普通自動車
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普通自動車(ふつうじどうしゃ)とは、日本における自動車の区分のひとつ。略称は普通。
法的区分として、運転免許制度(道路交通法)におけるものと、道路運送車両法におけるものがある。
運転免許制度上の区分は車両総重量8,000kg未満、最大積載量5,000kg未満、乗車定員11人未満の四輪車を指す。普通自動車免許、普通自動車第二種免許(以下それぞれ「普通免許」「普通第二種免許」と略記)、または大型自動車免許(以下それぞれ「大型免許」「大型第二種免許」と略記)の運転免許でのみ運転できる。
2007年6月以降には車両総重量5,000kg未満、最大積載量3,000kg未満、乗車定員11人未満に変更される。そのため、新設される中型自動車免許、中型自動車第二種免許(以下、それぞれ「中型免許」「中型第二種免許」と略記)でも運転できるようになる予定。なお、この改正の前に受けた普通免許は、改正後は「車両総重量8,000kg未満、最大積載量5,000kg未満、乗車定員11人未満」限定の中型免許を受けていると見なされ、また免許更新時に当該条件を付されたものは限定付きの中型免許を所持しているのと同じ効力を持つ免許証に更新される予定である。すなわち改正後も新たに免許を受けることなく、改正前の普通免許で運転できた自動車を運転できる予定である。
道路運送車両法上の区分は、「小型自動車、軽自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車以外の自動車」とされている。詳細は同項目を参照。
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[編集] 免許制度
普通自動車免許は1903年に愛知県で乗合自動車営業取締規則が制定された。1907年に自家用の運転免許は警視庁自動車取締規則のみであり、乗務員が対象であったため、運転手と車掌の免許しかなかった。すべて木製である。
1946年に戦時中の特例処置として行われていた免許年齢の引き下げが解除され、普通自動車が18歳、小型自動車が16歳となり、普通自動車免許、小型自動車免許(現在の大型二輪免許、普通二輪免許)が設置された。1949年からは戦後の復興期とも重なり前二輪により操行する乗用・貨物自動車で、小型特殊自動車以外のものが対象となっていた。1952年には軽自動車免許が設置されたものの1965年に統合されほぼ現行の区分となった。
[編集] 普通自動車の特徴
普通自動車免許で運転できる車両は多岐に渡る。50ccの二輪車(原動機付自転車)、四輪車(いわゆるミニカー)、小型特殊自動車規格の農業機械(耕運機【ティラーを含む】や農耕用トラクターやコンバインなど)、軽自動車から4トン積みクラスの中型トラックまで、また右ハンドル・左ハンドルの別は免許制度とは一切関係なく、高級外車とよばれるものでも、(運転技量は関係なく)免許を取得した日から運転してよい。しかし、全長約4.500m、全幅約1.695mの教習車で練習したとはいえ、全長7m超え、全幅2m超えの中型トラックは運転免許を取得したその日に運転できるほど容易なものではない(これは中型自動車運転免許の新設につながったきっかけである)変わったところでは、3輪自動車や3輪オートバイ、側車側の車輪も駆動する2輪駆動型のサイドカーやオートバイ部分が単独で使用できないサイドカー(バイク部分と側車部の主要フレームが一体になったような構造の物)も普通自動車免許で運転することが出来る。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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