野村弘樹
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野村 弘樹(のむら ひろき、1969年6月30日~)は。広島県広島市南区翠町出身の横浜ベイスターズ(入団から1992年までは横浜大洋ホエールズ)の投手。左投げ左打ち。
大洋時代の末期から横浜で活躍して、1998年の日本一の際にはエースとして活躍した。本名は野村 弘(のむら ひろむ)で、登録名を「弘樹」としたのは、入団3年目以後の事である。
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[編集] 来歴・人物
広島の名門リトル、広島中央リトルで野球を始め、高校はPL学園に野球留学し1987年、桑田泉、立浪和義(中日)、片岡篤史(元日本ハム-阪神)、橋本清(元巨人-ダイエー)らを揃えた強力チームのエースとして史上4校目の高校野球春夏連覇を達成した。
- 現役時代は故障に悩まされて33歳の若さで現役を引退したが、典型的な弱小球団であった1990年代前半の大洋→横浜においてリーグ最多勝をあげるなど活躍し、1998年の日本一に貢献するなど、球団史を飾るエースの一人である。
- この弱小時代に在籍していながら、100勝以上している上に勝ち越しているのは特筆すべきことであろう。
- 球もそれほど速くなく(むしろ遅く、最高で135㎞に届かないこともあった)、特に優れた変化球を持っていたわけでもないのに、通算奪三振記録が998というのも特筆すべきものである。
- 巨人戦には滅法強かったため、一部では「遅球王」とも囁かれた。
- 野村の武器は抜群の制球力とルーキー時代から卓越した投球術であり、ストレート、スライダー、スローカーブ、シュート、スクリュー、フォーク、SFFなど多彩な球を左右に投げ分ける技術に長けていた。とりわけ、スライダーのコントロールは天下一品だったといわれる。
- PLでも5番を打っていただけに、投手でありながら現役時代に6本ものホームランを放つなど、野手顔負けの腰の据わった打撃の持ち主でもあった。その実績は数字にも表れ、投手でありながらシーズン中盤まで3割近くをキープしていたということもあった。(1996年4月の阪神戦では2失点完投、打っては3ランホームラン(結果3-2)。と一人舞台の試合もあった。
- 投球フォームは美しく独特のマウンド捌きと同時に高い評価を得ている。
- 評論家の高木豊からの評価は特に高く、1998年の日本シリーズ第1戦に登板した際の事前の予想で「(日本シリーズのような大舞台で)野村が負けるということは考えられない。」と言わしめ、また上述のように「打撃は野手並み」とも言わしめた。
[編集] 略歴
- 1987年 - 秋のドラフト3位で大洋に入団。背番号は現役時代を通して21。
- 1988年 - この年の10月2日(対広島戦)、プロ初登板で初完封勝利を挙げた。
- 1990年 - オールスターゲーム初出場。この年、プロ入り初の2桁勝利を挙げた。
- 1993年 - 17勝で最多勝利獲得。
- 1996年 - 3年ぶりの2桁勝利。
- 1998年 - チームの38年ぶりリーグ優勝、日本一に貢献。
- 2002年 - 生え抜き投手では斉藤明夫以来の14年ぶりの通算100勝達成。現役引退。
- 2003年 - 湘南シーレックスの投手コーチ
- 2004年 - 横浜ベイスターズの投手コーチ
- 2005年 - 阿波野秀幸の投手コーチ招聘に伴い、横浜コーチ退任。
- 2006年 - ニッポン放送・JSPORTS野球解説者、サンケイスポーツ野球評論家
- 2007年 - 再び横浜ベイスターズの投手コーチに就任。
[編集] エピソード
- 広島中央リトルで1つ上に阪神・金本知憲、2つ上に元お笑いタレント・山本圭一がいる。
- 未成年時代から喫煙常習者だった。
- ヘビメタ愛好家。高校時代はスコーピオンズのコピーバンドを結成し、ギターを担当していた。
- 元々右利きだったが、巨人の星に憧れて左投げに矯正した。
[編集] 通算成績
- 301試合登板、101勝88敗0S、防御率4.01、998奪三振
- 通算打率.196 92安打6本塁打1盗塁
[編集] タイトル・表彰
- 最多勝利 1993年(17勝)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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