都営バス小滝橋営業所
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都営バス小滝橋営業所(とえいバスおたきばしえいぎょうしょ)は、東京都中野区東端の東中野五丁目にあり、高田馬場、大久保、早稲田周辺を発着する路線を担当する営業所である。営業所記号は「E」を用いる。
小滝橋の名は、近くにかかる神田川の橋名に由来する。営業所は、東中野の中でも新宿区側に入り込んだところに位置しており、営業所の前を除いて中野区内を走る路線はなく、営業エリアは新宿区北部およびそれ以東文京区、飯田橋、上野方面である。なお、このような地理関係から、営業所敷地の管轄警察署も新宿区内の戸塚警察署となっている。余談ではあるが、当営業所の向かいには、関東バス・ケイビーバスの本社がある(両社の停留所名は「小滝橋」)。
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[編集] 沿革
戦前から存在する営業所の一つである。戦中には、戦争被害で営業所の統合が行われていたが、当営業所も新宿営業所に統合され、小滝橋支所となっていた。戦後、復旧資材が整ったことにより、小滝橋営業所として新宿営業所から分離された。
[編集] 現行路線
[編集] 学02系統
高田馬場駅 - 早稲田大学間の連絡路線は、戦前のダット乗合から続く歴史の長いものである。戦後は、1949年に東大への系統(現在の学01、07)とともに運行を開始し、ほぼ並行する地下鉄東西線開業後も存続され、高頻度の運行を保ちながら現在に至っている。
本系統は、学生の利用を主眼に置いた「学バス」路線として、割安な運賃で運行しているが、高田馬場駅 - 早稲田大学間は徒歩で15分から25分程度であるため、実際には早稲田駅下車または歩いて通学している学生が多く、逆に沿線住民の利用がかなりの数に上っている。大学休業中の利用客の多さからも、それは窺える所である。なお入学試験期間には往復割引乗車券が発売される。
[編集] 飯62系統
2000年12月12日の都営地下鉄大江戸線環状部開業で廃止された新宿営業所の秋76系統(秋葉原駅東口 - 飯田橋 - 牛込柳町 - 新宿駅西口 - 新宿車庫)の一部を復活させ、後述する橋63系統の支線的な路線としたものである。飯田橋→牛込神楽坂駅附近の大久保通りは上り坂が続くため、この区間に路線バス復活の要望があった。なお、牛込神楽坂駅付近の牛込北町からは橋63系統と同じ経路をたどる。牛込附近のダイヤは、秋76が運行していた頃のダイヤを準用している為、酷い道路渋滞が発生しない時には主だった途中バス停で「時間調整停車」をする場合がある。
橙色の方向幕を使用しているため、橋63系統との区別がしやすい。
なお、この飯62系統は2代目となっている。初代の飯62系統は、橋62系統:池袋駅東口 - 高田馬場二丁目 - 飯田橋駅 - 九段下 - 新橋駅の路線が再編されて誕生した池袋駅東口 - 高田馬場二丁目 - 飯田橋駅 - 九段下(のちに池袋サンシャインシティ - 九段下へ改正)であった(1979年11月23日廃止)。ただし、初代と2代目の系統につながりはない。
[編集] 橋63系統
- 橋63:新橋駅 - 経済産業省 - 国会議事堂 - 市ヶ谷駅 - 牛込柳町駅 - 国立国際医療センター - 新大久保駅 - 大久保駅 - 小滝橋車庫
- 橋63:統計局 - (無停車) - 新大久保駅 - 大久保駅
新橋駅から内幸町、国会議事堂、麹町、日テレ通り、牛込を通り、山手線の西側に抜ける路線バスである。
平日のみ運行されている直通・統計局行は、同局関係者の通勤対策便のため各種案内にも掲載されていないが、誰でも乗車できる。
昔は京王帝都電鉄との相互乗り入れをしており、新橋駅から大久保駅、中野駅を通って、下田橋(哲学堂下附近)まで行っていた。しかし、定時運行の困難性や乗客減などの要因により、1979年に橋63系統においては京王帝都との乗り入れを中止するとともに、運転区間を橋63系統:新橋駅 - 大久保駅(都営小滝橋担当)と、中63系統:国立病院医療センター(現・国立国際医療センター) - 大久保駅 - 中野駅 - 下田橋(都営練馬・京王帝都中野担当)に分断した。その後、中63系統は1988年10月16日に廃止されてしまった。 この下田橋折り返し場では、ターンテーブルが使用されていた。
[編集] 飯64系統
- 飯64:小滝橋車庫 - 高田馬場駅 - 早稲田 - 江戸川橋 - 飯田橋駅 - 九段下
- 飯64:小滝橋車庫 - 高田馬場駅(→馬場下町) - 早稲田(朝のみ)
- 飯64:小滝橋車庫 - 高田馬場駅(他系統の出入庫を含む)
都電15系統(高田馬場駅前 - 茅場町)の代替路線515系統として開業したのが始まりである。しかし、まず中途半端となっていた東京駅北口 - 茅場町間が廃止され、その後には、九段下 - 東京駅北口間も廃止となっていった。
小滝橋車庫から江戸川橋を経て、大曲までは上69系統と同経路であり、この間は両系統がほぼ交互に運転される。
小滝橋車庫 - 高田馬場駅間の出入庫便は、「飯64」という系統番号を名乗るものと「系統番号なし」の場合がある。
[編集] 上69系統
山手線内を高田馬場から上野まで東西に横断する路線である。 上野付近の経路は反時計回りのループとなっており、この区間内にある上野広小路から「上野公園行」に乗車した場合、終点上野公園より先へ継続乗車が可能である。伝通院前 - 春日駅 - 湯島三丁目←上野広小路間では大塚営業所担当の都02系統と並行しているため、終日概ね毎時10回以上の高頻度運行となっている。
[編集] 高71系統
もともとは、1950年に開通した新井薬師駅 - 大久保駅 - 市ヶ谷駅 - 東京駅北口という路線だった。1972年に相互乗り入れを中止、東71系統(東京駅北口 - 大久保駅)となる。1986年、起点を高田馬場駅に変更し、新田裏附近の経路を上下統一。1990年九段下 - 東京駅北口間を廃止し、高71系統となった。
[編集] 早81系統
- 早81:早大正門 - 東京女子医大 - 四谷三丁目 - 千駄ケ谷駅 - 原宿駅 (←表参道、渋谷区役所→渋谷駅西口→)渋谷駅東口(平日・土曜)
- 早81:早大正門 - 東京女子医大 - 四谷三丁目 - 千駄ケ谷駅 - 原宿駅 - 表参道 - (渋谷駅西口→)渋谷駅東口(休日)
- 早81:早大正門 - 東京女子医大 - 四谷三丁目 - 千駄ケ谷駅 - 表参道 - (渋谷駅西口→)渋谷駅東口(正月のみ)
- 早81出入:小滝橋車庫 - 高田馬場駅 - 西早稲田 - 早大正門
早大正門 - 千駄ヶ谷駅の44系統として開業して以降、路線延長以外はあまり大きな変更を経ていない系統である。
原宿 - 渋谷間では反時計回りの循環経路をとっている。早大正門発は国立代々木競技場の南東を回って渋谷公園通り経由で渋谷へ向かい、渋谷では池86系統同様東口・西口どちらのバスターミナルにも入らず、駅の北側を通り明治通りを北上する。渋谷駅東口の前後では乗り通し可能である。 プレイステーション2用ゲームソフト『東京バス案内2』の題材となっている。
[編集] 備考
指定車種 いすゞ自動車 音声合成 レシップ K5**,L代:日野 Z260,261(廃車):UD
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