最遊記の登場人物一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
最遊記の登場人物一覧(さいゆうきのとうじょうじんぶついちらん)では、峰倉かずや原作の漫画作品『最遊記』及びそのアニメ化作品である『幻想魔伝 最遊記』、その続編である『最遊記RELOAD』の登場人物を解説する。
キャスト名で→が表記されているものは、作品の節目に声優が交代したものである。
『最遊記外伝』のキャラクターについては、『最遊記外伝』を参照。
目次 |
[編集] 三蔵一行
[編集] 玄奘三蔵
(げんじょうさんぞう)(声:高木渉(OVA版)→関俊彦(テレビアニメ版)、(少年期)小林優子(幻想魔伝)→笹島かほる(RELOAD))
仏教における最高僧(三蔵法師)の一人。にも関わらず、酒は飲む、煙草は吸う、博打は打つといったとんでもない僧侶。プライドがとても高く、自己中心的な性格ではあるが、冷静な判断力とカリスマ性の持ち主。牛魔王蘇生実験を阻止せよという三仏神の命により、妖怪である孫悟空・沙悟浄・猪八戒を連れて遥か西域の天竺国を目指す。
幼名は江流(こうりゅう)。肩書きは第31代唐亜玄奘三蔵法師、北方天帝使。原作では、妖怪たちはある者からの命令により「おたずね者の三蔵」を狙っている。
武器として『昇霊銃』と呼ばれる銀の銃を携帯し、この世で五つ存在する経典「天地開元」の1つである『魔天経文』を身に纏い、操ることができる。なおこの『昇霊銃』の使用はアニメ版のみで、原作では「Smith&Wesson M60」を所持している。あと、どこから取り出すのかは分からないがハリセンも使用する。(主に悟空と悟浄に向けて使用)
「RELOAD」では、八戒の策略(RELOAD 1巻・巻末参照)をきっかけに悟空・悟浄・八戒の3人の服装が変化したが、彼の服装だけは“三蔵法師の伝統的な正装”ということほとんど変化していない。が、履物のみ草履からブーツに変化している。
物語開始時23歳。金糸の髪に紫の瞳、華奢で端正な見た目に反して、口の悪さと尊大な態度はスペシャル級。口癖は「死ね」「殺すぞ」等、戦闘には短銃を用い、味方へのツッコミ的攻撃(くだらないケンカを止める時など)にはハリセンまで繰り出す物騒で短気な性格。ヘビースモーカーで、愛煙するはマルボロ赤(ソフトケース限定)。
史上最年少の11歳で最高僧“三蔵法師”の称号を受け継ぎ、三蔵の証でもある天地開元経文の内のふたつ・聖天経文と魔天経文の継承者となる。しかし、敬愛する師を目の前で妖怪に殺され聖天経文までも盗み去られてしまった為、奪われた経文と師の仇を今も探し続けている。
顔が綺麗過ぎる為、幼少時代はよく女の子に間違われた。現在でも「女顔」、「美人」、「いい男」と言われるが、慣れていない(または自分ではそう思ってない)のか、本人はそれに不満を抱いている。
輝く金髪、紫暗の眼と眼光を同職である僧侶から「修羅か羅刹」と称されている。
(小説及びアニメ版含め)本人は悟空や悟浄の事を「ガキ」と称しているが、『アニメージュ』2000年9月号の記事で作者である峰倉かずやのキャラクター別コメントや月刊誌『Gファンタジー』で実施された人気投票のファンからのコメント内では「ガキ」と言われている(ちなみに『RELOAD』では悟浄に「どっちがガキだよ」とツッコミとして言われている)。
金髪で紫の瞳をした男。鬼畜で、殺生を禁止されているはずの坊主なのに、拳銃を持ち、妖怪を倒す。三蔵一行の中での最年長、現在24歳。悟空と悟浄がよく喧嘩をするので、その際にもキレて発砲することが多い。悟浄には「生臭鬼畜坊主」とよばれていたりする。人使いが荒く、他のメンバーは下僕だと考えている、傲慢。新聞を読むときはメガネをかけている、ヘビースモーカー。メンバー唯一の人間。
[編集] 孫悟空
(そん ごくう)(声:岡野浩介(OVA版)→保志総一朗(テレビアニメ版))
