D.C.II ～ダ・カーポII～
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| D.C.II ～ダ・カーポII～ | |
|---|---|
| 対応機種 | Windows98/Me/2000/XP |
| 発売元 | CIRCUS NORTHERN |
| 発売日 | 2006年5月26日 (初回限定版) 2006年6月23日 (DVD) 2006年7月7日 (CD) |
| ジャンル | 恋愛アドベンチャー |
| レイティング | 18禁 |
| キャラクター名設定 | 不可 |
| エンディング数 | 7+2 |
| セーブファイル数 | 38+1+1 |
| 画面サイズ | 800×600 24bit |
| BGMフォーマット | PCM |
| キャラクターボイス | 全員(主人公を含む) |
| CGモード | 有 |
| 音楽モード | 有 |
| 回想モード | 有 |
| メッセージスキップ | 有 |
| オートモード | 有 |
『D.C.II ～ダ・カーポII～』は、2006年5月26日にサーカスのブランドCIRCUS NORTHERNより発売された18禁恋愛アドベンチャーゲームである。
目次 |
[編集] 概要
前作『D.C. ～ダ・カーポ～』より53年後（作中では明確には言及していないが、各メディアで2055年だと明言しており、物語中の日付と曜日も2055年及び2056年のものと一致する）の初音島が舞台で、前作での朝倉音夢エンド後の世界が描かれており、前作で枯れたはずの“枯れない桜”が本編の数年前から再び咲き乱れ、枯れなくなっている。季節は冬～春。前作のキャラクターと同姓の者が多数見受けられる。基本的に前作をプレイしていないユーザーでも十分に楽しめる内容だが、前作やアニメ版などのネタが随所に見られ、アニメ『D.C.S.S.～ダ・カーポ セカンドシーズン～』とも繋がりがあることが示唆されているなど、予備知識がないと理解しづらい部分もある。
ゲーム本編はクリスマスパーティーのエピソードを描く第一部、冬休み中の出来事を描く第二部、ヒロイン別の物語を描く第三部の三部構成となっており、第一部の進め方によって攻略可能なヒロインが絞り込まれ、第二部で本命のヒロインを決定し、第三部では第二部で選んだヒロインの物語が展開されるというのが大まかな流れである。
前作からある昼休みと放課後の移動システム、夜の目覚ましシステムなどは健在。さらに移動の際にはどこに誰がいるのか一目瞭然で、目覚ましセットの際は「明日の目覚まし予報」で誰と会えるかほぼ分かるなど、どちらのシステムも非常に分かりやすくなった。
「こそばゆい学園恋愛アドベンチャー」という基本コンセプトは前作からそのまま受け継がれ、第二部までは比較的、明るく穏やかな雰囲気で進行するが、第三部からは急激にシリアス色が強くなり、核心に近づくほど物語は重く悲しいものになっていく。また、ゲーム中の音楽や挿入歌も寂しげな曲や悲しげな曲が多く、悲壮感をより高めているなど、いわゆる「泣きゲー」に近い性質の作品で、特にメイン二人のクライマックスは一見の価値がある。ちなみに本作では新人声優を多く起用している。
[編集] ストーリー
芳乃家に住んでいる桜内義之（主人公）は、隣の家に住む朝倉音姫・朝倉由夢の姉妹と家族同然に育ってきた。 折りしも、クリスマスシーズン。一年中、桜が散らない初音島もクリスマス一色になりつつある時期。風見学園付属の三年生である義之とクラスメイトたちは、一週間後に迫った付属最後のクリスマスパーティー（通称、クリパ）での出し物を考えていた。 そして、そのクリパを皮切りに、年末年始を経て、春に向けて義之の恋物語が幕を揚げる。 魔法の桜の花びらとともに。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場キャラクター
- 桜内 義之（さくらい よしゆき）（声：皇帝（一部のみ）・三咲里奈（幼少期））
- 主人公。風見学園付属3年3組在籍。手から和菓子を出す・他人の夢を見させられるという二つの能力を持つ。これらの能力は前作の主人公・朝倉純一と同じ。幼い頃にさくらと出会ったが、何故かそれ以前の記憶が無く、無理に思い出そうとすると激しい頭痛に襲われる。本来は芳乃家に住むはずだったが、家主であるさくらが忙しく家を留守にする事が多かったため、風見学園付属2年の卒業パーティーまでは朝倉家に居候していた（和菓子を出す能力もその頃に純一から教わったもの）。現在は純一の提案により隣の芳乃家に在住。
