革命
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革命(かくめい)とは、それまで存在していた国家・政府を倒し、体制の違う新しい国家・政府を作る事。
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[編集] 概要
近代以降は、社会思想の普及につれ、市民革命・共産主義革命・国民革命・イスラム革命などをさして使われることが多い。
またこの用法からの転用で、既存の技術や発想から飛びぬけた発展を革命的とも言う。
英語ではrevolutionだが、revolutionは古くは「回転」という意味であり、古きよき(現在よりも人々が清らかであろう神による創世により近い)時代へ戻る政治改革の意味として使われていた(具体例としては、後に清教徒革命と命名される社会変革に対する王政復古など)。歴史の進歩という観念が生まれてから、新しい体制への大規模な改革という意味が一般的となった。即ち、この立場からは「半回転」して新体制に革まることがrevolutionであり、「もう半回転」して元に戻ってしまう原義のrevolutionは、counterrevolution(反革命)として否定的に評価される。しかし、ハンガリー動乱(英:Hungarian Revolution)のように当時は反革命として否定されていても、後に革命であったと再評価される例もある。
本来の漢語の革命は天命が改まるという意味である。語源については天を参照。古代中国では易姓革命など東洋での王朝交代一般をさす言葉であった。
現代の政党政治においては、政権政党が変わることによって政党の連続性が断ち切られる場合には革命と見られる場合がある。政権政党が変わっても前政権からの連続性が担保される場合には変化は少ないが、前政権とは全く違った政策を持った政党が政権をとった場合には革命的な変化が起こる。武力によって政党が政権を取り、劇的に政策を変化させる場合はクーデターと考えられるが、平和裡に劇的な変化が起こった場合にはクーデターではなくて革命が起こったのであると表現されることが多い。
[編集] 社会革命
- 市民革命
- 労働者や農民等、現代の意味における「市民」による革命
- 社会主義革命
- イスラム革命
- 反共産主義革命
- 反ファシズム革命
[編集] 伝統的な意味での「革命」
革命は必ずしも西欧諸国の民主革命や東欧諸国の社会主義革命ばかりをさすのではない。かつて中華文化圏では王朝交代のことを「革命」と呼んでいる。そのため、現在の「革命」という語が進歩的かつ革新的、現代的なポジティヴなイメージばかりの意味で強調されるのは必ずしも正しくない。
例えば、中国大陸は多くの革命を経験しているし、朝鮮半島やベトナムも然りである。しかし、この意味においても日本で王朝交代という「革命」が起こったことはないとされている。