大地の気が集まった岩から生まれた少年。天界へ連れて来られ、そこで過ごす間に数々の友情を得るが、後に大罪を犯し、年をとらないまま500年間地上界にある五行山の岩牢に封印される。三蔵によりその封印を解かれたが、解放されるまでに封印前の記憶は失われていた。
食べることが思考の大部分を占めていて、「腹へった!」が口癖。また、強い相手が現れるとワクワクするという、まさに本能のまま行動するタイプ。物事を深く考えない能天気な性格に隠し事が大嫌いという一直線な面を持っている。戦闘時には、三節昆にも変型する如意棒(にょいぼう)を操る。
額にある冠・金鈷(きんこ)が妖力制御装置で、通常の制御装置とは異なり、神通力を凝固した大変強固な物であるとのこと。それが外れると力が開放され、本来の姿である斉天大聖となって、敵味方の区別なく暴れ出す。能力・パワー共桁外れの威力で、自身がダメージを負った時には、天地から“気”を吸い上げて傷を癒すことも出来る(普段の悟空ではこのような事は出来ない)。
物語開始時18歳(正確には518歳)。元気健康単細胞一直線、三蔵一行内で唯一「判り易ッ」を地で行くお子様猿。その為か、沙悟浄には「バカ猿」と呼ばれている。しかし、自滅傾向が強く捻くれた物の考え方しか出来ない他の面々は、悟空の実直な性格によって均衡を保っていられる節も有り。黄金の瞳を持つ。花果山山頂の岩卵に、大地の生命エネルギーが集結して誕生したとされる妖怪とも人間ともつかぬ神に近しい存在(らしい)「斉天大聖」。
三蔵は悟空の食欲ぶりについて、「体が500年分を取り戻そうとしているからだろう」と言ったことがあるが、おそらく500年前から大食漢であったと思われる。
三蔵に拾われてからしばらくは、天界にいたときと同じで髪は長かった。なお、短くなった理由は、慶雲院の掃除中にふざけたことを悟浄と言い争った際、悟浄の錫月杖の鎌にたまたま切断されたため。ちなみに如意棒を手に入れたのはちょうどこの時である。
茶髪で金(黄)の瞳を持つ男。4人で一番最年少で、現在19歳(とは思えない)。過去に、天界で悪事を働き、山の岩の檻に入れられ、足枷(あしかせ)を付けて、そこで五百年を過ごす。ある日、たまたま山を通った三蔵に檻から出してもらう。 長時間、何も口にしていないためのとり戻しか、口癖は常に「腹減った」で、好奇心、食欲旺盛で、まさに子供である。 ちょこまか動くことから悟浄から「サル」などと呼ばれている。よってよく喧嘩する。頭につけている金錮(きんこ)を外す(自分にとってショックが大きいとき、暴走し、自然に外れることもある)と、妖怪の姿に変わる。髪、爪は伸び、目や歯は鋭くなり、動きも戦闘能力も上がる。自我を忘れ、仲間さえも襲い、全てを壊すまで暴れ続ける。いままで、制御できたのは観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)と三蔵のみ。金錮は「妖力制御装置(ようりょくせいぎょそうち)」になっている。
[編集] 沙悟浄
(さ ごじょう)(声:山寺宏一(OVA版)→平田広明(テレビアニメ版)、(少年期)鈴木佳由)
妖怪の父親と人間の母親との間に生まれたハーフ。人間と妖怪のハーフは禁忌とされていて、生まれた子供は総じて髪と瞳の色が紅く、彼もその例に漏れない髪と目の色を持っている。また、純粋な妖怪ではないため元から人間の姿に近く、特に妖力制御装置を付ける必要はない。
性格は大雑把で女癖が悪く、孫悟空には「エロ河童」と言われている。また加えてヘビースモーカーと、言動からしていい加減そうに見えるが、実は仲間想いの頼れる兄貴分。幼い頃、妖怪である義理の母に殺されそうになった所を、異母兄がその母親を殺すことによって助けられた過去を持っている。
物語開始時22歳。美人と見ればとりあえず口説く、軟派系イマドキ兄ちゃん。ガラも生活態度も悪い。しかし、根っから悪役にはなれないお人良し。愛煙するのは「ハイライト」。軽薄な表層面に反して男気も持ち合わせ、案外仲間思いの苦労人。お節介な癖に素直じゃない為か、貧乏クジを引き易い。戦闘には主に錫月杖という鎖を操る錫杖を用いるが、素手での格闘も得意としている。
