ウキクサ科
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?ウキクサ科 | |||||||||||||||
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ウキクサ(Spirodela polyrhiza) |
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分類 | |||||||||||||||
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属 | |||||||||||||||
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ウキクサ科(Lemnaceae)は単子葉植物に属し、すべて水に浮く水草である。
ウキクサ科植物の総称としてウキクサということもあるが、種としてのウキクサ(Spirodela plyrhiza)を指す場合もある。また、普通名詞として水面に浮かぶ水草を指す場合もある。
転じて、一カ所に生活の場を定めないことを「浮き草」暮らしなどと使うこともある。
[編集] 特徴
ウキクサ科の植物は、大部分が水面に浮く浮遊性の水草で、一部に沈水性のものがある。一見、葉だけが水面に浮かんでいるように見える。この葉のように見えるものは葉と茎が融合した葉状体である。種によっては、根のないものもあるが、多くは水面下に1本~数本の根を下垂させる。通常は側面に新しい葉が出てきて、それが根を出して独立することで無性生殖する。まれに花を咲かせるが、ごく小さくて目立たない。多くのものでは、葉のそばに小さな花が顔を出す。花には雌しべ1本と、雄しべ1~2本があるだけ。
水面に浮かぶ葉のように見える部分は、実は葉ではない。葉であれば、そこから根が出たり、芽が出たり、花が咲いたりするはずがないからだ。では茎かというと、そうも断定ができないようだ。普通はこれをあいまいに葉状体と呼んでいる。葉状体は丸っぽいか楕円形で、偏平だが、中に空気を含んでいる。裏面の端の方に寄って根が出る。
進化的にはサトイモ科に近縁とされ、APG植物分類体系ではサトイモ科に入れている。
[編集] 代表的な種
Lemnaceae ウキクサ科
- Wolffia ミジンコウキクサ属:
- ミジンコウキクサ(W. arrhiza)最小の顕花植物、楕円形の植物体は長さ0.5mm
- Spirodela ウキクサ属:
- ウキクサ(S. polyrhiza)円形の葉に数本以上の根
- ヒメウキクサ(S. oligorhiza)
- Lemna アオウキクサ属:
- アオウキクサ(L. perpusilla)細長い葉、根は1本
- ホクリクアオウキクサ
- ナンゴクアオウキクサ(L. aequinoctialis)
- イボウキクサ(L. gibba)
- コウキクサ(L. minor)
- チリウキクサ(L. valdiviana)
- ヒナウキクサ(L. minima)
- ヒンジモ(L. trisulca)沈水性
[編集] 外部リンク
- Lemnaceae in Watson, L., and Dallwitz, M.J. 1992 onwards. The families of flowering plants: descriptions, illustrations, identification, and information retrieval. Version: 29th July 2006.