蘂取村
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蘂取村(しべとろむら)は、北海道根室支庁蘂取郡に属する村。日本固有の領土である北方領土の択捉島東部にあたる。 日本の最北端の地であるカモイワッカ岬がある。 北東に連なる中部千島の得撫島との間に択捉海峡がある。
1923年、蘂取村、乙今牛(おといまうし)村が合併し二級町村として成立。
蘂取川の河口に位置する中心地の蘂取集落には、かつて村役場や公会堂、蘂取郵便局(三等)、紗那警察署蘂取巡査部長派出所、蘂取国民学校、官設駅逓などが置かれていた他に、商店や可水山瑞泉寺という寺院もあった。尚、蘂取村内の官設駅逓は、幌須(ポロス)、曽木谷(ソキヤ)、茂世路(モヨロ)、年瑠璃(トシルリ)にも設置されていた。1945年ソビエト連邦軍が侵攻、現在もロシアに占領されたままである。ロシア占領時代以降も中心地蕊取は「スラブノエ (Слабное)」という名のロシア人集落となっていたが、現在は村域のほとんどがロシア当局によって自然保護区に指定されており、地元のロシア人さえも立入を制限された地域である。嘗て紗那からオホーツク海側に沿っての道路があったが今では人工衛星上からも微かに見えるだけで、通行も困難となり、ヘリコプター以外で行く事は困難な、寂しい廃村となっている。
当該地域の領有権に関する詳細は北方領土の項目を参照のこと。