幼少時代は「禁忌の子」である事から自分と同年代の子供らに苛められ、殺害の前科を持つ妖怪の継母による虐待を受け、殺されかけた悲惨な過去を背負う。三蔵達と出会う前は賭け事と色事で生計を立てつつ自堕落に生きていたが、八戒と出会った事で生活が一変する。先述の性分なので、時折パシリ扱いされる。
赤髪で真紅の瞳を持つ男。現在23歳。女好き、酒好き、ヘビースモーカーという、自由奔放な男。いつも文句ばかり言ったりして、三蔵と八戒を怒らせている。悟空とはいつも揉め事をしていて、三蔵の発砲の的となる。真紅の髪と瞳は人間と妖怪の間に生まれた禁忌(きんき)の子という、人からは避けられる種類にあたり、悟浄もそのひとりで、人間だが、妖怪の血が入っている、混血である。いつも、真紅の髪と瞳について話題に触れると悟浄のテンションが下がる。昔は、母親に暴力を振るわれ、他人には避けられるという、過酷な生活をしてきた。兄がいて、実は今の敵である「独角兕(どくがくじ)」がそうである。実は、メンバーの中でも一番仲間想いの優しい奴かもしれない。(なのにいつも哀れな扱いを受けている)ちなみに悟空とは喧嘩仲間、八戒とは親友、三蔵とは悪友(笑)という関係。
[編集] 猪八戒
かつては猪悟能(ちょ ごのう)という名の人間だった。ある時、私欲のままに女を弄び、飽きたら最後には喰ってしまうという大妖怪・百眼魔王によって、最愛の女性・花喃(かなん)がさらわれる事件が発生。一年後、やっとの事で彼女がいる場所を突き止めた悟能は、行く手を阻む百眼魔王の手下や一族の妖怪を次々と殺して彼女の救出に向かい、ついに再会を果たす。が、安堵した彼が一緒に帰ろうとしたその時には、既に彼女は百眼魔王に凌辱された後で、子供まで身籠っていたことが発覚。この現実に耐えることが出来なかった花喃は、悟能が身に付けていた短刀を奪い、彼の目の前で自害してしまう。絶望と怒り、そして憎しみにとらわれた悟能は、その一部始終を見ていた百眼魔王一族の最後の一人とも対峙。その際に、その血を浴びて妖怪に変貌した(その者の血が千人目であったため。この設定については後述)。その殺戮によって「罪人」として、三仏神の命を受けた三蔵に捕らえられることとなったが、その過程で悟浄、悟空とも知り合う。「八戒」と改名したのも、その際の出来事である。
ちなみに、花喃はアニメ版では恋人の設定になっているが、原作では恋人は姉とされている(後に小説版で、血の繋がった双子の姉であったという詳細が明かされた)。普段は温厚で笑顔の好青年で、それだけに癇に障ったときは恐ろしく、キツイ突っ込みもばしばし(笑顔で)云う。
物語開始時22歳。三蔵一行内で唯一、礼儀正しく人当たりの良い爽やか青年。素行に問題のある他3人をあやす保父的存在であり、三蔵一行を西へと運ぶジープの操縦者でもある。柔らかい物腰に反して怒らせると非常に恐ろしく、毒舌とも取れる鋭いツッコミを入れることも(実質、三蔵一行の影の権力者と言える)。そのため、一行で唯一、平気で悪戯をしているキャラクターである。また、これまでに三蔵と互角に睨み合ったのも、一行の中で彼のみ。また、酒と博打が滅法強いという意外な一面もある。白竜(ジープに変身する)の飼い主兼操縦者。武器は持っていないが(原作第1巻の人物紹介の中では笑顔と記述されている)、気孔術を使って攻防・治癒をすることが出来る。気孔術は、見よう見まねでできたらしい。左耳のカフスを外す事で妖怪の姿へと変化する。八戒の場合、悟空とは違い、変貌後も自我があるが、長時間妖怪の姿でいると負の波動の影響を受ける(悟空とは違い、彼自身が純粋な妖怪であるためと思われる)。悟能でいた時は町外れの教師をしていた。八戒に改名後は悟空の家庭教師をしていた時期も。
