの売り上げによって利益を得るという形をとる。日本では保健所の監督下にある。
目次 |
[編集] 概説
映画館は、新作映画を全国規模で一斉に上映する封切館(ロードシアター)と、独立系の新作映画を上映するミニシアター、旧作映画を主体に上映する名画座に大きく区分される。
封切館は大手映画会社によって築かれた全国規模のネットワークができており、テレビのネットワーク同様、原則としてネット元の映画会社が選択した映画を上映する映画館である。この場合、ある程度のヒットを想定している。
独立系映画会制作・輸入の新作映画など小規模での公開を前提とした映画を上映する映画館を「ミニシアター」、旧作映画を主体に上映する映画館を「名画座」と呼ぶ。名画座はレンタルビデオやDVDの普及により減少傾向にある。
1980年代後半以降、シネマコンプレックス(シネコン)と呼ばれる、複数スクリーンを持つ大型映画館が増えている。ショッピングモールなどと併設して郊外に建設されるケースが多い。
また、シネコン・ミニシアター共に午前中のみの上映(モーニングショー)や夜間上映(レイトショー)などで公開作品数を増やす試みが浸透している。
かつては映画館の名称に「○○劇場」と付いていたり、映画館を「劇場」と呼ぶ事も多かった。これは元々一部の大規模映画館では映画興行の合間にアトラクションとして実演(歌手の歌謡ショーや演芸など)が催されていた事にもよる。従って、楽屋を備えた映画館もかつては存在した。
現在では、演劇の劇場との区別のためか最近はほとんど用いられない。
映画館の設置にあたっては、興行場法に基づき都道府県知事の許可が必要となっている。
[編集] 映画館運営会社(映画興行会社)
- 東宝
- 松竹
- 東映
- 東急レクリエーション(109シネマズ)
- 日活
- ワーナー・マイカル
- ヘラルド・エンタープライズ(シネプレックス)
- ユナイテッド・シネマ
- 佐々木興行(シネマサンシャイン) 公式サイト
- 東京テアトル
- 東亜興行
- ヒューマックスシネマ
- チネチッタ
- コロナグループ(コロナワールド)
- フォーラム運営委員会
[編集] 関連項目
- 日本の映画館一覧
- アナモルフィック・レンズ
- シネマコンプレックス
- ドライブインシアター
- ニュー・シネマ・パラダイス(映画館を舞台にした映画作品)
[編集] 関連書
- 加藤幹郎 『映画館と観客の文化史』中公新書1854 中央公論新社 ISBN 4-12-101854-0