インターバル・シグナル
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インターバル・シグナル(Interval signal、略称は“IS”)は、ラジオ放送局が主に放送開始前に送出する、放送局を識別するための音楽などのことである(同じものが放送終了後や番組の合間にも送出されることがある)。いわゆるオープニングやエンディング(クロージング)とは別。もともと、周波数読み取り機能のないラジオで放送開始前にチューニング(周波数合わせ)をするための手助けとして始められたものであり、海外向け放送を行う放送局の多くは独自のインターバル・シグナルをもつ(放送局によっては、系統別に異なるものを用いる)が、国内向け放送だけを行う放送局はインターバル・シグナルがないことが多い。インターバル・シグナルには一般に、国歌や民族音楽といった放送局を特徴づける音楽などが使われている。
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[編集] 代表例
[編集] 海外
- BBC World Service - ロンドンのボウ教会の鐘(Bow Bells)
- かつては、ワールド・サービスが“Orange and Lemon”、ヨーロッパ向けが勝利を意味する“V”のモールス音のアレンジ、その他の地域向けが“BBC”の3音のアレンジであった。
- ラジオ・カナダ・インターナショナル - 「カナダ国歌」(ピアノ演奏)
- ラジオ・オーストラリア - 「ウォルシング(ワルチング)・マチルダ」、放送開始直前にワライカワセミの鳴き声
- ロシアの声 - 「展覧会の絵」(モスクワ放送時代は「祖国の歌」)
- 中国国際放送 - 「義勇軍行進曲」(北京放送時代は「東方紅」)
- 朝鮮中央放送 - 「金日成将軍の歌」
※ かつて“World Radio TV Handbook”には譜例が多数掲載されていた。
[編集] 日本国内
※ オープニングやエンディング(クロージング)を含む。
- 文化放送、TBSラジオ、ABCラジオ、MBSラジオ、ラジオ大阪、東海ラジオ放送(曲自体は開局当初から変っていないが、現在流れているのは1992年4月のAMステレオ放送開始にあわせてこれまでのナツメロ風の音調からシンセサイザー演奏のものに変わっている)、南海放送、RBCiラジオなど 社歌や放送局のイメージソング(多くは日曜日の深夜放送終了時と月曜日の早朝放送開始時に流れるが、ABCラジオは日曜日の放送終了時 またMBSラジオは月曜日の放送開始時のみで日曜の終了時はアレンジ版のファンファーレスタイルが流れる)
- ニッポン放送 ジョニー・ピアソン「朝もやの渚」(日曜深夜の終了時 月曜早朝の開始時は「君が代」)
- 平日はオールナイトニッポンの終夜放送である。
- NHKでは、ラジオ第2放送の開始前(5:23~5:30)と放送終了後の君が代演奏後5分程度にオルゴールによるISを放送している。かつてはラジオ第1、FM(FMは終了時のISはなし)でも同様に放送された事例がある。現在は君が代の演奏がなく、基点の5時になるとすぐコールサインのアナウンスののち、次の番組が放送される。
- また、NHKワールド・ラジオ日本の海外向け国際放送では放送開始前のISに「数え歌」という童謡のオルゴール曲が流れ、「こちらはラジオ日本・NHKワールド、東京より送出」のアナウンス(日・英・独の三ヶ国語)がされている。
- 山形放送 放送開始時はマーチングバンドによる演奏。終了時はハワイアンソング(ウクレレ)の演奏。
- 北海道放送 「ウポポ」という民族調の曲が流れていた。
- STVラジオ 「マリアの丘」というトランペット曲が流れている。
- 信越放送 県歌「信濃の国」が流れていた(2006年の本社移転を機に中止)。
- 日経ラジオ社 1954年の開局当時に収録されたチューブラー・ベルと琴の演奏(石井歓作曲、放送開始時)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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