アニメ版のRELOADでは「千の妖怪の血を浴びると妖怪へと変貌する」ということ自体に八戒自ら否定的で、迷信と断言している(原作をベースとした小説版でも、「千の妖怪の血を浴びたから妖怪になるのではなく、妖怪を憎み、人より強い力を持つ妖怪を倒す為の力を欲しいと願う思いが人間を妖怪に変える」という説が語られている)。
ジープが行方不明になった時、悟空と悟浄から「運転が荒い」と指摘された。なお、小説「鏡花水月」において、悟浄の「免許持っているのか」という問いに対して「持ってませんよ、そんなの」と答えている。八戒が運転できる理由は「隣で運転しているのを見たことがある」と根拠の無い自信だった。
黒髪で翠の瞳を持つ男。現在23歳。いつも笑顔で心優しい反面、怒ると顔は笑顔ながらも背後に黒いオーラが漂い、時には三蔵も叶わない。ジープの操縦者で、ジープにもとても懐かれている。かつては人間だったが、過去に、愛する姉のために1000人の妖怪を殺し、「1000人の妖怪の血を浴びると自分も妖怪になる」という言い伝え通り、妖怪になる。 彼の腹には、今もその時の生々しい傷が残っている。雨の中、道に倒れていたところ、家へ帰る途中の悟浄に拾われる。 追ってきた妖怪が仇をうちに来たときに、自ら右目をくりぬき、今は義眼である。罪人として三蔵の元に行くが、三蔵の口添えにより新しい人生を歩むことができるようになった。「妖力制御装置」は耳にある3つのカフスで、すべて外すと体中に蔓(つる)と葉の模様が巻き、耳がとがり、爪は伸びる。自我を忘れることは無いが、長時間妖怪姿でいると暴走する可能性がある。旅に出る前は悟浄と3年間一緒に住んでおり、メンバーでは一番面倒見がよく、お母さん的存在である。
- ジープ(声:茂呂田かおる→岡嶋妙)
- 白竜。原作では「ジープ」と呼ばれるが、アニメ版では「白竜」と呼ばれる(このため、原作から作品を知っている人は「ジープ」、アニメで作品を知った人は「白竜」と呼ぶ傾向がある)。
- 禁断の汚呪と呼ばれる、「化学と妖術の合成」によって作り出された存在で、普段は翼を持つ白い小竜だがジープに変身することができる。ジープに変身後もある程度は自身の意思で動くことが可能。なお、アニメ版では、火を吹いたことがある。
- 悟浄と八戒が同居していた時に、八戒が森の中で弱っているジープを拾って以来、彼のペットになったといった感じで、自動車形態でのジープの運転者も彼である。悟浄とは当初、あまり仲は良くはなかったが、「禁忌の存在同士」と言う共通点で仲良くなる。しかし、相変わらず三蔵、八戒を偉い人、悟空を自身と同等、悟浄を下に見ている。
- 小説版において名付けの由来に触れる箇所がある。八戒に拾われてしばらくは"白い竜"ということで「白竜」と呼ばれていた。その後、"「白竜」では見た目そのままな気がする"という理由から「ジープ」と名付けられたが、ジープに変身できることを考えればさほど変わりはない(これについて、悟浄に指摘されている)。
- 八戒が森にて拾ってきた(小説版参照)、車のジープに変身できる白竜。人懐っこい動物で、八戒に一番懐いている。実は悟浄と同じ禁忌の生き物で赤眼である。
[編集] 牛魔王側
- 紅孩児(こうがいじ)(声:松田佑貴(OVA版)→草尾毅(テレビアニメ版))
- 牛魔王の息子で、玉面公主の義理の息子。正義感があり、義母の下す命令に不満を持ちながらも渋々従う。それは全て玉面公主に呪縛されている母・羅刹女の為である。召喚魔を使役することが出来る。妹や部下思い。見た目は三蔵一行らとさほど変わりはないが、実際は500年以上生きていると考えられる。
- 八百鼡(やおね)(声:柊美冬(OVA版)→皆口裕子(テレビアニメ版))
- 薬師である妖怪の娘。あまりにその容貌が美しかった為百眼魔王に献上されそうになったところを、紅孩児に助けられたことから、彼に忠誠を誓う。武器は槍と爆薬。
独角兕(どくがくじ)(声:松本大(幻想魔伝)→小杉十郎太(RELOAD))
