香川京子
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香川 京子(かがわ きょうこ、本名;牧野香子、1931年12月5日 - )は、女優。茨城県行方郡麻生町(現行方市)に生まれ、東京都立第十高等学校(現・東京都立豊島高等学校)卒業。
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[編集] 来歴・人物
高校卒業後の1949年東京新聞主催の「ニューフェイス・ノミネーション」に合格し、1950年に大日方傳監督の「窓から飛び出せ」でデ ビューする。
ニューフェースに応募したきっかけは高校卒業時に漠然と将来を考えた際に本来はバレリーナになりたかったらしいのだが、高校生から目指すのは遅すぎて、どうしよか考えあぐねている時に新聞の募集欄が目に止まり応募したと云う。
芸名の香川京子は映画会社で用意されていたものが、しっくり来ず,家族と香川自身が考えたもの。本名の"香"と言う文字はどうしても用いたく、また本名の"きょうこ"という音も用いられるこの芸名にしたと言う。
映画会社の協定(専属契約)がある時代に早くからフリーになれたおかげで、各映画会社の映画黄金期の多くの巨匠たちの作品に出演するという幸運に恵まれている。 この多くの巨匠の様々な役に自身がキャスティングされた事について、本人は個性のない普通の雰囲気が使いやすかったのだと思うと,謙遜して答えている。
女優として多くの作品に出演しているが「ひめゆりの塔」に出演した事が転機になったようで、この作品に出会ってから女優としての意義を意識するようになったと語っている。
成瀬巳喜男監督の作品に次々に出演し、さわやかな演技で人気女優となる。また、溝口健二監督の「近松物語」で主役を演じ、その卓越した演技力で賞賛を浴びた。黒澤明監督の作品にも多く出演した。
熊井啓監督の「式部物語」でキネマ旬報助演女優賞、「まあだだよ」で田中絹代賞、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受ける。1998年には紫綬褒章も受けた。
[編集] 出演作品
[編集] 映画
- 稲妻(1952年)
- おかあさん(1952年)
- 細雪(1950年)
- ひめゆりの塔(1953年)
- 東京物語(1953年) ‐ 平山京子役
- 近松物語(1954年)
- 山椒大夫(1954年)ヴェネチア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞受賞作品
- どん底(1957年)
- 人間の壁(1959年)
- 悪い奴ほどよく眠る(1960年)
- モスラ(1961年) ‐ 花村ミチ役
- 天国と地獄(1963年)
- 赤ひげ (1965年)ヴェネチア国際映画祭サン・ジョルジョ賞、男優賞(三船敏郎)、ヴェネチア市賞、国際カトリック映画事務局賞受賞作品
- 華麗なる一族(1974年) ‐ 美馬一子役
- 男はつらいよ 寅次郎春の夢(1979年) ‐ マドンナ
- まあだだよ(1993年)
- 深い河(1995年)
- Shall we ダンス?(1996年) ‐ 岸川恵子役
- 阿弥陀堂だより(2002年) ‐ 幸田ヨネ役
- 天国の本屋~恋火 ‐ 桧山幸役
- 赤い鯨と白い蛇(2005年) ‐ 雨見保江役
[編集] テレビドラマ
- 花の生涯(1963年、NHK大河ドラマ) ‐ 秋山志津役
- 樅ノ木は残った(1970年、NHK大河ドラマ) ‐ くみ役
- 明日がござる(1975年、TBS) ‐ 房子役
- 水色の時(1975年、NHK朝の連続テレビ小説) ‐ 房子役
- 春日局(1989年、NHK大河ドラマ) ‐ 寧々役
- ふたりっ子(1996年~1997年、NHK朝の連続テレビ小説) ‐ 有沢理佐子役
- 一絃の琴(2000年、NHK) ‐ 澤村袖役
- はんなり菊太郎(2002年、NHK) ‐ 政江役
- ちゅらさん(2001年、NHK朝の連続テレビ小説) ‐ 紺野真知子役
- 帰ってきたロッカーのハナコさん(2003年、NHK) ‐ 羽根田小春役
- 妻の旅立ち
- オトナの男(1997年、TBS)
- 渡る世間は鬼ばかり(1993年~1994年、TBS) ‐ 田村綾子役
- 家政婦は見た(第20作)(2002年、テレビ朝日) ‐ 叶茂子役
- 芋たこなんきん(2006年~2007年、NHK朝の連続テレビ小説) ‐ 花岡和代役
[編集] バラエティー番組
- 「森田一義アワー 笑っていいとも!」(テレフォンショッキングゲスト。フジテレビ)
- 「2時のワイドショー」(日本テレビ系)
- 「徹子の部屋」(テレビ朝日)
- 「スタジオパークからこんにちは」(NHK総合)
- 「知ってるつもり?!」(日本テレビ)
- 「ごちそうさま」(日本テレビ)
- 「ノックは無用!」(関西テレビ)
- 「生活ほっとモーニング」(NHK総合、2007年3月29日)