PRIMERGY 6000
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PRIMERGY 6000(ぷらいまじー)とは、富士通のインターネット・ビジネスサーバのブランド名である。
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[編集] 概要
FACOM Kシリーズ(K-200シリーズ,K-600シリーズ,K-6000シリーズ)、GRANPOWER 6000(GP6000シリーズ)の後継となるIAサーバ[1]。FACOM Kシリーズからのユーザーが永い間蓄積してきた経営資産を、莫大なコストをかけて再構築(レガシーマイグレーション)することなく、そのまま継承することが可能。GP6000シリーズ以降はインテルCPUを採用するなど、低コスト化を図っている。また、オープンシステムとの親和性もあり、Javaなどオープン系ソフトウェアの動作、企業間の電子データ交換(eコマース)や携帯機器にも対応したWebコンピューティング機能、電子帳票のメール自動配信機能など、現在の業務システムに求められる最適なソリューションが積極的に提供されている。なお、オープンシステム(特にWindowsサーバ)と異なり、ウィルス感染などのセキュリティ上のリスクは事実上皆無である。
OSとして ASP (FACOM Kシリーズの中盤までは CSP)が動作し、主要言語は COBOL G (SQLに対応した富士通のCOBOL互換言語)。なお、COBOL GとJavaのプログラム間でデータ連携もできる。
Oracle等の他のRDBMSとの連携を図るため、PRIMERGY 6000はRDBMSとしての側面も持っている(SymfoWARE 6000)。
システム管理者のコンソールにはFM Gシリーズ、利用者はFM Gシリーズ、K端末エミュレータ(Windows上で動作する端末エミュレータ)、MeFt/Web(Webブラウザ上で操作)などを用いる。
なお、PRIMERGY 6000とPRIMERGY(PCサーバ)は、アーキテクチャなどを除くと、別系統のシリーズだともいえる。
- ※SymfoWARE 6000:PRIMERGY 6000におけるRDBMSの名称(例えば、IBM System i シリーズにおけるDB2/400と同様、OSの中核部分に統合されているRDBMS)。かつてのRDB/6000の後継機能。Symfoware Serverとは、コマンド体系など共通面も多い。
- ※FM Gシリーズ:UNIX System VベースのSX/G上で動作するワークステーション。インターネット・ビジネスサーバのPRIMERGY 6000がFACOM K-200シリーズからの系譜にあるのに対し、ワークステーションのFM GシリーズはFACOM K-10シリーズからの系譜にある。PRIMERGY 6000や2004年まで販売されていたUNIX System Vベースのサーバ GRANPOWER 7000D(2004年にSolarisベースのサーバ PRIMEPOWERへ変遷)のコンソールとしても用いられる。スタンドアロンでもワープロソフトのEPO-OASYS/Gや表計算ソフトのEPOCALC-Gなどが活用できる。
[編集] MOの利用
富士通はコニカミノルタと並んで世界で2つしかないMOドライブ生産メーカーである。それゆえ、富士通のインターネット・ビジネスサーバは、2007年3月販売終了予定のPRIMERGY 6000/50まで、長らくMOが標準で本体に内蔵搭載されてきた歴史をもつ。2006年11月に販売開始したPRIMERGY 6000/60からはDVD-RAMドライブが標準で本体に内蔵搭載された代わりに、MOドライブは本体に内蔵搭載されなくなった。
ところで、富士通のインターネット・ビジネスサーバのフロッピーディスクではDOS形式が採用されているが、かつてのFACOM Kシリーズでは、メインフレームとの互換性のため、IBM形式が採用されていた。そのため「FACOM Kシリーズの系譜のディスクフォーマット=IBM形式」との誤解を招き、さらに、MOの論理フォーマットのIBM形式が、富士通のインターネット・ビジネスサーバでも利用可能だとの誤解の元にもなっている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- インターネット・ビジネスサーバ PRIMERGY 6000 - 富士通
- PRIMERGY 6000 から Windows への資産移行を支援 PowerFX for NetCOBOL - 富士通
- 富士通オフコン資産移行ソリューション - 富士通北陸システムズ
- 生産情報システム「FNASKT」 - 富士通長野システムエンジニアリング
- 富士通のインターネット・ビジネスサーバの系譜