- おちゃらけた性格でノリも良く、渉から「ラブルジョワ野郎」と言われるほど周囲に親しい女子が多いのだが、超がつくほどの鈍感で色恋沙汰には疎い。付属2年時のクリスマスパーティー後夜祭で、由夢曰く「血塗られた聖夜」という事件の主犯格とされてしまった。そのため学園では生徒会からマークされるほどの問題児だったが、音姫が生徒会長になってからは自重気味。
- 特技はギターで独学ながら、なかなかの腕前の持ち主。物語の進行次第ではななか達のバンドのギターを担当する。スキーの腕は上級者。料理の腕はなかなか。
- 彼の正体は、さくらが枯れない桜に願ったことで生み出されてしまった、いわばさくらの息子的存在。「この世界」（D.C.IIの世界）ではなく、さくらと純一が結ばれた「別の可能性の未来」で生まれた二人の息子のコピーであるという解釈も存在する。桜にある人々の思いの力から生まれたため、人の思い無しでは存在することができず、桜が枯れ、他人からの思いが無くなると初めから存在しなかった事になる。
- 朝倉 音姫（あさくら おとめ）（声：ひなき藍）
- 誕生日：6月17日。身長：158cm 体重：43kg。スリーサイズ：B73/W53/H82。
- メインヒロイン。風見学園本校2年3組在籍。生徒会長。由夢の姉。幼い頃から一緒に暮らしてきた義之にとっても実の姉のような存在であり、義之からは「音姉」（おとねえ）と呼ばれている。全校生徒に男女問わず人気があり、気取った態度をとらず、誰に対しても平等な態度で接するが、例外として義之には相当に甘く常日頃から（公私の区別なく）義之を「弟くん」と呼び、猛烈に可愛がるため、義之から止めて欲しいと言われるが、その度に音姫は上目遣いで瞳をうるうるさせながら義之を見つめる（義之曰く『弟くんはそんなこと言わないよね?』光線）ので、結局、義之自身、拒む事ができずにいる。いわゆる「ダダ甘」である。
- エッチな事が大嫌いで「えっちなのはいけません!」と叱ったり（説教ともなると一時間は続く）、義之が隠していたエロ本を燃やしてしまったりするが、その割にはその手の情報に疎かったり、自分に対するガードは義之に対してのみかなり甘く、普段から過激なボディーコンタクトをする。
- 音姫には、生徒会長らしく振舞うときの「完璧モード」、義之や由夢に接するときの「甘やかしモード」、笑顔のまま自己主張を続ける「もう聞く耳持ちませんモード」の3つのモードがある。
- 自称「正義の魔法使い」であり、母親から魔法使いの血と魔法の力の監視者の役目を受け継いでいる。また、義之や純一と同様に手から和菓子を出す事もできる。料理はうまく、義之と一緒に料理をする事もある。お化けが大の苦手で、自分から話し始めた話にも悲鳴を上げてしまう。時代劇が好き。他の女性キャラに比べていささか貧乳で(杏曰く「中途半端に小さい」)、本人もそれを気にしている節があり、特に『D.C.II ～featuring YUN2!～』ではそれが顕著になっている。
- なお、音姫・由夢は純一の孫娘であり、また、朝倉家で音姫が使っている部屋は前作で純一が使用していた部屋と同じ部屋である。その内装は純一のときに比べてカラフルなものだが、これは音姫本人の趣味によるものと思われる。
- 朝倉 由夢（あさくら ゆめ）（声：きのみ聖）
- 誕生日：1月2日。身長：153cm。体重：38kg。3サイズ：B79/W51/H80。
- メインヒロイン。風見学園付属2年1組在籍。保健委員。音姫の妹。また、兄妹同然に育った関係から、義之のことを「兄さん」と呼ぶ。朝倉音夢と容姿が似ており、音夢同様に裏モードもある。口癖は「かったるい」（祖父譲り）。焼きおにぎりですら死ぬほど不味く作ってしまうほど壊滅的に料理がヘタ(祖母譲り?)でこのことは先行版にて示唆されている。そのためか基本的に祖父共々自宅でも料理はせず、手伝う事はあっても義之曰く年に一、二回だけ。学校では優等生で通っており、成績も優秀、雑用なども進んで手伝うが、家では眼鏡をかけ、緑のジャージ姿（義之曰くダサジャージ）、「かったるい」と言って何もしないなど学校と自宅で生活態度のギャップが激しい。また、作中の彼女や音姫のシナリオでは義之がプレゼントしたパジャマを身につけている姿が見られる。隠れファンクラブがあるらしい。