- 本名は沙爾燕(さ じえん)といい、悟浄の異母兄である妖怪。かつて虐待を受けていた悟浄を助ける為、己の手で母を殺したことがある。紅孩児の部下。武器は剣。
- 李厘(りりん)(声:野川さくら(OVA版)→茂呂田かおる(幻想魔伝)→川上とも子(RELOAD))
- 紅孩児の異母妹。兄である紅孩児のことを「お兄ちゃん」と呼び、とても慕っている。実母の玉面公主のことはよく思っていない。武器は持たず、肉弾戦が得意。外見はまだ少女だが、巨大な式神を1人で倒せるほどの実力を持つ。三蔵一行に「女版悟空」といい知らされた食い気と単細胞な性格。「牛魔王蘇生実験に欠かせない存在」と玉面公主が発言したこと、外にろくに出してもらえなかったこと、原作で培養液の中で叫んでいる描写があったことなどから、何かしらの実験体として扱われているような節がある。推測だが、実際は500年以上生きていると考えられる。
- 雀呂(ざくろ)(声:堀内賢雄)
- 目を合わせた者に幻覚を見せ、精神的なダメージを与える。独特の大袈裟な言動(独り言含む)ゆえに、悟浄からは「劇団ひとり」と呼ばれる。アニメ版ではヘイゼルらと手を組むなど、あくまでも「悪役」だったが、原作では悟空と仲良くなった上、八戒の計算された発言によって三蔵一行に寝返ったことにされる、どこか憎めない男である。
- 你健一(ニィ ジェンイー)(声:大塚芳忠)
- 牛魔王蘇生実験にたずさわる科学者。生命工学の第一人者とうたわれる人間。人を馬鹿にした口調とよく持ち歩いているウサギのぬいぐるみが特徴。メカいじりが趣味で、三蔵一行の妨害にもニィのメカが使われている。しかし、その正体は三蔵法師の一人にしてカミサマの師である烏哭(うこく)であり、経文はウサギのぬいぐるみに仕込まれている。玉面公主の性欲処理として愛人関係?を結んでいる。
- (烏哭三蔵法師の項目も参照。)
- 黄博士(ファン はかせ)(声:相沢恵子)
- 牛魔王蘇生実験にたずさわる科学者で、おそらく牛魔王側では一番まとも。多分女性。耳が髪で隠れているためはっきりしないが、你健一に対する発言や独角兕の物言いから妖怪であることが分かる。また你健一の台詞から、玉面公主に対し恋愛感情を持っていることが察せられることから、同性愛者の可能性が高い。下の名前は不明。
- 王老師(ワン ろうし)(声:辻親八)
- 牛魔王蘇生実験にたずさわる科学者。スキンヘッドの老人。黄博士と同じく下の名前は不明。
- 玉面公主(ぎょくめんこうしゅ)(声:冬馬由美(OVA版)→佐藤しのぶ(テレビアニメ版))
- 牛魔王の現在の夫人で、紅孩児の義母であり、李厘の実母。牛魔王蘇生実験の首謀者。自分の欲しいものはどんな事をしてでも手に入れる非情な考えの持ち主。実の娘である李厘を心配するような描写もあったが、それは李厘の安否より蘇生実験に欠かせない存在を失うわけにはいかないという、親としての愛情が一切感じられない理由からである。
[編集] その他
- 観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)(声:渡辺美佐(幻想魔伝)→五十嵐麗(RELOAD))
- 三蔵一行に牛魔王蘇生実験の阻止を命じた神。悟空の500年前の姿を知る。悟空の妖力制御装置をつけた張本人でもある。両性具有。化身は鶴。真意はともかく、三蔵一行の動向を見て楽しんでいる。三蔵が重傷を負い悟空が暴走した際には下界へ助けに降りたこともある。
- 二郎神(じろうしん)(声:石井隆夫)
- 観世音菩薩に付き従う神。観世音菩薩に振り回され気味の苦労人。
- 哪吒(なたく)(声:幸田夏穂)
- 天界で唯一殺生が許されている闘神太子「哪吒太子」。「不浄の物」で「殺人人形」である。李塔天の息子で500年前の悟空の友達。現在は意識がなく時間が止まったように椅子に座ったまま動かない状態になっている。500年前の様子は『最遊記外伝』で知ることが出来る。
