かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相
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ジャンル | サウンドノベル |
対応機種 | プレイステーション2 |
開発元 | チュンソフト |
発売元 | セガ |
人数 | 1 |
メディア | DVD-ROM1枚 |
発売日 | 2006年7月27日 |
かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相(かまいたちのよる3{トリプル} みかづきじまじけんのしんそう)は、セガから発売されたゲームソフト。2006年7月27日にプレイステーション2用のサウンドノベルとして発売された。
目次 |
[編集] 概要
三日月島での事件から一年後の8月15日、供養のために再び三日月館に一年前の面子が揃う。 しかし、0時までに立ち去るようにとの差出人不明の警告文が届き、密室での殺人事件が起こってしまう。 透たちは0時までに密室殺人の謎を解き、無事に生還することが出来るであろうか…。 まず最初に4人の主人公を使い本筋のストーリー真相編を攻略。その後ピンクの栞が開放され番外編が楽しめるようになる、そしてバッドエンドをクリアしていくと黒の栞が開放され、バッドエンドルートにおける真相が明らかになる犯人編がプレイできる。そして全エンディングをクリアすると金の栞になり後日談が追加される。
『かまいたちの夜2』から4年ぶりに発売されたシリーズ三部作の完結編。本作のメインシナリオ「三日月島事件の真相編」は前作、前々作と密接に関わるため、『かまいたちの夜』と『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄』のメインシナリオも同時収録されている。単なる「3」ではなく、「トリプル」というタイトルになっているのはそのため。前2作を未プレイだったり、プレイ済みでも内容の記憶に自信がない場合は先に「ペンション“シュプール”編」「監獄島のわらべ唄編」をプレイすることが推奨されている。
脚本は我孫子武丸、音楽は羽毛田丈史が担当。プロデューサーは中村光一。 2では我孫子はサブシナリオ執筆と監修にとどまり、メインシナリオは田中啓文が担当していたが、3ではシリーズ完結篇ということもあり再び我孫子が筆を奮っている。
[編集] ゲームシステム
前2作の主人公は一部のサブシナリオを除けば「矢島透」1人だけだったが、「三日月島事件の真相編」では「香山誠一」、「矢島透」、「久保田俊夫」、「北野啓子」の4人が主人公。これに伴い透と真理の名前は変更できなくなっている。最初に選べる主人公は香山1人だが、シナリオが進行するにつれて徐々に増えていく。
特定の主人公が選んだ選択肢は別の主人公のシナリオにも影響を与えるため、それぞれのキャラクターの行動をどう組み合わせるかを考慮することがゲームを攻略する上で必要となる。これはチュンソフトが以前に発売した『街 ~運命の交差点~』のゲームシステムの応用といえる。
各主人公の行動は5分刻みの「タイムチャート」に表示され、既読の時間帯であればタイムチャートを選択するだけで簡単に時間帯と主人公を切り替えることが可能。
オートセーブ機能が搭載されていて、選択肢などでは自動的にセーブされる。(設定でOFFにすることも可能)
[編集] 主な登場人物
[編集] 主人公
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香山誠一(かやま せいいち)
- 本作の一番目の主人公。恰幅のいい大阪の会社社長。お好み焼きのチェーン店を経営していて金にはがめついが、どこか憎めないところがある。三日月館の事件の供養のため島を買い取って館を修復し、皆を招待する。今回は新しい「男の大往生」を披露してくれる。
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矢島透(やじま とおる)
- 本作の二番目の主人公。学生だが大学が休みの時はペンション“シュプール”を手伝っている。普段は頼りないが、ここ一番では抜群の推理力を発揮する…かどうかはプレイヤー次第。あれから一年、相変わらず友達以上・恋人未満な真理との関係を進展させるために、再び三日月島へと向かう。
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久保田俊夫(くぼた としお)
- 本作の三番目の主人公。髪の毛を後ろで縛っている優しく思いやりのあるスポーツマン…だったが、一年前の事件が原因ですっかり変わってしまい、酒浸りのすさんだ生活を送っている。事件の真相をつかむため三日月館に向かう。最近は貧乏生活のためカップラーメンをよく食べている。一言多く浮いた事を言ってしまうのが欠点。
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北野啓子(きたの けいこ)
- 本作の四番目の主人公。ちょっとドジなところがあるぽっちゃり系のOL。最近は恋に悩んでいて、想いを伝えるため三日月館での供養に参加する。食欲旺盛でいつもスナック菓子を大量に持ち歩いている。顔に似合わずファンシー乙女。会社の方では愛想は余り良くないが、親友の可奈子に対しては面倒を見る優しさを持っている一面を持つ…。
[編集] 主要人物
- 小林真理(こばやし まり)
- ロングヘアで明るく健康的な本作のヒロイン。現在はペンション“シュプール”で働いている。香山に誘われて一年前の事件の供養に参加する。
- 久保田みどり(くぼた みどり)
- 俊夫の妻でポニーテールが特徴の女性。年齢不詳な容貌。スポーツ用品店で働いていたが、一年前の事件をきっかけに現在では離れた生活を送っている。
- 春子(はるこ)
- 香山の元妻。優しいが芯の通ったところのある女性で、料理の腕も確かで気立てもいい。シュプールで世話になった小林のためもあり、香山を手伝うために供養に参加。人生の先輩として透にアドバイスをしてくれる。
- 美樹本洋介(みきもと ようすけ)
- 髭がトレードマークのフリーのカメラマン。身長が高く腕っ節もある。香山に頼まれて三日月館の写真を提供する。クルーザーを持っているがその腕は??
- 渡瀬可奈子(わたせ かなこ)
- 仕事のできる美人OLだったが前作の事件を周りから面白半分に追求され会社に居られなくなり退社。その後、俊夫同様酒びたりの生活を送っていたが、啓子や美樹本のおかげで立ち直る。現在は美樹本の元でカメラマンのアシスタントをしている。仲が良かった啓子とは色々な事があり疎遠になった。
- 姫宮麗子(ひめみや れいこ)
- 本名権藤精作(ごんどう せいさく)。
- ペンション“シュプール”のシェフ。見かけはゴツいホモセクシャルだが有名ホテルで長い間修行をしてきたとあって料理の腕は抜群。
- ケマルーア彦田
- 河内に住んでいるという祈祷師。占いは良く当たるとの噂で、お祓いの評判も高いらしい。三日月島にかけられたという呪いを解く為の祈祷の方法を香山に伝授した。名前は「我孫子武丸」のアナグラム。実は2の洞窟探検篇にも会話の中で出演している。
- 船長
- 本土と三日月島を往復している地元の送迎船の船長。岸猿家とゆかりのある三日月館については良く思っていないらしい。
- コートの男
- 夏なのにトレンチコートを着ている見るからに怪しい人物。ゲーム「かまいたちの夜」に登場した田中一郎に似ているが…。
[編集] かまいたちの夜 挟み忘れた栞
かまいたちの夜×3予約購入者に特典として贈られた非売品の文庫小説。作者は本編と同様、我孫子武丸。以下の3本が収録されている。
- 「〆切り編」
- 「ラブテスター編」
- 我孫子が「かまいたちの夜2」に収録するために書いたラブテスター編のオリジナル版をゲームブック化したもの。過激すぎるため未収録になったシーンも収録されている(ただし、あまりにも過激すぎる表現は伏字になっている)。透と真理が初めてのデートに行くという設定。
- 「流れシェフ 姫宮麗子」
- かまいたちの夜×3に登場する姫宮麗子を主人公にした短編小説。姫宮がシュプールに来た時のエピソード。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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