- 彼女の見る夢は必ず将来に起こるという未来予知の能力を持つ。そのため、予知夢を見た時は、手帳に夢の内容を記録するようにしている。前作の胡ノ宮環と能力が酷似しているが、関係はおそらく無い。この能力を使えるのは、音姫ほどではないが母親、及び祖父から魔法使いの血を受け継いでいるためと思われる。なお、朝倉家で由夢が使っている部屋は前作で音夢が使用していた部屋と同じ部屋である。
- ちなみに原画を担当したたにはらなつき曰く、「音夢と似てるってほんとによく言われるけど、並べて見てみるとそれ程似てないですよ。髪の色や目の色、あと細かい仕草くらいですよ。」とのこと（D.C.II ～ダ・カーポII～公式ビジュアルパーフェクトブックより）。
- 白河 ななか（しらかわ ななか）（声：野中みゅう）
- 誕生日：5月3日。身長：157cm。体重：41kg。3サイズ：B82/W53/H81。
- 風見学園付属3年2組在籍。風見学園のアイドル的存在。その人気は手芸部主催のミスコンに出場すれば必ず優勝候補になるほど。前作に登場するヒロイン・白河ことりとは一応血筋関係にあるが、直系ではない。勉強嫌いでテストはいつも赤点ギリギリ。歌は好きだが人前で歌うことは苦手。かなり朝に弱い。制服姿の時は髪を束ねているが、プライベートでは髪をおろしている。
- 桜の木の魔法により前作のことりのような読心能力を持つが、ことりとは異なり「相手に触れる」ことで発動し（テレパシーというよりサイコメトリーに近い）、また、それほど鮮明にわかるわけではなく、漠然とわかるくらいらしい。能力の発動条件上、スキンシップが激しいので誤解されやすく、異性にはもてるが同性にはあまり人気がない。そのため、幼馴染みで数少ない同性の友達である小恋のことをとても大切に思っており、また、下心無く自分を見てくれる義之に想いを寄せている。
- 天枷 美夏（あまかせ みなつ）（声：かがみありす）
- 誕生日：不明（起動日は2055年12月16日）。身長：151cm。体重：36kg。3サイズ：B72/W50/H75。
- 風見学園付属2年1組在籍。由夢のクラスメイト。牛柄の帽子と赤いマフラーがトレードマーク。ツンデレ系キャラ。正体はロボットで型番はHM-A06型。前作に登場したHM-A05型「ミハル」とは型番違いなので同一シリーズと思われる。他にもHM-A07型「ミアキ」HM-A08型「ミフユ」というロボットが存在する。大きな負荷が掛かると頭から煙が出る点もミハルと同じ。しかし、ミハルのようにバグを起こして壊れるということは無い。風見学園付近の洞穴で眠っていたが、探検にやってきた義之と杉並に発見され、義之の過失により起動した。
- 人間嫌いだが、先輩の杏にだけは妙に懐いている。また、バナナも嫌い（本当は大好き）だが、バナナに含まれる「バナナミン」という成分が動力の一つであるため、8時間に一回摂取しなければならない（この点はミハルと異なる）。さらに一日一回、ゼンマイを巻く必要もあり、ミハル同様、背中にゼンマイの穴がある。他にも補助動力源としてソーラーパワーがある。「高性能ロボット」を自称しているが、50年も休眠していたため、薄型テレビに驚くなど、ややジェネレーションギャップ気味（義之は「技術の発達していない国から来た帰国子女だから」という苦しい言い訳でごまかした）。筋肉痛機能などのリアルな人間的機能を搭載。ロボットなのに暗記系の勉強が苦手。どうやらロケットパンチを付けて欲しかったらしい。
- シナリオの都合上、先行版の『D.C.II～春風のアルティメットバトル～』ではカーテンコールのみの登場だった。なお、本編における彼女のシナリオのエンディングテーマは仰げば尊し。
- 月島 小恋（つきしま ここ）（声：立花あや）
- 誕生日：11月11日。身長：155cm。体重：46kg。3サイズ：B86/W54/H87。
- 風見学園付属3年3組在籍。義之、ななかの幼馴染み。義之とは小学校時代からずっとクラスが一緒。ななかにとっては数少ない同性の友達でもある。軽音楽部員で担当はベース。占い好き。作品中の席替えで、義之の席の周りをぐるっと一周した。
- 素直で純粋で天然でかなりのいじられ役。結構怖がり。みんなの人気者で義之曰く男子からもかなりもてるのだが、小恋自身には全くと言っていいほど自覚がない。長きに渡り義之に想いを寄せながらも、かなりの奥手なこともあって告白できずにいる。