- 光明三蔵(こうみょうさんぞう)(声:成田剣(幻想魔伝)→宮本充(RELOAD))
- 玄奘三蔵の師。玄奘三蔵が赤子の頃、川(揚子江)に捨てられていたところを拾い、江流と名づける。その後、金山寺で江流を育てる。容姿は端麗で、黄金色の髪は長く三つ編み(かつてはポニーテール)。なお、年齢には気を遣っていることを剛内三蔵に語っていた。一見おだやかな性格だが、少々ボケたところがある。彼も平気できついことを言ってのけたり、死語とも言える言葉を平然と言ったり、隠れて煙草を吸い、寝静まった夜更け頃に酒を飲むなど型破りな面があった。しかし、史上最年少の若さ(烏哭・玄奘両三蔵法師の誕生で現在は3番目)で『聖天経文』を継承し三蔵法師になり、後に若さと功績から空位となった『魔天経文』の守護者を継承、若くして「天地開元」のうち2つの経文の守護者となった実力者。しかし、11歳を前にした江流に法名を与えチャクラを施した後に、妖怪に襲撃され、玄奘三蔵と『魔天経文』を守って死亡(享年47歳)。
- 三仏神(さんぶつしん)(声:加賀谷純一、折笠愛、宮田始典(OVA版)→佐々木敏、百々麻子、山口由里子(テレビアニメ版))
- 女性・男性・中性の3柱で構成された神で、それぞれ「和平・中立・混沌」の概念の象徴。長安南部の山頂に建立されている斜陽殿(天上界と地上を唯一結ぶ聖域)で、最高僧の三蔵のみ拝謁できる。観世音菩薩の命を受け、玄奘三蔵に牛魔王蘇生実験の阻止を命じた。ちなみに三仏神は3柱からなるため、神・仏における役職的な呼称と思われる。地位的には天界と地上の間を取り持つ立場にあり、所謂“中間管理職”である。玄奘三蔵が長安にやってきてからは、『聖天経文』について調べる代わりに、様々な雑事を玄奘に与えた(その中には猪悟能(八戒)の連行のようなストーリーに影響するものもある)。なお、三蔵が所持するゴールドカードは三仏神が与えたもので三仏神名義である(「幻想魔伝」では光明三蔵に与えたカードを玄奘が使っていた)。そのため、支払いは三仏神が行っている。八戒が物資を買いすぎたことを気にしていたときに三蔵は「どうせ、俺が支払うわけじゃないからな」と言っていた。また、三蔵たちの酒の飲みすぎによって残金¥860になったことがあり、その際三蔵一行を金食い虫と呼んでいた。収入源は不明(お布施の可能性もあるが、斜陽殿の性質を考えれば一般人が立ち寄ることは皆無に近いため、可能性は低い)。
- 清一色(チンイーソー)(声:石丸博也)
- 八戒と因縁を持つ妖怪。百眼魔王の息子。麻雀牌を媒体にして、対象の物体を式神として操ることができる。なお、名前の「清一色」というのは麻雀の役の1つだが、本名かどうかは定かではない。
- カミサマ(声:浪川大輔)
- 自らを「カミサマ」と名乗る青年。チャクラを持つ若い三蔵法師だが、経文は持っていない。烏哭三蔵法師の弟子で、かつて江流(玄奘三蔵)と会ったことがあった。
- 金閣・銀閣(きんかく・ぎんかく)(声:小林沙苗)
- 双子の兄弟。心身を追い詰められていたところをカミサマに利用されてしまった。人を吸い込む瓢箪を持ち、「悪人」と評した者を吸い込んでは退治していた。どちらもカミサマに殺され、無残な最期を遂げる。
- ヘイゼル=グロース(声:遠近孝一)
- 異国からやって来た司教。魂を入れ替えるという特殊な蘇生術を持ち合わせている。師をモンスターに殺されて以来、モンスターと言う存在(妖怪)を憎みはじめる。斉天大聖の話しを聞き、悟空が斉天大聖ではないかと睨んでいる。
- なお、原作とアニメ版では設定が異なる(你健一に会っても敵視していた)。
- ガト(声:小山力也)
- ヘイゼルと行動を共にしている人。ガトはヘイゼルによって蘇生されている。一晩悟空とトレーニングをした仲。ヘイゼルによって、空腹や、痛みなどを感じない。
[編集] 原作のみ登場
- 烏哭三蔵法師(うこくさんぞうほうし)
