阿武隈川

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阿武隈川
阿武隈川下流（角田市、2005年4月）
延長	239 km
水源の標高	1,835 m
平均流量	67.3 m³/s
流域面積	5,390 km²
水源	旭岳（福島県）
河口	太平洋（宮城県）
流域	福島県・宮城県

阿武隈川（あぶくまがわ）は、福島県、宮城県を流れる一級水系阿武隈川水系の本流で一級河川。流路延長239km、流域面積5390km²。東北では北上川に次ぐ長さの川である。古くは大隈川とも呼ばれた。

[編集] 地理

郡山市郊外を流れる阿武隈川、河川改修前の河道跡が残る。

福島県西白河郡西郷村の旭岳が源流である。東流して白河市に入り西白河郡中島村付近で北に流れを変えると、須賀川市・郡山市・福島市と福島県中通りを縦貫して北に流れる。

福島県と宮城県の境界付近では、阿武隈山地の渓谷を抜ける。この区間を並走する国道349号は、退避部のある1車線の険しい道路となっている。宮城県伊具郡丸森町で角田盆地に入り、角田市を流れて仙台平野に出る。現在は岩沼市と亘理町の境で太平洋に注ぐが、古代の旧河口は現在の鳥の海である。

旧北上川河口から松島湾を経て阿武隈川河口まで、仙台湾沿いに全長約60kmに及ぶ日本最長の運河・貞山運河が延びている。この運河により、岩手県の北上川水系、宮城県の仙台平野の全ての水系、および、福島県の阿武隈川水系はつながっている。

[編集] 流域の市町村

福島県

西白河郡西郷村、白河市、西白河郡泉崎村、同郡中島村、石川郡石川町、西白河郡矢吹町、石川郡玉川村、岩瀬郡鏡石町、須賀川市、郡山市、本宮市、安達郡大玉村、二本松市、伊達郡飯野町、福島市、伊達市、伊達郡桑折町、同郡国見町

宮城県

伊具郡丸森町、角田市、柴田郡柴田町、亘理郡亘理町、岩沼市

[編集] アミメカゲロウの大発生

阿武隈川の福島市渡利地区周辺では、約30年前から毎年9月ごろになるとアミメカゲロウが大発生している。カゲロウが橋上へ大量に落下し、車がスリップするなどの事故が発生する危険があるため、通行する際には注意が必要である。国土交通省福島工事事務所は周辺の橋梁に集虫灯を設置し、橋上に死骸が落下するのを最小限に抑える対策を行っている。

カゲロウが大発生する模様は、1985年 8月29日に『NHK特集』で「カゲロウ大発生～'85秋・阿武隈川異変～」と題して放送された。

[編集] 主な支流

福島市中心部を流れる阿武隈川

[編集] 福島県

釈迦堂川
笹原川
大滝根川
逢瀬川
- 音速ラインの楽曲名に用いられている。
五百川
六角川
荒川
松川
- 1600年ごろは信夫山の南側を東流し、現在の祓川(はらいがわ)が当時の松川であるとされる。そのため、関ヶ原の戦時、伊達氏が上杉領に攻め入ったときの松川の戦は、信夫山の北側ではなく南側となる。なお、松川事件で知られる福島市松川町とは別の地である。
摺上川
- 古くは北流して現在の伊達市梁川町五十沢(福島盆地の北端)で阿武隈川と合流していたが、治水対策のため、現在の地(福島市瀬ノ上)で阿武隈川に合流するよう流路を変えたという伝承がある。
広瀬川
- 塩野川
- 小国川