- 実は大人っぽい服装に興味があり、スタイルもかなりいい（最近少し太ったらしいが）。しかし、大人っぽい格好は恥ずかしくてできないので、結果的に外からは見えない下着だけが派手に。父親が単身赴任中で母親もよく父親の元へ行くため、家には一人でいることが多い。スキーは苦手でゲレンデでは雪だるまを28体（4世帯分）作った事がある。
- 難易度が低いこのゲームには珍しく、作中の彼女のシナリオには見る方が難しいバッドエンドが存在する。
- 雪村 杏（ゆきむら あんず）（声：遠野そよぎ）
- 誕生日：1月29日。身長：143cm。体重：34kg。3サイズ：B69/W49/H73。
- 風見学園付属3年3組在籍。義之のクラスメイト。自他共に認めるロリ担当、本人曰く「ないちち」。表情の変化が乏しく、黙っていれば人形のようだが結構毒舌。演劇部員で担当は役者、また、本編では人形劇の脚本を書いたりもする。桜の木の魔法により一度見たり聞いたりしたことを完全に記憶し、忘れないほどの記憶力を誇る（「雪村流暗記術」とはこの能力のこと）が、たとえ忘れたいことであっても忘れることができない。小恋いじりが大好きでよく茜とつるんで小恋をからかっている。辛いものが苦手。スキーは初級者だが、その滑り方は義之いわくパーフェクト・ボーゲン。
- あまり人を家に呼びたがらず、付き合いの長い茜でさえ彼女の家に行った事が無い。実は幼い頃、ある理由から両親に捨てられた孤児である。
- 余談だが、第一部と第二部の間に流れるムービーの中で何故か一人だけクリスマスパーティのCGが使われていない。
- 花咲 茜（はなさき あかね）（声：まきいづみ）
- 誕生日：4月6日。身長：158cm。体重：51kg。3サイズ：B89/W55/H90。
- 風見学園付属3年3組在籍。義之のクラスメイト。杏、小恋、茜の三人で「雪月花三人娘」と呼ばれる。ほんわかとした物腰だが軽い性格。渉曰く学年きってと称される程の巨乳。スキーの腕前は中級者。裁縫が得意。やおいの気があるのかは不明だが、本編では義之と杉並を見て、杏と一緒にいろいろ想像してしまったりするらしい。事あるごとにエロ方向へ持っていこうとするため、よく義之にはたかれている。雪月花の中で唯一攻略できない。
- 沢井 麻耶（さわい まや）（声：七星友里子）
- 誕生日：9月10日。身長：156cm。体重：40kg。3サイズ：B77/W49/H80。
- 風見学園付属3年3組在籍。義之のクラスメイトで学級委員長。義之達からは通称「委員長」と呼ばれる。いかにも度の強そうな眼鏡を外せば意外と可愛いのではという噂もある。ヨイショされると弱い。成績優秀、品行方正の優等生で生徒の鑑というべき存在だが、義之・杉並・渉などの影響で早くも苦労人になりつつある。ロボット嫌いであり、人一倍プライドが高い。勇斗という名前の弟（声優は同じく七星友里子）がいる。カラオケ好きらしく、マイクを握ると離さないタイプ。父親はμの開発者である沢井拓馬。父親に関するある出来事が彼女のロボット嫌いの原因になっている。
- 高坂 まゆき（こうさか まゆき）（声：三咲里奈）
- 誕生日：7月23日。身長：161cm。体重：48kg。3サイズ：B78/W51/H81。
- 風見学園本校2年3組在籍。義之の先輩で生徒会副会長、音姫の親友。義之や杉並などの問題児に音姫共々、手を焼いている。特に杉並を徹底マークしているようであるが、ことごとく逃げられている。だが本人はどうもそれを楽しんでいる節がある。力が強く、体力勝負では男子にも引けを取らない。虫が苦手。料理がうまい。ちなみに義之、杉並、渉、杏が同じクラスなのは監視しやすいようにと彼女が先生に提案したためらしい（これについては先行版において示唆されている）。
- 水越 舞佳（みずこし まいか）（声：柚木あずさ）
- 誕生日：10月29日。身長：165cm。体重：55kg。3サイズ：B83/W54/H83。
- 風見学園の保健の先生で天枷研究所の関係者でもある。実家は水越病院であるため、前作の水越萌・眞子姉妹との何らかの血縁関係にあるようだ（スタッフインタビューによると水越姉妹の弟あたりの血筋とのこと）。眞子とは、やや容姿が似ている。ヘビースモ-カー。また、鍋の匂いに敏感だったりする。風見学園の卒業者で学生時代は口より先に手が出るタイプだったらしい。前作の白河暦のようなポジションに当たり、義之に美夏の世話役を依頼する。μの開発者の沢井拓馬とは面識があり、論文のアドバイスを貰ったりしていたらしい。
