花畑 (足立区)

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花畑（はなはた）は、東京都足立区北東部に存在する地名である。住居表示は花畑一丁目から花畑八丁目よりなる。郵便番号は〒121-0061

隣接する地域は北は毛長川を隔てて埼玉県草加市瀬崎町、東は綾瀬川を隔てて埼玉県八潮市大曽根、南は南花畑、西は保木間。また南に隣接して南花畑が1～5丁目まである。この地域も花畑として一括すると南は六町に隣接する。

[編集] 広義の花畑（昭和7年まで）

広義での「花畑」とは当記事での住居表示における「花畑」だけでなく、旧東京府南足立郡花畑村に属していた周辺地域全体を示すものであった。その範囲は現在の花畑に加え南花畑、神明、神明南、辰沼、六木、谷中、北加平町、加平、西加平に相当する。

[編集] 地域

7丁目に浅草はじめ各地の「お酉さま」の本社といわれる大鷲神社が鎮座する。農村から発達した住宅地域で主要な幹線道路はなく、公園・団地・都住・養護学校・介護付有料老人ホームの多いのどかな町である。現在、東部で区画整理事業が進行中で、古い家並や湾曲した古道が姿を消しつつある。

花畑団地成立以前の小字＝集落名（カッコ内は伝統的な現地読み）

鷲宿（わしじゅく）
外河原（そとがわら）
下沼（しぶぬま）
榎戸（いぬきど）
会組（あいぐみ）
中組（なかぐみ）
前通（まえどおり）
堤根（つつむね）

[編集] 地名由来

1889年（明治22年）の市町村制施行に伴い近隣8か村が合併し、近代行政村として成立した際に名づけられた地名である。この地域に疎い人には「はなばたけ」と読んで新興住宅地や園芸農園と誤解する向きがあるが、正平7年（1352年）の古文書に「花俣（はなまた）」として登場する都区内屈指の古村である。その後「花又」と表記されるようになり、江戸時代は一貫して御料所（天領＝将軍直轄地）であった。上記の合併に際し、うち最大だった花又の名に基づき「花畑」（村）が誕生した。これは「花又」の美称地名であると同時に、花又村のままでは合併した諸村が従属的立場となり好ましくないとの配慮から付けられたものである。

伝承によると、そもそもの地名である「花又」という地名は1083年頃までさかのぼる。後三年の役で奥州へ向かう途中の源義光がここを通りかかった時に、木の根元に光るものがあった。取り出してみると大鷲の背に釈迦仏が乗った鷲明神の尊像であった。そのとき傍らの川が源氏の白旗のように「花また綾に」光った。そこで村を「花又」、傍らの川を「綾瀬」と名づけたという。（他にも諸説あり）

[編集] 交通

域内を貫通するような主要幹線道路および鉄道路線はない。なお、かつて住民の反対により鉄道が迂回したというのは事実ではなく、典型的な鉄道忌避伝説の一例と考えられる。

[編集] 鉄道

東武鉄道

東武伊勢崎線　：　竹ノ塚駅へバス10～15分

首都圏新都市鉄道

つくばエクスプレス線　：　六町駅へバス5～15分となっている。

[編集] 道路・橋梁

東京都道49号足立越谷線
東京都道446号長後赤塚線
東京都道466号内匠橋花畑線
水神橋
花畑大橋
鷲宮橋
伝右大橋
伝右橋
桑袋大橋
さくら橋（歩行者専用）
蛇橋（現存せず。対岸の八潮との水争いの伝説があった）
帝国橋（現存せず）

[編集] 河川

綾瀬川（かつては舟運がさかんであった）
毛長川（毛長堀ともいう）
伝右川（でがわ、でんうがわではない）

[編集] 主な施設

花畑区民事務所
区立桜花小学校
区立花畑西小学校（花畑四丁目21-1）
区立花畑第一小学校（花畑一丁目29-1）
区立花畑中学校（花畑一丁目31-1）
区立花畑北中学校（花畑六丁目12-35）
都立花畑養護学校
友愛病院
桜花亭（桜の名所）
足立車検場
マイ・エス・スイミング花畑
鞄工房土屋

[編集] 寺社

林松寺（花畑一丁目4-14）
実性寺（花畑三丁目17-18）
正覚院（花畑三丁目24-27）-都内で一番古い庚申塔がある。
東善寺（花畑三丁目20-6）-数が少ない時宗の寺。
浅間神社（花畑五丁目10-1）-野良浅間とも言う。富士講による富士塚がある。
福寿院（花畑六丁目15-11）
諏訪神社（花畑六丁目12-6）
花畑大鷲神社（酉の市発祥の社）（花畑七丁目15-11）

[編集] 歴史

一時期置かれたレンガ工場を除き、昭和39年（1964年）の花畑団地誕生まではほぼ純然たる農村地域であったと考えられる。昭和53年（1978年）2月に住居表示が実施された。その際、南花畑の一部となる旧・内匠本町（開拓者・芦川内匠に由来する）の住民による反対運動があり、内匠の表記が不可であるなら、忠臣蔵の浅野内匠頭（あさの・たくみのかみ）は浅野南花畑頭（あさの・みなみはなはたのかみ）にすべきとの声があった。