- カミサマの師。元の名前は健邑(本名であるかは不明)。あらゆる分野の知識に精通し、17歳にして博士号を得ている。計算高い上に、強力な法力とカリスマ性を持つ。禅奥寺で剛内三蔵法師の弟子としていたが、その後、師である剛内三蔵法師を倒し、史上最年少の17歳という若さ(玄奘三蔵の誕生により、現在は2番目)で三蔵法師になった。「天地開元」のうち『無天経文』の所有者。「烏哭」と名付けたのは光明三蔵である。カミサマに城や法力を与えたが、経文は与えず、行方をくらました。正体は你健一。鳥哭の髪型のモデルは、俳優の生瀬勝久であることを作者が公式ホームページの日記で明らかにした。
- 剛内三蔵法師(ごうだいさんぞうほうし)
- 光明三蔵とは古い付き合いで、烏哭三蔵の師。禅奥寺で弟子とともに生活していた。「天地開元」のうち『無天経文』の元所有者。死期を悟り、後継者を決めるため、光明三蔵立会いのもと、自ら選出した弟子達と戦った。しかし、弟子達は剛内に勝てずにいたが、選出されていない健邑が現れ、彼の前に敗れ死去。なお、剛内は健邑が三蔵になることを予感しており、光明三蔵に後事を託した。なお、『最遊記』作品に登場する三蔵法師の中では、唯一、まともな思想と感性を持った最も標準に近い三蔵法師である。
- 待覚 大僧正(じかく だいそうじょう)
- 慶雲院の大僧正であるとともに慶雲院の一切を取り仕切っていた。光明三蔵とゆかりがあり、彼も大僧正でありながら、人目につかない夜中に煙草を吸う型破りな面を持つ。ちなみに玄奘三蔵に煙草を与え教えた張本人でもある。吸っていた煙草は、マルボロ。三蔵法師という立場と魔天経文の重圧で眠れずにいた玄奘三蔵と出くわしからかう。その後、玄奘を追う者たちに慶雲院が襲撃された際、自ら三蔵法師と名乗って玄奘の身代わりとなり、妖怪を道づれにして死去した。なお、彼の死は玄奘が本来の素の姿を取り戻すきっかけとなり、これ以後、玄奘は正装をするようになり、慶雲院の一切を取り仕切った。
[編集] 最遊人に登場
- 天蚕三蔵法師(てんぞん さんぞうほうし)
- 光明以前の魔天経文の所持・守護者。光明、剛内とは若い頃は修行仲間であり、3人がそれぞれ三蔵となった後も友人として親交を持った。光明が若くして2つの経文を継承したとされることから早世していると思われる。なお、魔天経文のみは玄奘、光明以前は代々妖怪の三蔵法師が継承し守護していたという記述があることから、天蚕は妖怪でありかつ妖怪から選ばれた最後の三蔵法師であると考えられる。
[編集] アニメオリジナル
焔、是音、紫鴛の3人は『幻想魔伝最遊記』に登場したアニメオリジナルキャラクターである。原作への登場を期待する声も多かったが、登場することはなかった。しかし、1コマだけ3人の姿が出ていたことがあった。
- 焔(ほむら)(声:森川智之)
- 天界の闘神太子でナタクの後任。天界人と人間のハーフで、妖怪とのハーフと同じく禁忌の子である。右目は孫悟空と同じ金晴眼。天帝に仕える身でありながら天界に背き、この世に新たなる世界を築こうと企む。三蔵一行の前世を見てきた者である故、彼らを前世の名で呼ぶ。武器は『聖龍刀』と呼ばれる刀身の長い刀。
- 是音(ぜのん)(声:堀川仁)
- 焔と行動を共にする天界人。右目を眼帯で隠している。人間の妻と息子を妖怪に殺された為、妖怪を憎んでいる。武器は三蔵が使っている『昇霊銃』を連射式にした『魔神銃(ましんがん)』。
- 紫鴛(しえん)(声:家中宏)
- 是音同様、焔と行動を共にする細目の天界人。無益な殺生を好まないが、己の邪魔をする者や攻撃してくる者には容赦ない。武器は懐に入れて携帯している二本の光の鞭。祭夏の街では“神”と崇められていた。烏龍茶が好物。
[編集] 姿だけの存在
三蔵一行が偽者たちと戦った話に一コマだけ登場(アニメには登場せず)。キセルを吸っており、言動から察するに結構な年配であろうと思われる。耳の形状は妖怪だが、今のところ正体不明。今後重要人物として再登場する可能性が高い。