- 杉並（すぎなみ）（声：空野太陽）
- 風見学園付属3年3組在籍。義之の悪友。下の名前は不明。前作の杉並との関係も不明（同一人物ではないらしい）だが、役どころは同じ。前作の杉並に比べて、制服の襟はきっちり詰めていかにも優等生といった感じだが、やや人相が悪く、学園のイベントにおける暴走ぶりにも磨きが掛かっている。ただし、詰めが甘いところがある。また、非公式新聞部の後ろ楯も健在(余談だが、風見学園の図書室には非公式新聞部のバックナンバーが50年分置いてあるらしい)。プライベートでは眼鏡をかけていることが多く、前作の杉並は「黒い服は敵を欺くことが出来る」とプライベートでも学ランを着ていたりしたが、本作の杉並は普通に私服を着ている。前作の杉並同様、その私生活は全て謎に包まれている。
- 板橋 渉（いたばし わたる）（声：万栗太郎）
- 風見学園付属3年3組在籍。義之の悪友。義之、杉並、渉の三人で「三バカ」と呼ばれ、生徒会の危険人物リストにも載っている問題児。小恋、ななかと共にバンドを組んでおり、ドラムを担当。スケベな性格で言動は極めてオゲレツ。度々もの凄い顔で妄想にふけり、放送禁止用語を連発することも。ただし、音楽に関しては熱い思いを持っている。行動が素早い。小恋に片思いしており、普段の軽薄さとは裏腹に彼女に対する想いは非常に一途なものである。スキーは初心者で超が付くほどド下手、一度滑り出すとかなり危ない。クリパにかこつけて義之を巻き込み脱童貞宣言をしていたが、あえなく玉砕した。
- μ（ミュー）（声：かがみありす）
- 市販されているメイドロボット。様々な設定（身長、体重、特技、誕生日等）のカスタマイズが可能でオプションパーツも存在する。値段は義之曰く、一般家庭の家計が傾くほどだが、杉並が仕入れた情報によると風見学園の理事の中には何体も所有している者もいるらしい。開発者は麻耶の父親であり、天枷博士の意志を継いでロボットの研究をしていた沢井拓馬。しかし、彼がμに搭載したある機能が一部では問題視され、社会的な論争を引き起こしている。舞佳曰く、最終的に天枷博士や沢井博士は「人間」を作りたかったらしく、あえて問題視されるような機能が付けられたのもそのためである。
- なお、型番はHM-A08μ型。08型シリーズの開発時のコードネームは「ミフユ」。また、ミフユのプロトタイプとしてHM-A07型「ミアキ」というロボットも作られたらしい。
- 小日向 ゆず（こひなた ゆず）（声：宮代ゆず）
- 水越病院に入院している子供。ななかの友達。周りの者に元気を与えるほどの元気な子。好物はプリン。
- 小日向 慎（こひなた しん）（声：ヘルシー太郎）
- ゆずの父親。物書きをしており、雑誌に小さなコラムを載せている。気さくで優しい。本島から願いが叶う桜の木の話を聞いてやってきた。ななかのシナリオのみに登場する。
- 芳乃 さくら（よしの さくら）（声：北都南）
- 誕生日：9月4日。身長：140cm。体重：31kg。3サイズ：B68/W51/H72。
- 前作のメインヒロインの一人。前作の主人公、純一とは従姉弟関係で初恋の相手でもあった。風見学園の現学園長であり、義之の居候先の家主でもある。長年に渡りアメリカである研究をしていたが、数年前に日本へ帰国した。前作とほとんど容姿が変わっておらず(そのため風見学園を初めて訪れた人には彼女が学園長だと言っても信じて貰えない事が多い)、スリーサイズや好きなもの、嫌いなものもまったく同じである。時代劇も相変わらず好き。また、間違った日本観もそのまま。うたまる同様、はりまおとも話すことができる。推定年齢は約70歳だと思われるが詳しい年齢は不明で、義之がそのことを聞くと「レディに年齢を聞くのは失礼だよ」などと言って怒る。とても忙しいらしく、大晦日や正月も仕事をするほどで何日も家を空ける事も多い。また、日頃からふらっと家を空ける事があり、中には「アメリカに行っていた」という事もあるらしい。
- 時折、義之に対して「お茶しない?授業なんてサボって」などと学園長らしからぬ問題発言をする。学園長室はさくらの趣味を反映してか和室であり、鍋をすることもある。はりまおに頭の上を気に入られているらしく、さくらの立ち絵には（前作のうたまるのように）はりまおが頭に乗っているバージョンがある。
- 前作から多少ヘアスタイルが変わり、普段は黒いリボンである程度の髪をツインテールに結い上げ、残りはおろした状態となっており、寝巻きの時は全ておろし、髪の先を前作でさくらが使用していたのと同じだと思われる青いリボンで結んでいる。
- 前作同様、本作でも物語の重要な鍵を握っており、D.C.シリーズの真の主人公と言っても過言ではない。ヒロイン全員を攻略すると出現する「D.C.」シナリオでは彼女の視点から本作の全貌が明かされるが、同時に不可解な結末から本作最大の謎を残すこととなった。余談だが、その結末にファンから「続編があるのでは？」という意見も少数あった。またクリア後の声優インタビューで北都南は続編を示唆するコメントを残している。
- 朝倉 純一（あさくら じゅんいち）（声：桐生大地）
- 前作の主人公。さくらとは従姉弟関係で初恋の相手。本作では音姫と由夢の祖父として登場。「かったるい」を連発する性格や和菓子を出す能力は変わっていない。さくらとは違いお爺さんになっている。なお、純一の妻は朝倉音夢らしいが、音夢自身は名前のみの登場である。また、義之曰く純一と音夢は仲慎ましい暮らしぶりから「理想的な夫婦」であったという。
- 彼もまた、さくら同様、重要な人物だが登場機会は少なく、直接登場するのは音姫シナリオと「D.C.」シナリオのみである。
- 朝倉 由姫（あさくら ゆき）（声：三咲里奈）
- 朝倉姉妹の母。義之が朝倉家に来て、そう間もないうちに病気で亡くなった。義之に「音姫と由夢のことを守ること」を約束させる。彼女は純一の娘ではないらしいが、家系は代々魔法使いで魔法の力の監視者の一族である。監視者の役目は音姫に受け継がれている。夫（朝倉姉妹の父、おそらく純一の息子）については一切の描写がない。
- 天枷 博士（あまかせはかせ）（声：ヘルシー太郎）
- 美夏の夢に登場する美夏の開発者。本名は不明。おそらく、前作の天枷美春の父親だと思われる。50年前に美夏を開発したが、当時はまだロボットを受け入れられるような時代ではなく、美夏を封印せざるを得なかった。また、その経緯が語られる際に前作の白河暦と思われる人物の話が出る。前作では「天枷教授」と「天枷博士」の二通りの呼称があったが本作では「博士」で統一されている。
- 沢井 拓馬（さわい たくま） (直接登場はしない)
- μの設計者であり、沢井麻耶の父親。天枷博士の研究を受け継ぎ、人間型ロボットの開発に心血を注いでいた人物。しかしHMA-08μ型を開発した時に搭載したある機能が問題視され、人権団体や女性団体からのバッシング受けた。またマスコミの好奇な目に家族も晒され、市民団体の影響を受けた『善良な一般市民』を名乗る人々による心ない暴力に追いつめられ、自殺した。舞佳がマスターコースの時代に、数回面識があったらしい。
- エルニーニョ 絵梨奈（えるにーにょ えりな）（声：七星友里子）
- 目覚ましをセットする際に流れているラジオ番組「明日の目覚まし予報」のDJ。かなりのマシンガントーク。お天気お姉さんが友達。自称低血圧。
- DJ（声：ヘルシー太郎）
- あるヒロインのシナリオ中、義之が見る他人の夢の中でいつも流れているラジオ番組のDJ。本名は不明。こちらもマシンガントーク。「HAHAHAHA」という特徴的な笑い方をする。日々業界の裏事情を暴露し、スポンサーの圧力に晒されているが、それすらもネタにしている。
- はりまお（声：かがみありす）
- 主に学園長室にいる謎の生物。さくら曰く犬らしいが、その姿は体より頭が大きい、鼻や口が見当たらない、目が縦に細長いなど奇妙なものである。前作のうたまるのようなマスコット的存在。よく義之の魔法で出してもらっている和菓子が大好きで、鍋なども食べている。さくらの頭の上がお気に入りのポジションらしい。また、うたまるのようにさくらと話すことができる。うたまるとは違い、多くの時間を学園で過ごしているが、たまに芳乃家にいる。
- ユーザーマニュアルには義之の代理として載せられている。
- 謎の生物（直接登場はしない）
- サブシナリオの杉並との会話に登場する「顔の半分が目で手足が見当たらず、あえて言うならば猫と言えなくもない白い生物」。また、同じくサブシナリオの音姫とまゆきの会話でも音姫が「うにゃ～ん」と鳴く白い猫を見たという台詞があり、このことから、うたまる（もしくはその子孫）が健在していることが窺えるが、詳細は不明。
[編集] スタッフ
- プロデューサー：tororo
- ディレクター：雨野智晴
- キャラクターデザイン・原画：たにはらなつき、ちのちもち、みつまむ、かゆらゆか
- シナリオ：たけうちこうた、雨野智晴、望月JET、舞浜ののか、森の眼
- BGM：猫野こめっと
- テーマソング
- 第三部OP・メインテーマ曲：「ダ・カーポII ～あさきゆめみし君と～」
- （作詞・作曲：tororo 編曲：Angel Note 歌：yozuca*）
- グランドED曲：「Spring Has Come」
- （作詞・作曲：rino 編曲：大久保薫 歌：rino）
- 第一部OP曲「beautiful flower」
- （作詞・作曲・編曲：宇佐美宏 歌：美郷あき）
- 第二部OP曲「Especially」
- （作詞：くみはし佑 作曲・編曲：宇佐美宏 歌：橋本みゆき）
- 挿入曲「Time will shine」
- （作詞：原田知己 作曲・編曲：稲田昌宏 歌：Alchemy+）
- ななかルートED曲and挿入歌「まぶしくてみえない」
- （作詞・作曲：BABY FACE 編曲：鈴木マサキ 歌：yozuca*）
- 杏・小恋ルートED曲and先行版ED曲：「Little Distance」
- （作詞：RUCCA 作曲：中野慎也 編曲：稲田昌宏(Alchemy+) 歌：桃田佳世子）
- 音姫・由夢ルートED曲「If...～I wish～」
- （作詞：RUCCA 作曲・編曲：宇佐美宏 歌：美郷あき）
- 美夏ルートED曲「仰げば尊し」
[編集] 番外編
D.C.IIには、本編以外に、発売に先駆けてダウンロード配布した「先行版」と、販売後、ユーザー登録をしたユーザー向けにダウンロード配布された「おまけデータ」が存在する。どちらも短編ではあるが独立した内容となっている。
先行版は、前作D.C.や最終試験くじらなどにも存在するある種、CIRCUS作品の伝統のようなもの。おまけデータは、以前配布されていた「うたう絵本」のようなお返しディスクのダウンロード版と考えるとわかりやすい。
また、サーカスの5作品の合同クリスマスファンディスク『C.D.Christmas Days ～サーカスディスク クリスマスデイズ～』にも、D.C.IIのアナザーストーリーが収録されている。
[編集] 先行版・春風のアルティメットバトル!
『D.C.II ～ダ・カーポII～ 春風のアルティメットバトル!』のタイトルでイベント等で配布、現在は公式サイトから無料ダウンロードできる。また、ネット環境にないユーザーのため、『春風のアルティメットガイドブック』という先行ファンブックにもCD-ROMが付属している。
本編開始の9ヶ月ほど前の話で、義之達が付属2年の時の卒業パーティーの際に、模擬店で一番の売り上げを上げたところに「超豪華賞品」を贈呈すると言う当時の生徒会長、磯鷲（声：北都南）の発言から始まる。これに異常な関心を見せた杉並・義之(付属2年1組)、渉(付属2年2組)、杏・茜(付属2年3組)による売り上げ1位を目指す攻防戦の幕が切って落とされた。これと同時に、生徒会の音姫・まゆきたちによる厳戒態勢が取られる事になる。
義之が朝倉家から芳乃家に引越しを行なったのはこの卒業パーティー直後で、先行版でそれが描かれている。
また先行版では、朝倉音姫・由夢、白河ななか、月島小恋、雪村杏、花咲茜、杉並、板橋渉、沢井麻耶、高坂まゆき、芳乃さくらのみが出ており、その他のキャラクターは登場しない。天枷美夏は本編開始まで洞穴で眠っている設定となっているためカーテンコールのみの登場である。
[編集] おまけデータ・D.C.II ～featuring YUN2!～
『D.C.II ～ダ・カーポII～』購入特典企画「D.C.IIおまけデータプレゼント企画」にてダウンロード配信された作品。期間中（1次登録：2006年6月26日～9月30日まで、2次登録：11月1日～30日）にユーザー登録し申し込んだ者にダウンロード配信（先着順で、11月7日～17日、12月4日～6日の間にメールにて個別告知）された。
タイトルは『D.C.II ～featuring YUN2!～』で、本編と同様のフルボイス仕様となっている。おまけデータといいつつも、パッチのようなものではなく、先行版と同様、独立したプログラムであるため、本編のデータがなくても起動できる。ただし、初回起動時に作品のシリアルが必要。
内容は、先行版より後、本編より前にあたる2055年10月末の出来事。『最終試験くじら』のサブヒロイン「ゆんゆん」こと咲倉ゆんが絡んだストーリーとなっている。登場キャラクターは、義之、音姫、由夢、小恋、杉並、渉。
[編集] C.D.Christmas Days ～サーカスディスク クリスマスデイズ～
2006年12月22日発売。5作品のうちの一編として、D.C.IIのショートストーリーも収録されている。作中時期は、本編ともかぶる12/22の夜から明朝にかけて起きた出来事。音姫がもらってきた謎の果実を食べた義之、音姫、由夢の三人が翌朝から大変なことに。
[編集] 新作予定
2007年4月27日にD.C.II ～ダ・カーポII～単体でのファンディスク、D.C.II Spring Celebration ～ダ・カーポII～ スプリング セレブレイションの発売が予定されている。こちらは電撃G's magazine2006年11月号にてシナリオの概要が掲載、それによると各ヒロインに3本の候補があり読者投票によって1本ずつ決定される。
そして2007年2月号で決定したシナリオが発表され、1月23日からCIRCUSのHP上でこの情報のサイト運営が始まった。
[編集] インターネットラジオ
2006年4月から、ランティスウェブラジオで『D.C.II ～ダ・カーポ II～ 風見学園放送部』が配信されている。毎週火曜更新(AM0:00)
[編集] 小説
原作：サーカス（パラダイム）
- D.C.II ～ダ・カーポII～ 春風のアルティメットバトル! ISBN 489490800X
原作：サーカス/著：雑賀匡（パラダイム）
- D.C.II ～ダ・カーポII～ 茜色の空の下で(2006年11月24日発売) メインヒロイン:朝倉由夢 ISBN 4894908204
- D.C.II ～ダ・カーポII～ 伝えたい心(2007年1月20日発売) メインヒロイン:白河ななか ISBN 4894908284
- D.C.II ～ダ・カーポII～ ボーイ・ミーツ・ロボット(3月発売予定) ISBN 9784894908369
- D.C.II ～ダ・カーポII～ 未定(5月発売予定) メインヒロイン：月島小恋 ISBN 9784894908383
[編集] 漫画
- D.C.II ～ダ・カーポII～
「コンプティーク」（角川書店）誌上にて2006年12月号より連載中。絵は龍牙翔氏。比較的、原作に沿った内容となっている。
- D.C.II Imaginary Future ～ダ・カーポII イマジナリーフューチャー～
「電撃G's magazine」（メディアワークス）誌上にて2007年3月号より連載中。絵は卯花つかさ氏。原作ディレクター・雨野智晴氏のストーリー監修で、義之とななかを中心とした内容。
[編集] 関連書籍
- D.C.II～ダ・カーポII～公式パーフェクトビジュアルブック（メディアワークス）
[編集] CD
音楽CD
- 「ダ・カーポII～あさきゆめみし君と～/Spring has come」
- 唄：yozuca*/rino
- LACM-4267
- 「D.C.II～ダ・カーポII～ ボーカルアルバム Songs From D.C.II」
- 唄：美郷あき/橋本みゆき/Alchemy+/yozuca*/桃田佳世子
- LACA-5545
- 「D.C.II～ダ・カーポII～ オリジナルサウンドトラック」
- 音楽：猫野こめっと
- LACA-5549
- 「D.C.II～ダ・カーポII～ キャラクターソングアルバム」
- 唄：野中みゅう/立花あや/ひなき藍/きのみ聖/遠野そよぎ/かがみありす/まきいづみ
- LACA-5567
ドラマCD
- 「D.C.II prestorys entrata」
- 脚本：雨野智晴
- 出演：ひなき藍/きのみ聖/野中みゅう/立花あや/遠野そよぎ/かがみありす
- SOFT-0017
- D.C.II 音姫の「Chocolate Box Memories」
- 脚本：たけうちこうた
- 出演：ひなき藍/きのみ聖/立花あや
- SOFT-0020
- D.C.II 雪月花の「ドキドキお見舞い大作戦」
- 脚本：たけうちこうた
- 出演：立花あや/遠野そよぎ/まきいづみ/野中みゅう/ひなき藍/きのみ聖
- SOFT-0021
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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